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辺境伯2
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「そう…。」
「夫人が来た道は潰されたんですか?」
「ううん。傾斜になってて、ヌルヌルした何かが塗られてるから上れなくて…」
「傾斜…2人いれば可能かもしれません。」
「そうね。」
フレッド君は明かりも持ってるし、他に出口が見付かるかもしれないしね。
「移動しながらでいいので、簡単に状況を教えて下さい。」
「うん。私とトーマは別れて逃げたの。私は隠し通路を通ってたんだけど、爆発で崩れた箇所があるから別の出口から出ようとしたんだけど、城中に敵が…。」
「辺境伯ですか?」
「たぶん。…ミランダが言うには『北の港の兵士』らしいわ。双子なんじゃないかって。」
「…双子……」
「うん。廊下を通って逃げる途中、爆発物が飛んできて、私の護衛はミランダともう1人を残して全て殺されたわ。」
「では、何故夫人だけこんな所に?」
「逃げてたら、謎の隠し扉から転がり落ちて…」
犯人を誘き寄せて迎撃しようと思った…なんて言えないわ。絶対に怒られるもの。
「ここよ。この上から落ちたの。」
「傾斜の距離は、3~3.5mですね。」
フレッド君が塗ってある物体を人差し指で確認している。
「これは……想像以上にヌルヌルですね…」
「うん…」
フレッド君は上れる所がないか、コンコンとナイフで叩いて確かめている。
「うーん…、ルーナちゃんだけなら俺が持ち上げればギリギリ上れるかも。ヌルヌルが体中に付いても嫌じゃなければだけど。」
「問題ないわ。やってみましょう。」
「はい。」
フレッド君はペタリと傾斜に腹這いになった。
「俺の背中を踏んで上ってください。肩まできたら足を支えて持ち上げるから、ルーナちゃんも腹這いになって。俺が両腕を上げた状態なら2mは上がれるから、そこからはルーナちゃんの力次第。」
「うん」
フレッド君の言う通り、なんとか腕だけは平面に置く事が出来た。
力はあまりないけど、根性ならある!
「右足に重心をかけるわ」
「了解」
石畳の小さな隙間に左足の爪先を思いっきり突っ込んで、何とか這い上がる事が出来た。
「はぁ…はぁ……上れた…」
爪が剥がれるかと思ったわ。…剥がれてないけど、指先から血が出てる。見なかった事しよう。
「暫くそこでじっとしてて下さいね。」
「うん」
フレッド君に答えた時、カタンと物音がした。
もしかして、敵が部屋にいる!?
指を口にあてて、フレッド君に喋らないようジェスチャーして見せた。
壁に耳を付けて注意深く聞いていると、コツコツと足音が近付いてくる。
1度フレッド君と奥に隠れた方がいいかもしれない。
そう思った時、突然バタンッと大きな音がした。
パンッ
パンッパンッ
「っ!?」
「っ!?」
「夫人が来た道は潰されたんですか?」
「ううん。傾斜になってて、ヌルヌルした何かが塗られてるから上れなくて…」
「傾斜…2人いれば可能かもしれません。」
「そうね。」
フレッド君は明かりも持ってるし、他に出口が見付かるかもしれないしね。
「移動しながらでいいので、簡単に状況を教えて下さい。」
「うん。私とトーマは別れて逃げたの。私は隠し通路を通ってたんだけど、爆発で崩れた箇所があるから別の出口から出ようとしたんだけど、城中に敵が…。」
「辺境伯ですか?」
「たぶん。…ミランダが言うには『北の港の兵士』らしいわ。双子なんじゃないかって。」
「…双子……」
「うん。廊下を通って逃げる途中、爆発物が飛んできて、私の護衛はミランダともう1人を残して全て殺されたわ。」
「では、何故夫人だけこんな所に?」
「逃げてたら、謎の隠し扉から転がり落ちて…」
犯人を誘き寄せて迎撃しようと思った…なんて言えないわ。絶対に怒られるもの。
「ここよ。この上から落ちたの。」
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フレッド君が塗ってある物体を人差し指で確認している。
「これは……想像以上にヌルヌルですね…」
「うん…」
フレッド君は上れる所がないか、コンコンとナイフで叩いて確かめている。
「うーん…、ルーナちゃんだけなら俺が持ち上げればギリギリ上れるかも。ヌルヌルが体中に付いても嫌じゃなければだけど。」
「問題ないわ。やってみましょう。」
「はい。」
フレッド君はペタリと傾斜に腹這いになった。
「俺の背中を踏んで上ってください。肩まできたら足を支えて持ち上げるから、ルーナちゃんも腹這いになって。俺が両腕を上げた状態なら2mは上がれるから、そこからはルーナちゃんの力次第。」
「うん」
フレッド君の言う通り、なんとか腕だけは平面に置く事が出来た。
力はあまりないけど、根性ならある!
「右足に重心をかけるわ」
「了解」
石畳の小さな隙間に左足の爪先を思いっきり突っ込んで、何とか這い上がる事が出来た。
「はぁ…はぁ……上れた…」
爪が剥がれるかと思ったわ。…剥がれてないけど、指先から血が出てる。見なかった事しよう。
「暫くそこでじっとしてて下さいね。」
「うん」
フレッド君に答えた時、カタンと物音がした。
もしかして、敵が部屋にいる!?
指を口にあてて、フレッド君に喋らないようジェスチャーして見せた。
壁に耳を付けて注意深く聞いていると、コツコツと足音が近付いてくる。
1度フレッド君と奥に隠れた方がいいかもしれない。
そう思った時、突然バタンッと大きな音がした。
パンッ
パンッパンッ
「っ!?」
「っ!?」
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