男の性春

はりお

文字の大きさ
81 / 134
第四章 夢中になる少年(中学校3年編)

4-2 気合い

しおりを挟む
5月には例年通り体育祭が行われるが、今年は気合が入っている。もちろん夏に控えるサッカーの県大会が一番大事であるが、サッカーに関しては今年は体育祭の期間は朝練をすることにしたため、放課後は体育祭に集中することにした。
気合が入ったのは去年先輩にあれだけ言われたというのももちろん一因にはなっている。ただ、それだけではない。
先日涼介と中間試験に向けて一緒に勉強した時に、
「お前、絶対長距離走優勝しろよ」
と言われた。彼のクラスで今年誰が優勝するか話題になった際に、涼介だけは俺を予想してくれたらしい。実際、陸上部は中1以外参加禁止であるから俺にも優勝のチャンスはある。バスケ部のキャプテンが学年では一番速いと言われており、みんなその子を予想していたらしい。そんな中涼介は俺に期待してくれてるのだ。また、1個下の翼も間違いなく長距離に出てくるが、彼も強敵である。翼はサッカーでもスタミナはピカ1だ。
涼介にはまだサッカーをしてる姿は中1の頃の授業でしか見せたことがないし、この体育祭でいいところを彼に見せたいというのがモチベーションになった。
今年も長短両方出るよう推薦されたが、長距離だけにしてもらった。というのも、短距離もまだかなり速い部類ではあるものの、相対的にみて中1の頃ほどではなくなった。
俺はそのように涼介から言われた時、
「じゃあ、優勝したらまたキスしてよ」
と言ってみたところそれについては無視されたが、
「まあマックくらいなら奢ってやるよ」
と涼介に言われた。

体育祭当日のレースの前、翼からは、
「壮太くんの言うことは基本何でも聞きますが、今日は僕が勝つのでよろしくです。勝ったらお願い事1つ聞いてもらいます」
と言われた。俺も負ける気はなかったため、
「いいよ。そのかわり俺が勝ったら明後日サッカー付き合って」
「えー、流石に疲れます。2日くらい休みたいです」
体育祭の翌月曜は代休があるが、俺はサッカーがしたかったため、そういう約束をした。
また、俺は陸上競技だけでなく、今年は全体の競技も頑張って練習した。

当日、長距離のレースは戦前の予想通り俺と翼とバスケ部の子の三つ巴の展開であった。最初はバスケ部の子が少し前に出ていたが、俺と翼はずっとそれについて行き、最後の2周のタイミングで一気に俺が前に出ようとした。すると、バスケ部の子はその時点でいっぱいいっぱいだったのか、俺と翼にはついてこれず一騎打ちになる。最後短距離のような戦いになったが、なんとか先輩の意地を見せ優勝できた。
レース終了後、退場門のあたりで涼介が待ってくれていて、
「おめでとう。クラスのみんなにドヤってきたわ。壮太ちょっとだけカッコよかったよ」
と言ってきてくれた。俺は疲れていたので彼に抱きついてよりかかろうとしたが、思いっきり振り払われてしまった。
今年は午後の全体競技も頑張った。特に騎馬戦では騎手を務めたが、何騎も相手を倒して大活躍できた。
以上のような活躍で俺は去年とは違いかなり周りからも評価してもらった。やはり、こういう行事をちゃんと楽しんだほうがいいなと思った。涼介にもカッコいいところ見せられたしと。
体育祭終了後、元副部長の先輩が見に来ていたようで、また話しかけてきてくれたが、
「今年は活躍しててうれしかったよ」
と頭を撫でてきた。先輩のお陰で気合が入ったと、感謝を俺からも伝えた。

翌々日は約束通り翼とサッカーをした。翼が俺にしたかった願い事が何なのか気になっていたので聞いたが、それは秘密と言われた。
また、俺が涼介に抱きついたのを見ていたらしく、
「秀太さん以外にも好きな人いるんですね。嫌がられてましたけど。ちょっと相手僕に似てませんでした?」
と言われた。確かに言われてみると似ているかもしれない。涼介は中1の頃は清楚な王子という感じだったが、最近は成長して爽やかな感じになっている。そういう点では翼と似ているかもしれない。だが、翼には可愛いさはない。
「うーん、少し雰囲気似てるかもだけど、翼は可愛くはないよね」
と言ったところ、「壮太くんひどい」と怒られた。
しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

【短編集】こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...