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第3話 諦めの悪い女達
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鈍感は罪なんじゃないかと思う。
私の名前は、青葉 可憐。私は昨夜お兄ちゃんから彼女が出来たと報告を受けた。鈍感なお兄ちゃんがやっと5人の幼馴染みの気持ちに気付いたのだと思って私は嬉しかった。
でも5人全員と付き合う事はできない。だから私は例え誰を選んだとしても受け入れるつもりだった。癖の強い人達ではあるけど、小さい頃から人見知りだった私と仲良くしてくれた優しい皆が好きだったから。
それなのにお兄ちゃんは10年間想い続けてくれた彼女達を差し置いて春野っていう彼女ができたと嬉しそうに私に言ったから、私は怒鳴って部屋を飛び出した。
――――――だってそれじゃあ、彼女達があまりに報われないじゃない。
そんな事を考えながら私は眠りについた。
私はいつも朝の6時に起きて、朝食の用意や身支度をする。両親は共働きで出張が多いので、家事はお兄ちゃんと二人で分担して行っている。
リビングに行くとお兄ちゃんが寝ぼけた顔でおはようと挨拶してきたが、昨日の事もあり、私は素っ気なく、おはよと返した。
私のあからさまに不機嫌な態度を見てお兄ちゃんは不思議そうな顔をしていた。きっと私が怒った理由すらわかっていないんだろう。
そして朝食を終えると洗い物を済まして暫くゆっくりした後、私は一人で家を出た。
「あっ」
玄関の前には灯さんがいつものようにお兄ちゃんのお迎えに来ていた。
お兄ちゃんはとっくに家をでたというのに。
お兄ちゃんは高校に入ってから明らかに幼馴染の皆を避けるようになったのは私も気付いていた。前に一度、灯さん達がわざわざ迎えに来てくれてるのに先に学校に行くなんて、失礼じゃない!と怒った事はあるが、迎えは必要ないと伝えているの一点張りで聞く耳を持とうとはしなかった。
灯さんは私が好きでしているだけだから気にしないでというけど。
「可憐ちゃん、おはよう」
「灯さん、おはようです。 今日はお一人なんですね」
「うん、萌ちゃんと明日香ちゃんは迎えに行っても、いつも先に家をでてるからって先に行っちゃった」
中学の時までは5人で揃って迎えに来ていることが多かった。特に里香さんと鏡花さんに関しては家が逆方向なのに……毎日のように皆と一緒に玄関を開ければそこに立っていた。
お兄ちゃんみたいな、なんの魅力もないような人を幼馴染の5人が何故好きになったのか私はわからない。そして未だに好きでいられる理由も。
だってお兄ちゃんあの人は皆の気持ちも考えずに簡単に裏切れるような人なのに。
「灯さんも迎えに来ない方がいいですよ。どうせお兄ちゃんは家をでてるし」
「…そうだよね。 でも…もしかしたら、また昔みたいに寝坊するかも知れないから……」
灯さんはお兄ちゃんが昔のように戻る事を望んでいるのだろうか? だけどお兄ちゃんが戻ることは多分ないと思う。何故今みたいになったのかは知らないけど、何の理由も覚悟もなく人は変わらないから。
その後、私は灯さんと色々話しながら途中まで一緒に歩いたが、お兄ちゃんの彼女の話題には触れなかった。いえ……灯さんの気持ちを考えると私から切り出す事はできなかった。
★★★
今日、雄ちゃんが同じクラスの春野さんとお付き合いする事になった。私はその事実を好きな人の口から直接聞かされた。何故私は自分の想いを雄ちゃんに伝えようとしなかったのだろう。思えば私は常に4人のライバルがいた。春野さんじゃなくてもいつでも雄ちゃんが私以外の子と付き合う可能性は十分にあった。結局私は自分の想いが拒絶されるのが怖くて逃げていただけの臆病者だ。
私はそんな事を考えて眠りに――――――
ぴろんっ
LIMEの通知音がスマホから鳴った。私は一瞬身体をビクつかせた後に、こんな時間に誰だろうと思いなスマホを確認した。
グループLIMEからメールが送信されてきていた。
「雄君にも彼女できちゃったね~」
萌ちゃんからだった。もう0時前だというのに皆の既読は直ぐについた。そして次々にメールが流れて来る。
「悔しい、先を超された」
「別に私は雄が誰と付き合おうと知っちゃこっちゃないけど!!………気分は良くないわね……」
「あなたがそれを言うのね」
「私が悪いって言うの!?」
「あら、違うのかしら。私が雄一郎君の立場でも、あんな事を言われたら付き合うと思うわ」
「な、なによ!! 付き合う気がなかったらわざわざ行ってないでしょ!」
そういえば、春野さんは「来てくれたってことは」と言ってたから多分、その気がないなら来ないで的な意味合いの文章を書いていたのかも知れない。
「別にわかっているわ、ちょっとした冗談よ」
「それで、皆どうするのぉ?」
どうするってまさか雄ちゃんの事じゃないよね?
