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第4話

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さて、今日は書類もないし、どこかにいかなければならない予定もない
つまり…休み!この時を待っていた。

もう休みのために生きてるよ俺。この布団に入ったまま
ぐだぐだしてるのも悪くはないが…
すごくもったいないし、何かしよう。

と言ってもな…魔王城ほんと何もなくてつまらん。
床は石で冷たいし、甲冑動きそうで怖いし
勇者にさっき連絡したら、忙しいみたいだし…

「あ、そうだ。実家に帰ってみるか。」

え?普通、異世界に来たら元の世界に戻れないって?
最初はそう思ってたんだけど。

なんか魔力集中させてビーム撃ったら。
ほら、この通り。時空に穴開いて帰れる。地球に
さらに、力で道を捻じ曲げると…

「はい、ただいま~」

「あら、リヒト帰ってきたの?帰ってくるなら連絡しなさいよー」
はい、実家到着!
まあ、実家着いたらやっぱり炬燵だよなあ…
あーーーー温かい。眠い

「オロバリンG飲む?」

「飲む」
シュポッ ごくごく!炭酸で痺れますわ…

「最近あっちでどうなの?彼女とか出来た?」

「あー普通かなー彼女はできねー」

「そ、秘書のあの子とかどうなの?かわいいし」

「秘書子ちゃんは無理でしょハードル高すぎるわ。てか
父さんまだ帰ってこないの?」

「今日は遅くなるみたいよ。仕事、繁忙期らしいから」

親子揃って社蓄かよーはふ~
ん?そろそろ20時か…てことは、来たな

「ガラガラ…お邪魔します!魔王様をお迎えに上がりました」

「あら!秘書子ちゃんいらっしゃい!お茶飲んできなさい!」

「いや、お母様そんなわけには…」

「いいの、いいの。いつも息子がお世話になっているんだから!」

どうやら、地球とあっちでは時差があって
こっちにいる間だと異世界側は
1.5倍くらいの速さで時間が進むみたいだ。
しかし、秘書子 オーガ族の血が入ってるから
角生えてるのに…母さんびっくりしないんだもんな…。

「秘書子ちゃん、うちのリヒト男としてどう?」

「えぇ!?お母様それは…」

「やっぱダメか…秘書子ちゃんなら任せられるのに…」

「いや!あの!ダメじゃないというか!
むしろ…チラチラ」

なにやら楽しそうに会話してるないい事だ。

「魔王様のバカ!」

え?何か俺悪いことした?
ん、そろそろ21時か…

「んじゃ、母さん、俺帰るわ
秘書子も帰るぞ~」

「あ、はい、お母様お邪魔いたしました!」

「うんうん!また遊びに来てね!」

「はい!」

本当に仲いいなあのふたりは

「あ、魔王様。明日の予定なんですけど」

「うん?」

「先代の魔王様が、来るみたいですので
予定を開けといてくださいね」

「えっ」

あの、おっさんまた来るのか!
ァァァ!めんどい!魔王やめゆー!
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