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最終章 木こりと騎士は……
第533話 国王の真実
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「こ、国王!! な、なぜ貴様が生きている!」
(貴様はリアンに殺されたはずだ!)
国王の護衛役をしていたメスト達の顔をろくに覚えていないノルベルトは、本気で国王がリアンによって殺されたと思い込んでいた。
だから、国王がコロッセオに現れるとは思いも寄らなかった。
ティアーヌ達と共に現れた国王は、フリージア達が跪く中、酷く狼狽えているノルベルトを見て軽く鼻で笑うと険しい顔をしながら口を開く。
「フン、貴様は本気で私を傀儡にしたと思っていたのだな?」
「あ、当たり前だ! この悪魔達を亡き者にした後、貴様は俺の改竄魔法によって傀儡にしていた! 現に、魔法をかけた時にその手ごたえはあったし、その後は主である俺の命令に忠実に従っていたじゃねぇか!」
レクシャが王城に来る直前、国王が眠る寝室に突入したノルベルトは、驚く国王に向かって愉悦の笑みを浮かべながら改竄魔法をかけた。
その時、ノルベルトの目には確かに国王の紺碧の瞳からハイライトを失った瞬間が映っていた。
「貴様! 陛下に対して何たることを!」
「うるせぇ!! 貴様だって、宰相である俺の命令に従っていたじゃねぇか!!」
(そうだ、よく考えたらここにいる奴らのほとんどが俺の忠実な駒だったはずだ! なのに、どうして今、俺の意思に反することをしているんだ!)
今になってメスト達が自分の意に反する行動をしていることに気づいたノルベルトは、ディロイスの言葉に噛みつくように言い返す。
すると、それを聞いた国王が「アハハハッ!」と声を上げて笑う。
「な、何が可笑しい!」
「いや、貴様は私が思った以上に愚かで間抜けな男だったとはな」
「な、何を!?」
(神と同じ力を持つこの俺を間抜け呼ばわりだと!?)
「まぁ、こんな間抜けに国を奪われたのだと思うと自分自身に心底腹が立つが」
笑みを潜めた国王は、再び険しい表情でノルベルトを見つめる。
「貴様は、私が演技をしているとは思わなかったのか?」
「は?」
間抜けな声を出したノルベルトに、再び小さく鼻を鳴らした国王が手のひらを翳す。
すると、白く眩い光を放つ魔法陣が現れた。
「こ、これは!」
「王族にしか使えない魔法である『光魔法』の魔法陣だ。本来、貴様のような愚か者に見せる代物ではないが……」
そう言って、レクシャを一瞥した国王は視線をノルベルトに戻すと話を続ける。
「この魔法は属性非属性関係無く、王族の者が願えばあらゆる魔法を行使できる規格外の魔法だ」
「規格外の魔法……ま、まさか!」
「ほう、どうやら存外、頭が回るみたいだな」
(そのくせ、非常に愚か行動ばかりとっているが)
顔を青ざめさせたノルベルトに袖の下から銀色の腕輪をチラ見せさせた国王の顔に再び笑みが零れる。
「そうだ、私は事前に貴様が私のところに乗り込んでくることを知っていた。だから、貴様の魔法をこの無効化魔法が付与された魔道具で打ち消した直後、幻影魔法で貴様の魔法にかかったふりをした」
「それでは、今まで俺の前で見せていた姿は全て……」
「演技だったというわけだ、この戯けが!」
「っ!」
(そ、そんな! 国王は最初から俺の魔法にかかっていなかったなんて!)
今まで見ていた国王の姿が全て偽りだったと知り、絶望のあまり項垂れるノルベルト。
そんな彼を一瞥したレクシャは、国王に視線を戻すと深々と頭を下げながら進言する。
「陛下、差し出がましいことを申し上げますが、わざわざこちらに来られなくても私とディロイスでこの愚か者を……」
「いや」
レクシャの言葉を遮った国王は、苦々しい顔でノルベルトを見つめる。
「この者の最後を見届けるのは、この国の王として当然の務め。そして、この者を野放しにした私自身に対しての罰だ」
「っ!」
(俺の最後を見届ける? ふざけるな!)
国王が『最後を見届ける』と口にした瞬間、鬼の形相をしたノルベルトがすぐ近くにあった片手剣を持って立ち上がろうとする。
しかし、それに気づいたディロイスがすぐさまノルベルトの剣をふっ飛ばした。
(貴様はリアンに殺されたはずだ!)
