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6.箱の中身はなんだろな?
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慎重に動かす。
真ん中…。何もない。
ゆっくりと両手の距離を狭めていき、自分の手と手が触れた。
その手を少しづつ上にあげる。
上…。何もない。
下に降ろす。
何かにぶつかった。少し暖かく、柔らかい感触がする。
服を着ている?人?
少し手をスライドすると、生温かい、ヌルッとした何にかに触れる。
「ウワッ!!」
悠馬は咄嗟に左手を引き抜いてしまうが、右手を辛うじて箱の中に残した。
左手にはべっとりと血がついていた。
「うっ…。」
悠馬は一瞬顔をしかめるが、すぐにピエロの方を向き確認する。
「片手だけ引き抜くのは…?」
「OK!ただ引き抜いた手の方は、もう箱には入れられないよ。」
ピエロはOKサインをつくる。
悠馬は左手の血をズボンで拭うと、そのまま自分の髪を触る。
箱の中の人の髪を触る…。
顔の輪郭…。右手と左手で感触を確かめる。
悠馬の手が震える。
上着、ズボンの質感…。
そして足…。
…。
悠馬は右手を箱から引き抜いた。
僕は…。
そう考えると…。
全ての説明がつく。
真ん中…。何もない。
ゆっくりと両手の距離を狭めていき、自分の手と手が触れた。
その手を少しづつ上にあげる。
上…。何もない。
下に降ろす。
何かにぶつかった。少し暖かく、柔らかい感触がする。
服を着ている?人?
少し手をスライドすると、生温かい、ヌルッとした何にかに触れる。
「ウワッ!!」
悠馬は咄嗟に左手を引き抜いてしまうが、右手を辛うじて箱の中に残した。
左手にはべっとりと血がついていた。
「うっ…。」
悠馬は一瞬顔をしかめるが、すぐにピエロの方を向き確認する。
「片手だけ引き抜くのは…?」
「OK!ただ引き抜いた手の方は、もう箱には入れられないよ。」
ピエロはOKサインをつくる。
悠馬は左手の血をズボンで拭うと、そのまま自分の髪を触る。
箱の中の人の髪を触る…。
顔の輪郭…。右手と左手で感触を確かめる。
悠馬の手が震える。
上着、ズボンの質感…。
そして足…。
…。
悠馬は右手を箱から引き抜いた。
僕は…。
そう考えると…。
全ての説明がつく。
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