侯爵夫人は子育て要員でした。

シンさん

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楽しい茶会2

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「鉱山は必要なかったから売っただけだ。」
「…金貨と違い、鉱山を持っては逃げられない。そう考えれば、確かにもう必要はないですね。」
「……」

鉱山を売った小切手は、すぐに金貨に替えられたらしい。それを知った叔父は『公爵家には気を付けろ』と俺に忠告してきた。
きんはどこの国でも価値がある。何かあった時、それがあればいつでも逃げ出せる。
鉱山の権利書など持っていても意味がない所へ行く可能性があるなら、当然の資金集めだ。
この男が国外逃亡する状況になった時は、この国に確実によくない事が起きている。

「話がずれてしまいました。もとに戻しましょう。」
「…その話とはマディソンを潰すというやつか?」
「それ以外に話したい事などありませんから。」
「…今謝るなら許してやる。このまま話を続けるならどうなるか、覚悟するんだな。」
「許して頂かなくて結構です。」

この状況で何故俺が謝ると思うのか、理解できない。
青筋を立てる姿を見ていると、マディソン公爵も落ちぶれたものだと思う。子供の頃に何度か会った事があったが、こんな人ではなかった。いつどこで歪んでしまったのか…。
そんな事を思い出しても仕方がない。さっさと話を進めよう。

「軍の食事、武器、備品等の管理責任者を決めたのは公爵ですよね。独断で弟に任命したと聞きましたが、そうなんですか?」
「責任者に任命はしたが、独断ではない。」
「そうですか。ですが、管理責任者がそれらを使って不正を働いていたのは事実。上官である貴方にも責任はある。」
「ふざけるな。私には関係ない。」

これが国を護る最高機関のトップ…。もう老害でしかないな。

「公爵、貴方が負う責任が軽いものなら、私はここに来ませんよ。」
「では何だ?」
「まぁ、そう焦らず話しましょう。そうだ、うちの妻が最近『熊の肉』を食べたらしいのですが、公爵は食べた事はありますか?」
「は?…貴様、何の話している。頭がおかしくなったのか?」

この反応…、ルーナが演習場に行った事すら知らないのか。わざと報告されなかった可能性の方が高いな…。

「その肉が出された場所は、軍の演習場だそうです。それを聞いて、私は演習場と各屯所の食事の改善をする事にしたんですよ。」
「改善?そんな報告は受けていない。誰に許可を得てそんな事をした。」
「陛下からの許可はおりましたよ。」

許可をとるのは簡単だった。この件には護衛長が一枚噛んでるからだ。

杜撰ずさんな管理で驚きました。貴方の弟は全く仕事ができないらしい。」
「……」
「食事管理すら出来ないのに他が出来てるとは到底思えなかったので、同様に調べました。とりあえず過去10年の帳簿と取引先のリスト、購入している武器や備品の資料等も取り寄せたんです。公爵はご覧になった事がありませんか?」
「管理は全て弟に任せてある。」

まぁ、そう言うだろうな。白を切り続けなければ、この先逃げ道がなくなる。
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