侯爵夫人は子育て要員でした。

シンさん

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伏兵2

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「ルーナ、行くわよ。」
「うん」

陛下の護衛を任せられるくらいヘンリーは強いんだし、きっとトーマもマイセンも大丈夫よね。けど、シュート君と見てたときは、ミランダに負けてた気がする…。

「ねぇ、ヘンリーは強いの?」
「ルーナ、今はあまり喋らないで。声が響く。」

あ…、万が一敵がいたら、居場所が解ってしまうよね。
私はコクンと頷いた。

1番の足手まといは私なんだから、人の心配をしてる場合じゃない。皆の負担にならないようにしないと。

歩いていると『ヒィィィー』と女性の悲鳴のような音が聞こえてきた。これが、噂の風の音ね。泣いてるというか、何かに怯えてるみたい。

「皆、1度止まって。」
「ミランダ、どうしたの?」
「この隠し通路の出口は崖側じゃないのに、風の音が大きすぎる。それに、突然音がしはじめるのはおかしい。」

ミランダがランプを開けると、火が揺らめいた。
風が下から吹いてる?

「うわっ!?」

ミランダが私を肩に担いだ。

「1番近くの扉へ!急げっ!?」
「ハイッ!!」
「ハイッ!!」

前にいた2人が走り出して、突き当たりの壁の隙間に剣差し込むと、そこに小さな扉がある。

「フォスター、一体何があった!?」

部屋にいた兵士が、私達が入ってきて驚いている。

ドーーンッ

「キャッ!?」

突然の爆発音と共に床が振動した。

「作戦変更、西7番口から城を出るわ。」

こんな状況の作戦も立ててあったのか、ミランダ達は落ち着いている。

「火薬、どこに仕掛けてたのかしら…?」
「この振動だと建物内じゃないから、今のうちに外に出れば何て事ない。」
「うん」

とりあえず、早くでないと。私がここにいると巻き込まれる兵士だっているんだから。

用心深く部屋のドアを開けた護衛の1人が、廊下を見てからゆっくり扉を閉めた。

「既に侵入者がいるかと思われます。」
「被害は?」
「少なくても3人死亡」
「そう。私達の知らない侵入経路を辺境伯は知ってたって事ね。まぁ、想定内ではあるけど、隠し通路は崩れる可能性があるから使えないわ。」

3人も殺されてるんだから、侵入者は沢山いるよね。

「大丈夫なの?」
「怖い?」
「……ううん、気持ちを切り換えるわ。」

私は足に巻いてるホルスターから銃をぬいて、銃弾を確認した。

上手く逃げようなんて思うから駄目だったのよ。トーマやミランダに迷惑をかけるし、心配させてしまうから今回は言われる通りにしていた方がいいと思ったけど、いつまでも追われるのは真っ平よ。

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