【完結】結果、繋がるなら。（濃厚セックス短編集）

４．休憩中の盛り

家電量販店の男女－4

「挿れて」
「ん」

　本日二度目のおねだりか。いや、三度目か？
　武川は腰を掴みながら自分のそれを穴へと当てがった。

「叩かれるの好き？」
「やだよ。痛いもん……んあっ」

　ぬぷっと入り込むと、大きくピストンする。
　打ち付けるという言い方が正しいだろうか。
　パンッ！パンッ！と打ち付ける度に揺れる尻肉がなまめかしい。

「あんっあっんあっ、もっとっ！あっいいっ…ああっ」
「好きなんだ？」
「気持ち…いっ…ああっあっイイッ」

　奥まで入るバックが好きなのだろう、柳井の喘ぎは先ほどよりも過激だった。
　武川は先ほどのようにさらに速度を上げて奥まで突きさした。

　ぱちゅんっぱちゅんっぱちゅんっぱちゅんっ

「イイッあああっあっ気持ちいいぃぃああぁあん」
「柳井っ…声、エロぃ」
「いやああっああっイイッ…やばいっ…またっ…」

　また、と聞くと雄の本能によってイかせたくなる。
　武川は力任せに突き上げた。

「イクッイクッ…！イックゥウゥウウ！」

　ビクッビクッと腰から全身を波打たせて、柳井は達した。

「柳井すげぇイクじゃん」
「はああっ…はあっ…はああっ…やっばい…はあ…武川の…気持ち良すぎる…っ」

　後ろから乳房を掴んで柳井の上体を起こすと、胸の先端を摘まみ刺激を与えながらまた緩やかにピストンを始めた。

「あっ…待って…あっ…ちょっとそれ…またイクやつ…っ」
「いいよぉ？何回イッても」
「気持ちっ…良すぎてっ…っはあっ…」
「柳井、え～ろ～い～」
「あんっあっあんっ」

　摘ままれた乳首への刺激は、結合した陰部への刺激を加速させた。
　一回先にイかせてと言ったはずが、もう何度目だろうか。

「ああ…あ…ああ…あ、イクッ」

　再度、全身がビクビクと痙攣した。
　武川の支えがなくなると、そのままベッドに倒れ込んだ。

「何回もイケるとか得じゃね？」
「はあっ…はあ…」
「柳井、上に乗って」
「はあ…はあ…」

　乱れた呼吸のまま、柳井は寝転んだ武川の上に跨った。
　再度陰部同士がくっつき、するりと合体した。何度も出し入れしているうちに、もう阻むものなど何もなくなったようだ。

「おっぱい揺れるとこ見せて」
「ん」

　騎乗位はおっぱい星人武川の一番好きな体位と言っても過言ではない。
　柳井は希望に応えて、おっぱいが揺れるように上下に動き始めた。

　ぬちっぬちっぬちっ

「んっんっ…」
「いいね」
「んっ…んあっ…んっ…」
「たまらんぜ」

　下から見上げると一生懸命上下に動く女、そして二つの乳房がリズムに合わせて揺れる。
　声を漏らしながら紅潮した女は自分にその顔を見せつけてくれた。

「あー…」

　揺れる乳房に手を伸ばし、動きを楽しみながらも当ててくる感覚までも楽しむ。

「気持ちいいし揺れるし最高だ」

　柳井が気持ちよさそうな顔をしている。
　乳房を見ていると、ここまで本能を目覚めさせておきながらも興奮はさらに昂るらしい。

　武川はまた、柳井の腰に手を当てて膝を曲げた。
　途端、下から急激な高速ピストンで突き上げ始めた。

　パンパンパンパンッ

「ああああっ」

　突き上げは結合部を刺激しながら乳房を小刻みに激しく揺らした。

「それイクイクイク！」

　パンパンパンパンッ

「ひあぁ……！」

　荒げる声が出なくなった。
　反り返った体がビクッびくっと何度か跳ねる。
　柳井はまた、昇り詰めたらしい。

「柳井イキすぎ問題勃発だな」
「無理…イかずには…無理…」
「体力は？」
「まだ…大丈夫だけど…なんかもう、すぐイキそう」

　正常位へと態勢を変えると、キスをした。なぜかキス自体が久しぶりな気がした。

「すぐイキそうだから武川もイク準備しといて」
「俺はいつでもイケるから」

　腰を前後に揺らしながらも、武川の手は柳井の胸にあった。
　おっぱい星人はイク時におっぱいを揉んでいたいらしい。

　ギシッギシッギシッ
　ぐちゅっぐちゅっ

　揺れるベッドの音が大きく感じる。さすがそれ専用のベッドだ。スプリングを傷めているのが分かる。

「あんっあんっ…あんっ…」
「な、おっぱいに出してい？」
「いいよ…あん…ゴム…まだ外してないよね？」
「AV男優ばりに俺、外すのうまいから」
「何それっあんっ」

　ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ

　腰の振りが小さくなって速度を増した。
　ラストスパートに向けて動き始めたのだ。

「あんっあっあっあんっ」
「イキそ」
「ああっあっああんっ」
「イクよ？」
「あっあっああっ」
「あーイク、イク…」
「あああっあっああっ」
「あぁイク……」
「ああっあっああっダメェ！」

　乳房を揉みしだく手が、頂点を摘まんで力が込められた。

「あああっ！！またイクぅううッ」
「出るよッ…」

　じゅぷっ

　大きく奥の奥を突いた直後、抜き出された陰茎からゴムが一瞬で剥がされた。
　その瞬間、割れ目から発射された液体は見事に柳井の乳房を目掛けて飛んだ。
　ドクッドクッと波打ちながら、何度かに分けて飛び散った液体は白く濁っている。

「イッたぁ…気持っちいいー…」
「はあっ…はあ…」

　乱れた呼吸はしばらく治まらなかった。


　数分後、ベッドの枕を背もたれにしながら、二人は煙草を吸っていた。

「説明はまだしも、洗濯機とか冷蔵庫の幅を俺が知るわけないじゃん？客の家なんだから」
「それは分かる。測って来ない客居るよね。どのくらいなら入りますか？って」
「全人類の家が同じ間取りで同じサイズなわけないのにな」
「そもそも黒物だってサイズ必要だけどね」

　先ほどまで乱れていたはずの二人は既に通常運転で、職場の愚痴は続いた。

「そういやこないだ店長がPC家電やってみるかって俺に打診してきた」
「PCの方が断然いいっしょ」
「や、無理。てかさ」
「なに」
「柳井の体、好きだわ」
「うっさ」

　ぷはぁー。愚痴とともに煙草の煙を吐き出した。

「配送料取るのかとか言われるんだけど」
「あれ、配送と設置って無料なんじゃないの？」
「3万円以上ならね。あ、忘れてた」
「なに？」
「パイ擦りしたかったのに」
「また今度にして。今日はもう無理」

　こうして気の合う煙草仲間の二人は初めて同時に性欲を燃やし、初めて肉体関係を結んだのだった。