59 / 68
ふぁびあん
しおりを挟む
王様とお姫様を呼び捨てに…。いいのかな…。
マアサ様の部屋から出て少しすると、ロレッソ君を見つけた。
「おーい!ロレッソ君っ!!」
「…アリスか。」
何だかなロレッソ君の顔色が良くない気が…。
「何かあったの?」
「いや、別に。そうだ、今日で俺は騎士辞める。」
「…ええっ!?なぜっ!」
私の唯一のオアシス。平民、庶民、とうもろこし!
「親父の体調がよくないから、ちょっとな…。」
「そっか。」
それじゃ、止められない。
「早く元気になるといいね。」
「ああ。」
すごい落ち込んでる。かなり具合よくないんだ…。
「アリス」
「ん?」
後ろから王様に呼ばれた。
「ハイ!すぐに行きますっ!ロレッソ君、お父さんがよくなったら、また騎士になって私を護ってくたさいね!」
ロレッソ君に言って、王様の所へ急いだ。
「只今到着いたしましたっ!今日はどんな雑務が待ち構えて…る…?」
王様の側に行くと、頭を撫でられた。
「何もされていないな?」
…若干犬扱いされてる気がする。
「ロレッソ君と話をしただけですよ。」
「……そうだな。」
「そうです。…ロレッソ君、やめちゃうみたいなんです。」
「…ああ。その話は聞いてる。」
そんな事まで王様が知ってるもの?ロレッソ君の事だから知ってるのかも。
「あれ?私の護衛の人は?」
「ロレッソと話をしている。アリス、俺達は仕事だ。」
「はい。…そういえば何で王…ファビアンがここにいるんですか?」
「……」
「……?」
「迎えに来たんだ。」
「誰を?」
「何故ここでその質問が出てくるんだ…。アリスに決まってるだろ。」
「決まってるんですか?」
「はぁ…」
なんか、呆れられてる気がしないでもない。
「護衛のお姉さんがいるから大丈夫ですよ。」
「俺が一緒にいたかったんだ。」
なんと!
「俺が迎えに行きたかったし、護ってやりたい。」
なんですとっ!?
「…何かあったんですか?私みたいなのにそんなに…」
ヒーローとか言ったからだったりして…。
助けてくれたから、安心する。とか言ったから…。
「気にしないでください。城下の娘っ子が王様をヒーローだなんて…畏れ多い事を…。」
「…何を言ってる?」
「王様は王様なんですから、私を護ったりしなくていいんです!」
ちょっと仲良くなれた気がして勘違いしてた…。この人は国王なのです!!
「これからは騎士さんと歩きますので、気を使わないで下さい。」
罪悪感でいっぱいなんだ、あの時私が飛び出して行ったのは自分のせいだから、誘拐も自分のせいだと思ってる…はず。
王様は注意換気をして、私が職務放棄した結果なのに…。
「王様、本当に気にしないでください!」
「今、アリスが考えていた事を全て当ててやるから、とりあえず執務室へいくぞ。時間の無駄だ。」
「はいっ!!」
私たちはいそいで執務室へ行った。
「そこに座るんだ。」
「はい…。」
私は言われた通りにフカフカのソファーに座った。
「さっき、俺が護りたいと言って、それでアリスはこう思ったはずだ。『安心するとか、ヒーローだとか言ったからだ』『罪悪感だ』『私が悪いのに気を使ってる』『王様なのに』とか。違うか?」
「違いません。」
驚くことに、全てあってます。
「そんな事は思っていない。」
「でも王様ですから…」
護る立場ではなく、護られないと…。
「名前で呼べ。『王様』じゃなく。」
「ふぁびあん…」
「またぎこちなくなったな…。はぁ、距離が近づかない…。何故全てを否定する。」
「否定なんてしてません、本当の事です。」
「さっき、名を呼ばなかったのは何故だ?」
なぜって無理やり呼ばせてただけですよ。
「呼び捨てにしている女の人がいるなら、私もそうします。私1人が呼ぶのは嫌です。何だか特別扱いみたいで…。」
「……わかった。連れてこよう。」
「え?」
「何だ、その変な顔は。」
変な顔…。
「連れてきたらいいんだな。」
「演技したりとかはダメですよ!」
「するわけないだろ。俺はこの国の王なんだぞ。『アリスに名を呼んでもらいたいから』…って理由を言えると思うのか?」
「…言えません。」
「明後日、連れてこよう。」
「はい…。」
「では、仕事をするぞ。」
「はい!」
ん?この話…名前の事を言ってたっけ?
