GOD トレジャー(108の宝箱の争奪戦)

なぎ

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仲間になりたそうにこちらを見ています…

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ルナと呼ばれた女の子は後ろから手を回して帯に手をかけると、手間取りながらも巫女装束の構造を理解していく。

やっと装束の衣装の上半身へと手が掛かり、恵の白いうなじと背中が覗いた。

その時だった。

ゴツッと鈍い音がして、司と恵が思わず振り向く。

そこにはターザンのように木の枝にぶら下がりながら、男の顔を蹴り上げた煤まみれのレビがいた。

「レビ!」
司と恵は同時に驚きの声をあげた。

「ヤッホー。」
レビは軽いノリで、再開の挨拶をすると、司と恵にウィンクした。

レビは木の枝を離すと、イブの締められていた首の辺りを確認する。
赤紫色に変色しているが、危ぶむほどの致命傷ではない。

「……よしっ。大丈夫だ。イブ、安心しろ。」
レビが大きな掌で、イブの丸い頭を撫でる。
イブはレビに頭を撫でられて恐怖と緊張から開放され、静かに泣いた。

「イブ…。これだけは使わなかった…。他は悪い…。助かった。」
レビがそう言うと、上空から女の子のぬいぐるみが降ってきた。
レビはそれを手でキャッチすると、イブへと渡した。

どうやら戦いに巻き込まないよう、木の枝の上に置いたらしい。

イブはレビから女の子のぬいぐるみを受け取ると、涙を流したまま笑顔になった。

「イテテ。年寄りを労わらんかい…。」
ゴリラ男に遠くへと投げ飛ばされたデン爺も、ダメージを引き摺って腰を屈めながら、司たちへと合流を果たした。

「さて…。どうするか…。ゆっくりしている時間もない…。」
レビが困ったようにルナを見る。

レビは炎の爆発的な噴射後に能力のほぼ尽きたヴァリトラを、そこら中の木を幾重にも幾重にも、これでもかと巻きつけて、恵たちを追ってきていた。
あまりに時間をかけすぎれば、ヴァリトラの体力が回復し、拘束している木が燃やされてしまう。

「……私も…。私も…ノルンに入れてください。」
ルナの意外な申し出に、レビは目を丸くした。

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