侯爵夫人は子育て要員でした。

シンさん

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本編後ストーリー

ミランダ

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雨の中、邸に馬車が到着した。

窓を覗いているとミランダが馬車を下りるのが見える。
一番にお出迎え出来ないのが少し残念。


「ルーナ!!」
「ミランダ、久しぶりね!!」
「ええ」

部屋に入ってきたミランダは、私をぎゅっと抱き締めた。

「生きてて良かった……」
「ミランダも元気そうで良かったわ。」
「……っ」

ミランダは暫く何も言わなかったけど、泣いてるのは解った。

「ごめんね。……勝手な事をして。」

笑顔で迎えようと思っていたのに、私も泣いてしまった。

「もう危険な事はしないと約束しなさい。」
「うん。深窓の侯爵夫人デビューをする予定だもの。」
「へぇ…」
「何よ、その目は…」
「その足でパーティーに出るって聞いたわ。ミザリー様が何か良からぬ事にルーナを巻き込もうとしてるともね。」
「それをどこから…?5日前に決まった事なのに。」
「5日前……?」
「うん」

ミランダの顔がひきつってるけど、どうしたのかしら。

「なるほどね…、そういう事……」
「ミランダ…?」
「ルーナ、侯爵にきちんと挨拶してくるから、少し待っててくれる。」
「うん…」

少し待っていればトーマは来るけど、ミランダの笑顔が怖いからおとなしく待ってよう。

・・・・

ルーナの部屋を出ると、すぐそこにトーマ・ラッセンがいた。いた…というか、待ってた…が当たりね。

「俺に話があるだろう?」
「はい。」

案内されたのは執務室だった。

「率直にお伺いします。誰が侯爵の筆跡を真似て、私に手紙を書いたのかご存じですか?」
「レオンらしい。」
「あの男、……そろそろブチ殺しませんか。」
「気持ちは解るが、おさえてくれ。」
「私からの返信でレオンの手紙の存在に気付いたのであれば、突然の訪問で迷惑をお掛けしたのでは?」
「いや、俺もミランダに手紙を出している。『ルーナにいつでも会いに来てほしい』という内容だったから、ミランダが来て困る事は何もない。ただ、レオンの手紙が一足早かったようだ。」
「マーフィー家の狙いは何ですか。」
「手紙には何と?」
「侯爵が想像している事が全て書いてあったと、そう判断してくださって構いません。」
「やはり…」

あの一家に大分苦労してるみたいね。

「レオンの思惑通りルーナの護衛に戻らなくても、ミランダはルーナの友人としていてくれるだけで良い。危険な道を選ぶ事はない。」
「甘いですね。パーティーでは女性しか入れない場所があります。そこに侯爵は付いていけません。私が共をします。」
「……」
「護衛はパーティーの日だけで、後は友人として過ごしますので。」
「ありがとう。」

回りくどい事をしなくても、ルーナの護衛を頼まれれば、私は二つ返事で承諾してた。
なのに、こんな方法で呼び出されるのは虫酸が走る。

「とりあえず、レオンに会ったら殴ります。」
「応援する。」

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