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君の負け4
「リアムの好きな女性の名前、そろそろ教えて欲しいのだけど」
「何度も言ってる」
「そうなの?もしかして、今日も言ってた?」
「ああ」
本当かしら。マシューとスフィーしか出て来てないと思うけど。私に言いたくないから適当に誤魔化してるのかも……。
「クレアは何を飲みたい?」
『今はそれどころじゃない』と言いたいけれど、リアムが楽しそうだから、邸に帰ってから問い質そう。
「オレンジジュース」
「俺は紅茶かな」
ここで紅茶を選ぶ所が、お坊ちゃんなのよね。
「グフっ……っ!?」
水増しされた薄いオレンジジュースを口にいれた瞬間、リアムと店主のやりとりに私は吹き出しそうになってしまった。
「これで」
「困ったな……お釣りがないよ」
「そうなのか」
リアム坊ちゃん!!屋台で金貨を出してどうするの!!
「っごめんなさい。おにいさん、これでお願い」
私がかわりに支払ってから、急いでリアムの腕を引っ張って走った。
「ハァハァ……っ貴方、馬鹿なの!?」
「え?」
「金貨で支払ってるのを見られたら、絡まれるわよ!また拐われたいの?」
「すまない、あれしか無かったから……」
「この街は富裕層が多いから大丈夫だとは思うけど、他では気を付けて」
「わかった……」
何だか、予想以上に落ち込んでるわ。屋台初心者のリアムに、きつく言い過ぎだよね。
「馬鹿って言ってごめんなさい」
「いいや、そんな事にも気付かない程、浮かれてた俺が悪い」
「次は失敗しないように気を付けてね。好きな人を危険に晒す事になりかねないんだから」
「解った」
「それじゃ、気を取り直して、別のお店を見て回りましょう」
その後もいくつか屋台をまわって、大道芸を見たり、下見だという事を忘れて楽しんでしまった。
「そろそろ戻りましょう。きっと、スフィーやマシューが退屈してるわ」
「クレア」
「ん?まだ行きたい所があるの?」
「そうじゃない」
リアムは私の左手をとって、指輪を外した。
「さすがに邸で着けていられないから」
「そうね」
一度私が身に付けてしまった指輪だから、他の人に贈るのは失礼だし、どうするのかしら。
何をするのか見ていると、リアムは身に付けていたネックレスを外して、そこに指輪を通してから私につけた。
「何をしてるの……?」
「これなら身に付けていても、服の中に隠れて見えないだろ」
そういう事じゃなくて!
「指輪は部屋に飾っておくから、ネックレスは返すわ」
「クレアが身に付けないなら、指輪もネックレスもここで棄てる」
「駄目に決まってるでしょ!」
「なら、ずっとつけてくれる?」
「貴方、すごく性格悪いって言われない?」
「言われてるかもしれないが、会話下手の俺には解らないな。おまけにぽんこつコミュニケーションだし」
「そういう所よ」
この胡散臭い笑顔、絶対わざと言ってるよね。最後まで、何もかもリアムのペースだわ。悔しい……!!
「何度も言ってる」
「そうなの?もしかして、今日も言ってた?」
「ああ」
本当かしら。マシューとスフィーしか出て来てないと思うけど。私に言いたくないから適当に誤魔化してるのかも……。
「クレアは何を飲みたい?」
『今はそれどころじゃない』と言いたいけれど、リアムが楽しそうだから、邸に帰ってから問い質そう。
「オレンジジュース」
「俺は紅茶かな」
ここで紅茶を選ぶ所が、お坊ちゃんなのよね。
「グフっ……っ!?」
水増しされた薄いオレンジジュースを口にいれた瞬間、リアムと店主のやりとりに私は吹き出しそうになってしまった。
「これで」
「困ったな……お釣りがないよ」
「そうなのか」
リアム坊ちゃん!!屋台で金貨を出してどうするの!!
「っごめんなさい。おにいさん、これでお願い」
私がかわりに支払ってから、急いでリアムの腕を引っ張って走った。
「ハァハァ……っ貴方、馬鹿なの!?」
「え?」
「金貨で支払ってるのを見られたら、絡まれるわよ!また拐われたいの?」
「すまない、あれしか無かったから……」
「この街は富裕層が多いから大丈夫だとは思うけど、他では気を付けて」
「わかった……」
何だか、予想以上に落ち込んでるわ。屋台初心者のリアムに、きつく言い過ぎだよね。
「馬鹿って言ってごめんなさい」
「いいや、そんな事にも気付かない程、浮かれてた俺が悪い」
「次は失敗しないように気を付けてね。好きな人を危険に晒す事になりかねないんだから」
「解った」
「それじゃ、気を取り直して、別のお店を見て回りましょう」
その後もいくつか屋台をまわって、大道芸を見たり、下見だという事を忘れて楽しんでしまった。
「そろそろ戻りましょう。きっと、スフィーやマシューが退屈してるわ」
「クレア」
「ん?まだ行きたい所があるの?」
「そうじゃない」
リアムは私の左手をとって、指輪を外した。
「さすがに邸で着けていられないから」
「そうね」
一度私が身に付けてしまった指輪だから、他の人に贈るのは失礼だし、どうするのかしら。
何をするのか見ていると、リアムは身に付けていたネックレスを外して、そこに指輪を通してから私につけた。
「何をしてるの……?」
「これなら身に付けていても、服の中に隠れて見えないだろ」
そういう事じゃなくて!
「指輪は部屋に飾っておくから、ネックレスは返すわ」
「クレアが身に付けないなら、指輪もネックレスもここで棄てる」
「駄目に決まってるでしょ!」
「なら、ずっとつけてくれる?」
「貴方、すごく性格悪いって言われない?」
「言われてるかもしれないが、会話下手の俺には解らないな。おまけにぽんこつコミュニケーションだし」
「そういう所よ」
この胡散臭い笑顔、絶対わざと言ってるよね。最後まで、何もかもリアムのペースだわ。悔しい……!!
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