国王の護衛役をしていたメスト達の顔をろくに覚えていないノルベルトは、本気で国王がリアンによって殺されたと思い込んでいた。
だから、国王がコロッセオに現れるとは思いも寄らなかった。
ティアーヌ達と共に現れた国王は、フリージア達が跪く中、酷く狼狽えているノルベルトを見て軽く鼻で笑うと険しい顔をしながら口を開く。
「フン、貴様は本気で私を傀儡にしたと思っていたのだな?」
「あ、当たり前だ! この悪魔達を亡き者にした後、貴様は俺の改竄魔法によって傀儡にしていた! 現に、魔法をかけた時にその手ごたえはあったし、その後は主である俺の命令に忠実に従っていたじゃねぇか!」
レクシャが王城に来る直前、国王が眠る寝室に突入したノルベルトは、驚く国王に向かって愉悦の笑みを浮かべながら改竄魔法をかけた。
その時、ノルベルトの目には確かに国王の紺碧の瞳からハイライトを失った瞬間が映っていた。
「貴様! 陛下に対して何たることを!」
「うるせぇ!! 貴様だって、宰相である俺の命令に従っていたじゃねぇか!!」
(そうだ、よく考えたらここにいる奴らのほとんどが俺の忠実な駒だったはずだ! なのに、どうして今、俺の意思に反することをしているんだ!)
今になってメスト達が自分の意に反する行動をしていることに気づいたノルベルトは、ディロイスの言葉に噛みつくように言い返す。
すると、それを聞いた国王が「アハハハッ!」と声を上げて笑う。
「な、何が可笑しい!」
「いや、貴様は私が思った以上に愚かで間抜けな男だったとはな」
「な、何を!?」
(神と同じ力を持つこの俺を間抜け呼ばわりだと!?)
「まぁ、こんな間抜けに国を奪われたのだと思うと自分自身に心底腹が立つが」
笑みを潜めた国王は、再び険しい表情でノルベルトを見つめる。
「貴様は、私が演技をしているとは思わなかったのか?」
「は?」
間抜けな声を出したノルベルトに、再び小さく鼻を鳴らした国王が手のひらを翳す。
すると、白く眩い光を放つ魔法陣が現れた。
「こ、これは!」
「王族にしか使えない魔法である『光魔法』の魔法陣だ。本来、貴様のような愚か者に見せる代物ではないが……」
そう言って、レクシャを一瞥した国王は視線をノルベルトに戻すと話を続ける。
「この魔法は属性非属性関係無く、王族の者が願えばあらゆる魔法を行使できる規格外の魔法だ」
「規格外の魔法……ま、まさか!」
「ほう、どうやら存外、頭が回るみたいだな」
(そのくせ、非常に愚か行動ばかりとっているが)
顔を青ざめさせたノルベルトに袖の下から銀色の腕輪をチラ見せさせた国王の顔に再び笑みが零れる。
「そうだ、私は事前に貴様が私のところに乗り込んでくることを知っていた。だから、貴様の魔法をこの無効化魔法が付与された魔道具で打ち消した直後、幻影魔法で貴様の魔法にかかったふりをした」
「それでは、今まで俺の前で見せていた姿は全て……」
「演技だったというわけだ、この戯けが!」
「っ!」
(そ、そんな! 国王は最初から俺の魔法にかかっていなかったなんて!)
今まで見ていた国王の姿が全て偽りだったと知り、絶望のあまり項垂れるノルベルト。
そんな彼を一瞥したレクシャは、国王に視線を戻すと深々と頭を下げながら進言する。
「陛下、差し出がましいことを申し上げますが、わざわざこちらに来られなくても私とディロイスでこの愚か者を……」
「いや」
レクシャの言葉を遮った国王は、苦々しい顔でノルベルトを見つめる。
「この者の最後を見届けるのは、この国の王として当然の務め。そして、この者を野放しにした私自身に対しての罰だ」
「っ!」
(俺の最後を見届ける? ふざけるな!)
国王が『最後を見届ける』と口にした瞬間、鬼の形相をしたノルベルトがすぐ近くにあった片手剣を持って立ち上がろうとする。
しかし、それに気づいたディロイスがすぐさまノルベルトの剣をふっ飛ばした。
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