マアサ様の部屋から出て少しすると、ロレッソ君を見つけた。
「おーい!ロレッソ君っ!!」
「…アリスか。」
何だかなロレッソ君の顔色が良くない気が…。
「何かあったの?」
「いや、別に。そうだ、今日で俺は騎士辞める。」
「…ええっ!?なぜっ!」
私の唯一のオアシス。平民、庶民、とうもろこし!
「親父の体調がよくないから、ちょっとな…。」
「そっか。」
それじゃ、止められない。
「早く元気になるといいね。」
「ああ。」
すごい落ち込んでる。かなり具合よくないんだ…。
「アリス」
「ん?」
後ろから王様に呼ばれた。
「ハイ!すぐに行きますっ!ロレッソ君、お父さんがよくなったら、また騎士になって私を護ってくたさいね!」
ロレッソ君に言って、王様の所へ急いだ。
「只今到着いたしましたっ!今日はどんな雑務が待ち構えて…る…?」
王様の側に行くと、頭を撫でられた。
「何もされていないな?」
…若干犬扱いされてる気がする。
「ロレッソ君と話をしただけですよ。」
「……そうだな。」
「そうです。…ロレッソ君、やめちゃうみたいなんです。」
「…ああ。その話は聞いてる。」
そんな事まで王様が知ってるもの?ロレッソ君の事だから知ってるのかも。
「あれ?私の護衛の人は?」
「ロレッソと話をしている。アリス、俺達は仕事だ。」
「はい。…そういえば何で王…ファビアンがここにいるんですか?」
「……」
「……?」
「迎えに来たんだ。」
「誰を?」
「何故ここでその質問が出てくるんだ…。アリスに決まってるだろ。」
「決まってるんですか?」
「はぁ…」
なんか、呆れられてる気がしないでもない。
「護衛のお姉さんがいるから大丈夫ですよ。」
「俺が一緒にいたかったんだ。」
なんと!
「俺が迎えに行きたかったし、護ってやりたい。」
なんですとっ!?
「…何かあったんですか?私みたいなのにそんなに…」
ヒーローとか言ったからだったりして…。
助けてくれたから、安心する。とか言ったから…。
「気にしないでください。城下の娘っ子が王様をヒーローだなんて…畏れ多い事を…。」
「…何を言ってる?」
「王様は王様なんですから、私を護ったりしなくていいんです!」
ちょっと仲良くなれた気がして勘違いしてた…。この人は国王なのです!!
「これからは騎士さんと歩きますので、気を使わないで下さい。」
罪悪感でいっぱいなんだ、あの時私が飛び出して行ったのは自分のせいだから、誘拐も自分のせいだと思ってる…はず。
王様は注意換気をして、私が職務放棄した結果なのに…。
「王様、本当に気にしないでください!」
「今、アリスが考えていた事を全て当ててやるから、とりあえず執務室へいくぞ。時間の無駄だ。」
「はいっ!!」
私たちはいそいで執務室へ行った。
「そこに座るんだ。」
「はい…。」
私は言われた通りにフカフカのソファーに座った。
「さっき、俺が護りたいと言って、それでアリスはこう思ったはずだ。『安心するとか、ヒーローだとか言ったからだ』『罪悪感だ』『私が悪いのに気を使ってる』『王様なのに』とか。違うか?」
「違いません。」
驚くことに、全てあってます。
「そんな事は思っていない。」
「でも王様ですから…」
護る立場ではなく、護られないと…。
「名前で呼べ。『王様』じゃなく。」
「ふぁびあん…」
「またぎこちなくなったな…。はぁ、距離が近づかない…。何故全てを否定する。」
「否定なんてしてません、本当の事です。」
「さっき、名を呼ばなかったのは何故だ?」
なぜって無理やり呼ばせてただけですよ。
「呼び捨てにしている女の人がいるなら、私もそうします。私1人が呼ぶのは嫌です。何だか特別扱いみたいで…。」
「……わかった。連れてこよう。」
「え?」
「何だ、その変な顔は。」
変な顔…。
「連れてきたらいいんだな。」
「演技したりとかはダメですよ!」
「するわけないだろ。俺はこの国の王なんだぞ。『アリスに名を呼んでもらいたいから』…って理由を言えると思うのか?」
「…言えません。」
「明後日、連れてこよう。」
「はい…。」
「では、仕事をするぞ。」
「はい!」
ん?この話…名前の事を言ってたっけ?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
106
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる