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284 コマツさん
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町に入って四日。ゴブリンの駆除は順調だが、死体片付けはあまり順調ではなかった。数が多すぎるそうだ。
オレも参加してさっさと終わらせたいが、伯爵との情報交換、町の状況、駆除と片付けの進捗状況を語り、なんか悩みを相談されたりと、駆除と死体片付けに参加できなかったのだ。
まあ、その分、規則正しい生活を送ることができ、しばらく続いていた倦怠感も消えてくれてすこぶる調子がいい。明るいときに働き、暗くなったら寝る。人間らしい生き方とはこういうことを言うんだろうな。
伯爵のところから支部に移動し、領民の働き具合と金の流れの話を聞いた。
「そろそろ酒を売るか?」
四日分の報酬でポケットは膨らんでいる頃。吐き出してもらうとするか。
「そうですね。まずは酒場に卸してはどうですか?」
「酒場? あったんだ」
食料不足で潰れたと思ってたよ。
「宿屋も兼ねた酒場で、主は死体片付けに出ていました」
まあ、外からくる客もいないんだから死体片付けで稼がなきゃならんわな。
「じゃあ、交渉してみてくれ。初回は安くして構わないから」
「わかりました。新しく職員にした者にやらせてみます」
ゴブリン駆除ギルドの職員を求めたら二十人くらい集まったが、さすがに全員を雇えないので、サイルとカナルで八人まで絞ってもらったのだ。
「ゼイスさんからの報告で薪がそろそろ尽きそうです」
「薪か。消費が早いな」
ゼイスには片付けの指揮を取ってもらって、パイオニア三号で寝泊まりしてもらってる。そろそろ疲れも溜まっていることだろうよ。
「明日、休みにするか」
「そうですね。死体片付けは大変ですからそれがいいかと。酒場の主には今日中に話を纏めておきます」
「ああ。頼むよ」
職員たちにも休息を与えたいが、やることが多すぎて与えてやることもできない。なんとかしないとブラックギルドになりそうだぜ。
支部での仕事が一段落したらホームに。ギルド本部の仕事に移った。
こちらの文字は未だに読めないのでミリエルに読んでもらい、重要なことは日本語にしてメモり、許可の指示を出したりした。
「ミサロ。巨人の話、どうなっている?」
コーヒー豆を挽いているミサロ。料理だけじゃなく飲み物まで極めんとしているよ。
「まだはっきりとはしてないけど、移ってもいい家族はいるみたい。あと、ロミーの父親、ロデオたちが稼げるならいきたいと言ってるそうよ」
ロミーの父親、ロデオって言うんだ。知らんかったわ。
「そうなるとラダリオンも同行してもらわないとダメか」
腕輪がないと……あれ? あの腕輪、ラダリオンしか使えないのか? ダメ女神はラダリオン専用と言ってたが、当てたときはラダリオンしかいなかったしな。
「ラダリオンに腕輪を誰かにつけさせて小さくなれるか確認してもらってくれ。成功したならラダリオンにはコラウスに残ってもらう」
ホームの出入りに腕輪は関係ない。巨人のままホームに入ればホームのサイズに自動調整。出たら巨人サイズに戻る。ラザニア村に食料や物資は渡せるだろう。
ミサロが外に出て、しばらくするとラダリオンと戻ってきた。
「成功したわ」
「そうか。ラダリオン、わるいがコラウスに残っててくれ。巨人がアシッカにきたらオレも一度そちらに戻るから」
ミロルドや家庭持ちの職員、ドワーフを一度帰さなきゃならないしな。
「じーちゃんが穴堀機械を覚えたいからアシッカにいくって」
あー油圧ショベルの件があったっけな。忙しくて忘れてたよ。
「しょうがない。油圧ショベルをホームに入れて、アシッカに出すか。代わりにスノーモービルをそっちに出すからそれできてくれるよう伝えてくれ」
カインゼルさんはKLX230を運転できた。なら、簡単な説明で理解してくれるだろう。何気に機械に柔軟性を見せてるからな。
ミサロに油圧ショベルに乗ってもらいそのままホームに。天井を高くしててよかった。
「コマツさんか」
油圧ショベルの知識などまるでないが、工場にはコマツのフォークリフトはあった。使ったこともある。ちなみに資格取得してます。
「PC30MR-5ってのが名前か?」
てか、これいくらだ? 四百万!? 高っ! 油圧ショベルってこんなに高いんだ! 八十パーオフにしても……八十万円? カインゼルさん、随分と大枚はたいたな……。
「タカトの世界はこんなものまであるのね」
「そうだな。普通に暮らしているとこんなのがあることも知らないよ」
オレ、普通の元工場作業員。銃器も重機もなんでもごされ! 開発歴史から維持管理もバッチリよ! な、普通なんて持ってねーんだよ! 取り扱い説明書を読みまくり、一つ一つ確認したら外に運び出し、また説明書を見ながらまた一つ一つ確認しながら動かす。それが普通のやることなんだよ!
で、なんとか動かせるまでに二日かかったよ。オレ、がんばったよ! こん畜生が!
「上手く掘れんな」
なんとか動かせるようにはなったが、シャベルの動かし方がムズい。よくこんなたくさんあるレバーを操作できるよな! これが仕事だったらどやされているぞ。
それでも丸一日やっていればそれなりに動かせるようになった。
「オレ、凡人」
なんてとっくに知ってるわ。凡人だって練習を重ねたら動かせることはできんだよ!
