男の性春

はりお

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第三章 思春期(中学校2年編)

3-6 離脱期間

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6月後半から地方大会予選の夏の県大会が始まる。新人戦でベスト8までいったため、今回俺らはシードで地区予選が免除となっている。俺は怪我をしているためもちろんみんなとはサッカーができない。それでも自分の体を衰退させたくなかったため、部活動の時間俺は可能な範囲でトレーニングやストレッチをして身体作りを行った。
体育の授業も参加できないでいる。中2の体育のカリキュラムでは一学期は水泳がない。俺にとって"楽しみと不安で半々"な時間はどのみちなかったが、他の競技だとしても見学しているだけというのは退屈だった。ただ、耀司の相棒の賢一も体育祭で骨折したため、一緒に見学していた。彼も最近みんなからイジられており、セクハラもされている。
そんな彼と見学しているとき、
「秀太から聞いたけど、壮太もゲイなの?」
と聞いていた。俺は、からかってやろうと思い、賢一の手を握って、
「賢一かわいいよな。俺イケるよ」
と言ってやった。実際賢一のことはそこまで気になってるわけではないが。
「やめてよ。秀太とか耀司はそんな嫌そうじゃないけどさ、俺結構そういうの嫌なんだよね」
まあその賢一の感覚が普通であろう。自分が全く性の対象とならない人から抱きつかれたり、下半身を触られたりするのだから。しかも賢一は下ネタも言ってるところを聞いたことがない。あまりそういうのには興味がないのであろう。だからこそちょっと意地悪してやろうと思って、
「賢一オナニーしたことある?てかそもそも、毛は生えてる?」
そう聞いたら本当に嫌そうな顔をして、しばらく無視されてしまった。おそらくだが、見た目からして賢一も性徴前であろう。体のサイズ感は耀司とそんな変わらないが、賢一はまだ幼児体型という感覚がある。この時期は周りがみんな性徴をしているため、焦るのかもしれない。

県大会の日も応援に行くだけであった。応援席でベンチ入りしていない同級生たちと一緒に観ていた。俺は小学校の時から常に試合に出ていたため、初めての経験だったが、観戦してるだけってこんな感覚なんだなと知った。チームメイトが戦ってるときに自分は応援することしかできない。結構堪えるものがある。これから応援してくれるみんなにより一層感謝しなくてはと思った。
結果はベスト16で敗退となった。ベスト4以上が地方大会出場だが、ベスト16では惜しかったとも言えない。敗因は監督が言う通りサイド攻撃の質の低下であった。俺がいなかったのがかなり効いていたのが誰が見ても明らかだった。
一緒に観ていた蒼からも、
「戦犯はお前だな」
と言われた。周りの同級生も同じようなことを言っている。彼らは俺がそれだけ重要な選手なんだよということを意図していたのだろうが、俺は真に受けて自分を責めてしまった。
そんな俺の少し落ち込んでる様子をみて一輝が、
「怪我は仕方ないよ。みんなで来年行こうね」
と声をかけてくれた。本当に頭がいいだけでなく気が利く人だ。彼の言う通りで、来年絶対に地方大会に行くしかないと決意した。
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