私はスマホに文字を入力していく。
「どうするって、萌ちゃんどういう事?」
「諦めるのぉ? 雄君の事」
諦めるも何も雄ちゃんにはもう彼女ができてしまった。
諦める以外の選択肢なんて許されるわけ――――
「諦めない」
え?
「そうね」
なんで?
「私は別に雄の事なんか元々好きじゃないから!」
「10年経つもんねぇ」
「雄一郎が別れるまで待つ」
――――――なんで?
「ちょっと! 私の話聞いてるの!? 私は別に好きじゃないからっ!」
「わかっているわ。 あなたが天邪鬼だということくらい」
「灯ちゃんはどうなのぉ?」
「なんで?? 春野さんと雄ちゃんが別れたとしても自分を選んでくれる保証なんてないんだよ?」
私は瞳から涙が零れて来る。
「そんなの、前から同じ」
「ずっとライバルだもんねぇ」
ライバル、その言葉に私の身体は強く反応する。
「私は違うからね!」
「あなたは少し黙りなさい」
――――――鏡花が明日香を退会させました
ライバル………………そうだ――――――
10年前に私が皆に言ったんだ。
「「私達はこれからライバルだね!」」
「それに私は10年間の想いを、今日の出来事だけでリセットはできないかなぁ」
そんなの私だって同じだよ。
「灯ちゃんの気持ちはどうなのぉ?」
「私も雄ちゃんが好きだよ。 諦めたくないよ。でも……」
「私達まだ高校生だからさぁ、そんなに焦らなくてもいいんじゃないかなぁ」
「10年待った。 少し伸びても同じ」
「高校生カップルが結婚する確率ってかなり低いわよ」
何で皆の意思はこんなにも強いのだろう。私も昔はそうだったのかな? あまり覚えていない。いつから失敗を恐れて何もしなくなったんだろう。私の人生は好きな人に想いも伝えずに終えられるものなのか。
失敗するかもしれない、選ばれないかもしれない、それでも……そうだとしても
――――――この想いだけは本気で伝えたい
「これからもさ、今までみたいにここで雄君の情報共有していこうよぉ。どうせなら別のグループ作って春野さんも誘おっかぁ? 恋人ならではの視点で色々話してくれるかもぉ」
「それはいい!」
――――鏡花さんが明日香さんを招待しました。
「ちょっと、なんで追い出したのよ!!」
「あなたが空気を読めないからよ」
あはは
「それいいかも!!」
私は目を擦り涙を拭う。
――――――どうやら、私はまた逃げようとしてたみたいだ。
私の名前は、青葉 可憐。私は昨夜お兄ちゃんから彼女が出来たと報告を受けた。鈍感なお兄ちゃんがやっと5人の幼馴染みの気持ちに気付いたのだと思って私は嬉しかった。
でも5人全員と付き合う事はできない。だから私は例え誰を選んだとしても受け入れるつもりだった。癖の強い人達ではあるけど、小さい頃から人見知りだった私と仲良くしてくれた優しい皆が好きだったから。
それなのにお兄ちゃんは10年間想い続けてくれた彼女達を差し置いて春野っていう彼女ができたと嬉しそうに私に言ったから、私は怒鳴って部屋を飛び出した。
――――――だってそれじゃあ、彼女達があまりに報われないじゃない。
そんな事を考えながら私は眠りについた。
私はいつも朝の6時に起きて、朝食の用意や身支度をする。両親は共働きで出張が多いので、家事はお兄ちゃんと二人で分担して行っている。
リビングに行くとお兄ちゃんが寝ぼけた顔でおはようと挨拶してきたが、昨日の事もあり、私は素っ気なく、おはよと返した。
私のあからさまに不機嫌な態度を見てお兄ちゃんは不思議そうな顔をしていた。きっと私が怒った理由すらわかっていないんだろう。
そして朝食を終えると洗い物を済まして暫くゆっくりした後、私は一人で家を出た。
「あっ」
玄関の前には灯さんがいつものようにお兄ちゃんのお迎えに来ていた。
お兄ちゃんはとっくに家をでたというのに。
お兄ちゃんは高校に入ってから明らかに幼馴染の皆を避けるようになったのは私も気付いていた。前に一度、灯さん達がわざわざ迎えに来てくれてるのに先に学校に行くなんて、失礼じゃない!と怒った事はあるが、迎えは必要ないと伝えているの一点張りで聞く耳を持とうとはしなかった。
灯さんは私が好きでしているだけだから気にしないでというけど。
「可憐ちゃん、おはよう」
「灯さん、おはようです。 今日はお一人なんですね」
「うん、萌ちゃんと明日香ちゃんは迎えに行っても、いつも先に家をでてるからって先に行っちゃった」
中学の時までは5人で揃って迎えに来ていることが多かった。特に里香さんと鏡花さんに関しては家が逆方向なのに……毎日のように皆と一緒に玄関を開ければそこに立っていた。
お兄ちゃんみたいな、なんの魅力もないような人を幼馴染の5人が何故好きになったのか私はわからない。そして未だに好きでいられる理由も。
だってお兄ちゃんあの人は皆の気持ちも考えずに簡単に裏切れるような人なのに。