さすがに油圧ショベルばかり弄ってはいられない。ゼイスに操作法を教え、ゴブリンの死体を埋める穴を掘らせた。
次はエルフか。まったく、忙しくて嫌になるぜ。
オレも参加してさっさと終わらせたいが、伯爵との情報交換、町の状況、駆除と片付けの進捗状況を語り、なんか悩みを相談されたりと、駆除と死体片付けに参加できなかったのだ。
まあ、その分、規則正しい生活を送ることができ、しばらく続いていた倦怠感も消えてくれてすこぶる調子がいい。明るいときに働き、暗くなったら寝る。人間らしい生き方とはこういうことを言うんだろうな。
伯爵のところから支部に移動し、領民の働き具合と金の流れの話を聞いた。
「そろそろ酒を売るか?」
四日分の報酬でポケットは膨らんでいる頃。吐き出してもらうとするか。
「そうですね。まずは酒場に卸してはどうですか?」
「酒場? あったんだ」
食料不足で潰れたと思ってたよ。
「宿屋も兼ねた酒場で、主は死体片付けに出ていました」
まあ、外からくる客もいないんだから死体片付けで稼がなきゃならんわな。
「じゃあ、交渉してみてくれ。初回は安くして構わないから」
「わかりました。新しく職員にした者にやらせてみます」
ゴブリン駆除ギルドの職員を求めたら二十人くらい集まったが、さすがに全員を雇えないので、サイルとカナルで八人まで絞ってもらったのだ。
「ゼイスさんからの報告で薪がそろそろ尽きそうです」
「薪か。消費が早いな」
ゼイスには片付けの指揮を取ってもらって、パイオニア三号で寝泊まりしてもらってる。そろそろ疲れも溜まっていることだろうよ。
「明日、休みにするか」
「そうですね。死体片付けは大変ですからそれがいいかと。酒場の主には今日中に話を纏めておきます」
「ああ。頼むよ」
職員たちにも休息を与えたいが、やることが多すぎて与えてやることもできない。なんとかしないとブラックギルドになりそうだぜ。
支部での仕事が一段落したらホームに。ギルド本部の仕事に移った。
こちらの文字は未だに読めないのでミリエルに読んでもらい、重要なことは日本語にしてメモり、許可の指示を出したりした。
「ミサロ。巨人の話、どうなっている?」
コーヒー豆を挽いているミサロ。料理だけじゃなく飲み物まで極めんとしているよ。
「まだはっきりとはしてないけど、移ってもいい家族はいるみたい。あと、ロミーの父親、ロデオたちが稼げるならいきたいと言ってるそうよ」
ロミーの父親、ロデオって言うんだ。知らんかったわ。
「そうなるとラダリオンも同行してもらわないとダメか」
腕輪がないと……あれ? あの腕輪、ラダリオンしか使えないのか? ダメ女神はラダリオン専用と言ってたが、当てたときはラダリオンしかいなかったしな。
「ラダリオンに腕輪を誰かにつけさせて小さくなれるか確認してもらってくれ。成功したならラダリオンにはコラウスに残ってもらう」
ホームの出入りに腕輪は関係ない。巨人のままホームに入ればホームのサイズに自動調整。出たら巨人サイズに戻る。ラザニア村に食料や物資は渡せるだろう。
ミサロが外に出て、しばらくするとラダリオンと戻ってきた。
「成功したわ」
「そうか。ラダリオン、わるいがコラウスに残っててくれ。巨人がアシッカにきたらオレも一度そちらに戻るから」
ミロルドや家庭持ちの職員、ドワーフを一度帰さなきゃならないしな。
「じーちゃんが穴堀機械を覚えたいからアシッカにいくって」
あー油圧ショベルの件があったっけな。忙しくて忘れてたよ。
「しょうがない。油圧ショベルをホームに入れて、アシッカに出すか。代わりにスノーモービルをそっちに出すからそれできてくれるよう伝えてくれ」
カインゼルさんはKLX230を運転できた。なら、簡単な説明で理解してくれるだろう。何気に機械に柔軟性を見せてるからな。
ミサロに油圧ショベルに乗ってもらいそのままホームに。天井を高くしててよかった。
「コマツさんか」
油圧ショベルの知識などまるでないが、工場にはコマツのフォークリフトはあった。使ったこともある。ちなみに資格取得してます。
「PC30MR-5ってのが名前か?」
てか、これいくらだ? 四百万!? 高っ! 油圧ショベルってこんなに高いんだ! 八十パーオフにしても……八十万円? カインゼルさん、随分と大枚はたいたな……。
「タカトの世界はこんなものまであるのね」
「そうだな。普通に暮らしているとこんなのがあることも知らないよ」
オレ、普通の元工場作業員。銃器も重機もなんでもごされ! 開発歴史から維持管理もバッチリよ! な、普通なんて持ってねーんだよ! 取り扱い説明書を読みまくり、一つ一つ確認したら外に運び出し、また説明書を見ながらまた一つ一つ確認しながら動かす。それが普通のやることなんだよ!
で、なんとか動かせるまでに二日かかったよ。オレ、がんばったよ! こん畜生が!
「上手く掘れんな」
なんとか動かせるようにはなったが、シャベルの動かし方がムズい。よくこんなたくさんあるレバーを操作できるよな! これが仕事だったらどやされているぞ。
それでも丸一日やっていればそれなりに動かせるようになった。
「オレ、凡人」
なんてとっくに知ってるわ。凡人だって練習を重ねたら動かせることはできんだよ!
さすがに油圧ショベルばかり弄ってはいられない。ゼイスに操作法を教え、ゴブリンの死体を埋める穴を掘らせた。
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