修羅の道

おくん血•タケル

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リオ編・第六話•モンスターを連れた悪童

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リオたちがキャンプ地で一息ついていると、ミュリエルがリオの隣で微笑みながら囁いた。

「リオ、少し不便じゃない? ……仲間たちの声、ちゃんと聞きたいでしょ?」

「え……?」

「私の力で、動物やゴーレムたちの“言葉”が分かるようにしてあげる。」

ミュリエルは木の葉をひとひら、リオの胸元にそっと置き、精霊魔法を紡ぐ。

《精霊契約・言霊の加護》

ふわりと淡い光がリオを包む。

「……これで、仲間たちの気持ちが、ちゃんと届くはずよ。」

その瞬間、ドレイクの声がリオの脳内に直接響いてきた。

『お、おい、リオ!? ……お前、オレの声、聞こえるのか!?』

リオ「え……喋った!? お、お前、しゃべれたのか!?」

ドレイク『……いや、オレはずっと喋ってた!! お前が気付いてなかっただけだ!!!』

リオ「マジかよぉ……」

隣でゴーレムのグラントも、低い響く声で呟いた。

『主……感謝を……』

リオ「うおおっ、グラントも!?」

すると、ふとキャンプの奥から、大きな気配が近づいてきた。

――現れたのは、あの時の銀色のオオカミ。

「……あんた、あの時の群れのリーダー!」

そのシルバーウルフはゆっくりと近づき、低く優しい声を響かせた。

『……我が仲間を幾度も救ってくれたこと、礼を言う。』

『リオよ、汝は人間でありながら……我らを友として迎えた。』

バルドはリオに向かって深く頭を下げた。

リオ「いや……オレがやりたくてやっただけだし。」

バルド『ならば……我が牙は、汝に捧げよう。我が群れも、汝の力になろう。』

リオは力強く頷いた。

「頼りにしてるぜ、バルド!」

◆ ◆ ◆

──その頃、帝国の支配下にある都市・レヴィスト。

帝国軍の告知板には、大きく新たな指名手配書が貼り出されていた。

【指名手配:モンスターを連れた悪童】
・名前:不明(少年)
・特徴:常にモンスターを連れ歩き、帝国の討伐隊を複数撃破。
・懸賞金:300万ルムス

通りすがりの兵士たちが口々に噂する。

「……最近、モンスターを従えた悪ガキが、討伐隊を何部隊も潰してるらしいぞ。」

「どうやらアイツ、罪もないモンスターをかばいながら戦ってるって話だが……。」

「ただの子供じゃないな。こいつ、いずれ帝国の脅威になるぞ。」

◆ ◆ ◆

一方、森のキャンプでは。

ドレイク『……ねえリオ、これ懸賞金かけられるパターンじゃない?』

リオ「……あー、かけられてるだろうな。」

ミュリエルが少し困ったように笑う。

「大丈夫よ、私たち森の精霊も、あなたを護る。」

ドレイク『帝国でもなんでもかかってこい! オレたちは絶対に負けねえ!』

バルド『我が牙、我が群れ、すべて汝のために。』

リオはゆっくりと仲間たちを見回し、にやりと笑った。

「……オレたちはもう、ただの旅人じゃねぇ。」

「オレたちは、帝国にケンカ売った“反逆者”だ‼️」

こうして、リオたちは本格的に帝国の標的として追われることになる。

だが、リオの眼差しは、一切揺るがなかった。

「行こうぜ、みんな‼️ オレたちだけの“冒険”を続けるんだ‼️‼️」

――リオたちの絆は、ますます強くなっていく🔥
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