ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!

AA1

文字の大きさ
438 / 459

438 カランデ平原

しおりを挟む
 十六時過ぎくらいに男爵が示した地に到着した。

「おれらはカランデ平原と呼んでいる場所だ」

 ライダンド伯爵領のような遮るものがない平原ではなく、波打つ丘があるような平原で、細い木が所々生えている感じだ。

「マスター。ここでいいので?」

「ああ。どこにいようとエサがあれば集まるのがゴブリンって生き物だ」

 でなければアシッカに集まったりしない。要は高いところから狙い撃ちできたらどこでも構わないんだよ。

「一番高い丘の上に砦を造ります。全体を見回せるところはありますか?」

「それならミントラの丘だな。ここからもうちょっと先だ」

「なにか重要な丘だったりします?」

「いや、ただ高い丘だから目印として名づけたまでだ。重要でもなんでもない」

 ってことで、そのミントラの丘に向かった。

 三十分ほど歩くと、丘と言うより山と言ったほうがしっくりくる高い丘だった。

 これはあれだ。ミロイド砦(マルスの町方面の砦ね)と同じ地形だ。

 もう暗くなったのでプランデットをしての暗視見だから丘の稜線しかわからんが、十二分に視界がいい。スコーピオンの射程はギリギリっぽいが、416Dが十丁と予備のVHS-2が4丁、MINIMIが十丁ある。

 それに、一度弾を使い切ってしまいたいのだ。忙しくて触ってないものがあって、もうわかんなくなってんだよ。

「よし。夜営の準備だ」

 ホームに入り、夜営用具を積んだパイオニア一号を出してきた。

 夜営設置は職員たちに任せ、見張りはマルセさんたちにお願い。オレは簡易トイレを設置できる場所を均し、フォークリフトで簡易トイレを二つ、ホームから運んできた。

 簡易トイレの設置が終われば次はパレットに載せた発電機を運んでくる。ほんと、フォークリフトがあるお陰で百キロ以上のものをホームから運んでこれるぜ。

 他にも出すものはあるが、今日はゆっくり休んで明日から本格的に砦建設だ。

 夕飯はミサロが作ってくれたもので済ませ、二十三人を八、七、七の三班(オレ抜きね)に振り分け、一班に組み入れたシエイラとタリアは早々に休ませた。

 二班は魔力の高い職員で纏め、暗視状態のプランデットをかけてもらって見張りをしてもらった。

 三班はマルセさんたちミントンカの者たちで纏め、ザイルに入ってもらい、午前一時に休んでもらうことにする。

 指示を出したらオレはホームに。四人でミーティングをする。

 アシッカはこれと言った問題もなく、マイセンズの砦は未だにゴブリンに囲まれているようだ。

「四万六千匹か。ミサロ。ガチャをやっててくれ」

 忙しくて十回分貯まっている。また大問題が終わってから七十パーオフシールが出たら嫌だ。平和なときにガチャをやっておこう。

「わかったわ。それと、厨房を拡張していい? イチゴに料理を教えたら覚えがいいの。わたしも館に出る頻度が多いからイチゴにもさせたいのよ」

「イチゴ、料理なんてできたんだ」

「ええ。卵も片手で割れたわよ」

 戦闘アンドロイドから料理アンドロイドにジョブチェンジか? いや、万能アンドロイドか。まさか昔のエルフもイチゴに料理させる者が現れるとは思わなかっただろうよ。

「まあ、ガチャやってからな。また拡張してからいいものが出たらやりきれないからし」

 七十パーオフシールは十五枚ほど残っているが、なにが出るかわからないのがガチャだ。一日半額日とか出ても驚きはしないよ。

「わかったわ」

「ミリエル。明日の朝に油圧ショベルをホームに入れてくれるか」

 てか、どこにあるんだっけ? あとPC01も?

「01は南の洞窟にあるので時間がかかりますがいいですか? 30は砦にあるのですぐ入れられます」

「タカト、あたしがいこうか? 砦でやることないし」

「土木作業になるがいいか?」

 ミリエルはアシッカだし、ラダリオンがダストシュート移動するとなると砦まで戻るのに時間がかるな~。

「サイルスさん、まだいるのか?」

「いる。終わったら帰るとは言ってた」

「なら、なにがあっても大丈夫か。ミシニーもいるし」

「食料はどうだ?」

「問題ない。今日補充したばかり」

「なら、お願いするか。時間短縮にもなるしな」

 ラダリオンのパワーは油圧ショベル以上だし、機動力もある。こんなことなら巨人を一人連れてくるんだったな。

「じゃあ、サイルスさんたちに事情を話しておいてくれ。明日の八時くらいにはホームに入ってくるから」

 あ、暖房用のストーブを出すの忘れた。ヒートソードも出しておくか。二本あるし。

 ミーティングが終わったらシャワーを浴び、石油ストーブを抱えて外に出た。

 石油ストーブを設置し、ヒートソードを三百度にしてテントの近くの地面に刺した。

「マスター。ゴブリンの斥候と思われる一団が現れました。数は六です」

「随分と迅速だな」

 組織力が伺えるぜ。

「どこだ?」

「南です。丘に隠れてこちらを見ています」

「予想以上に知能が高い」

「倒しますか?」

「いや、放置して構わない。どんなに知能が高かろうと数でしか判断しないだろうからな」

 でなければ装備等でこいつらはヤバいと判断できるはずだ。

「明日動けば逃げるだろう。油断させておけ」

 こちらをナメてくれるゴブリンは大歓迎だ。

「油断しないていどに頼む」

 オレもプランデットをかけて見張りに立った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収

ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。 彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。 だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。 自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。 「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」 契約解除。返還されたレベルは9999。 一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。 対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。 静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。 「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」 これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。 (本作品はAIを活用して構成・執筆しています)

リストラされた42歳、確率の向こう側へ。~なぜか俺の選択肢がすべて正解になる件~

RIU
ファンタジー
「君には今月いっぱいで席を空けてもらいたい」 42歳、独身、社畜。会社のために尽くしてきた柏木誠は、理不尽な理由でリストラされた。 絶望の中、雨の神社で野良猫を助けた彼は、不思議な光と共に【確率固定】という異能――「無意識に正解を選び続ける豪運」を手に入れる。 試しに買った宝くじは10億円当選。 復讐心に燃える元上司を袖にし、元天才投資家の美女をパートナーに迎えた柏木は、その豪運で現代社会を無双していく。 「俺の選択に間違いはない。なぜなら、確率の方が俺に合わせるからだ」 枯れたおじさんが資産と余裕を手に入れ、美女たちに頼られながら、第2の人生を謳歌する痛快サクセスストーリー!

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」 主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。 生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。 その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。 だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。 しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。 そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。 これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。 ※かなり冗長です。 説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした

茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。 貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。 母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。 バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。 しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。

処理中です...