「灯さんも迎えに来ない方がいいですよ。どうせお兄ちゃんは家をでてるし」
「…そうだよね。 でも…もしかしたら、また昔みたいに寝坊するかも知れないから……」
灯さんはお兄ちゃんが昔のように戻る事を望んでいるのだろうか? だけどお兄ちゃんが戻ることは多分ないと思う。何故今みたいになったのかは知らないけど、何の理由も覚悟もなく人は変わらないから。
その後、私は灯さんと色々話しながら途中まで一緒に歩いたが、お兄ちゃんの彼女の話題には触れなかった。いえ……灯さんの気持ちを考えると私から切り出す事はできなかった。
★★★
今日、雄ちゃんが同じクラスの春野さんとお付き合いする事になった。私はその事実を好きな人の口から直接聞かされた。何故私は自分の想いを雄ちゃんに伝えようとしなかったのだろう。思えば私は常に4人のライバルがいた。春野さんじゃなくてもいつでも雄ちゃんが私以外の子と付き合う可能性は十分にあった。結局私は自分の想いが拒絶されるのが怖くて逃げていただけの臆病者だ。
私はそんな事を考えて眠りに――――――
ぴろんっ
LIMEの通知音がスマホから鳴った。私は一瞬身体をビクつかせた後に、こんな時間に誰だろうと思いなスマホを確認した。
グループLIMEからメールが送信されてきていた。
「雄君にも彼女できちゃったね~」
萌ちゃんからだった。もう0時前だというのに皆の既読は直ぐについた。そして次々にメールが流れて来る。
「悔しい、先を超された」
「別に私は雄が誰と付き合おうと知っちゃこっちゃないけど!!………気分は良くないわね……」
「あなたがそれを言うのね」
「私が悪いって言うの!?」
「あら、違うのかしら。私が雄一郎君の立場でも、あんな事を言われたら付き合うと思うわ」
「な、なによ!! 付き合う気がなかったらわざわざ行ってないでしょ!」
そういえば、春野さんは「来てくれたってことは」と言ってたから多分、その気がないなら来ないで的な意味合いの文章を書いていたのかも知れない。
「別にわかっているわ、ちょっとした冗談よ」
「それで、皆どうするのぉ?」
どうするってまさか雄ちゃんの事じゃないよね?
私はスマホに文字を入力していく。
「どうするって、萌ちゃんどういう事?」
「諦めるのぉ? 雄君の事」
諦めるも何も雄ちゃんにはもう彼女ができてしまった。
諦める以外の選択肢なんて許されるわけ――――
「諦めない」
え?
「そうね」
なんで?
「私は別に雄の事なんか元々好きじゃないから!」
「10年経つもんねぇ」
「雄一郎が別れるまで待つ」
――――――なんで?
「ちょっと! 私の話聞いてるの!? 私は別に好きじゃないからっ!」
「わかっているわ。 あなたが天邪鬼だということくらい」
「灯ちゃんはどうなのぉ?」
「なんで?? 春野さんと雄ちゃんが別れたとしても自分を選んでくれる保証なんてないんだよ?」
私は瞳から涙が零れて来る。
「そんなの、前から同じ」
「ずっとライバルだもんねぇ」
ライバル、その言葉に私の身体は強く反応する。
「私は違うからね!」
「あなたは少し黙りなさい」
――――――鏡花が明日香を退会させました
ライバル………………そうだ――――――
10年前に私が皆に言ったんだ。
「「私達はこれからライバルだね!」」
「それに私は10年間の想いを、今日の出来事だけでリセットはできないかなぁ」
そんなの私だって同じだよ。
「灯ちゃんの気持ちはどうなのぉ?」
「私も雄ちゃんが好きだよ。 諦めたくないよ。でも……」
「私達まだ高校生だからさぁ、そんなに焦らなくてもいいんじゃないかなぁ」
「10年待った。 少し伸びても同じ」
「高校生カップルが結婚する確率ってかなり低いわよ」
何で皆の意思はこんなにも強いのだろう。私も昔はそうだったのかな? あまり覚えていない。いつから失敗を恐れて何もしなくなったんだろう。私の人生は好きな人に想いも伝えずに終えられるものなのか。
失敗するかもしれない、選ばれないかもしれない、それでも……そうだとしても
――――――この想いだけは本気で伝えたい
「これからもさ、今までみたいにここで雄君の情報共有していこうよぉ。どうせなら別のグループ作って春野さんも誘おっかぁ? 恋人ならではの視点で色々話してくれるかもぉ」
「それはいい!」
――――鏡花さんが明日香さんを招待しました。
「ちょっと、なんで追い出したのよ!!」
「あなたが空気を読めないからよ」
あはは
「それいいかも!!」
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――――――どうやら、私はまた逃げようとしてたみたいだ。
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