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1章
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とても大きい拍手の音に私は面食らった。
侯爵邸中のメイドさんと執事さんが階段の下にある大広間から私に拍手をしている。
ぽけ~っとその光景を見ていると
「「「シャルロット様1歳のお誕生日おめでとうございます」」」
と声を揃えて使用人さんたちが言ってくる。
いくら何でも大掛かりすぎるでしょ…
「シャルちゃんのお誕生日皆が祝福してくれてるわよ~」
母は、私を抱き上げたまま大広間につながる階段を降りてゆく。
ちなみに私も最近は随分歩ける様になった。
ただまだ階段を上り降りさせるのは心配なようで階段を使う時は母やメイドさんに抱っこされている。
確かに1歳になったばかりの子に階段の上り降りをさせるのを心配するのは分かる。
だけど母は心配性すぎると思う。
私が歩く練習をするだけでも大騒ぎしてくるのだ。
おかげで私は母の目を盗みながらしか歩く練習ができなくなってしまった。
もちろん練習を辞める気は微塵も無い
早いうちに歩けたほうが便利だし
楽だからね!!
そんな事を考えていると
私に影が覆いかぶさってくる。
何だろうと思い見上げると
そこには深い青色の髪をピッチリと後ろに固めていて、髪と同じ色の瞳を持っている美男子が私の顔を覗き込んでいる。
驚いてびくりと体が震える。
「もぉ~貴方いきなり上から覗き込んだらシャルちゃんが怖がっちゃうでしょ」
「ああ、すまない…」
母に貴方と呼ばれた人物は表情を一ミリも変えず謝罪の言葉を口にした。
待って待って私この人知らないし!!
勝手に話進めないでもらえます!?
「おにーしゃんでぃ…だゃれ?」
猛特訓の末に喋れる様になった言葉を紡ぐ。
焦ったから少し舌を噛んでしまった。
「あっ、そっかシャルちゃん会うの初めてだものね。この世界一カッコいい人が私の夫でシャルちゃんのお父様のブルーノ様よ~」
私の父…
母が貴方と言っている時点で薄々勘付いてはいたけれど、全く実感が湧かないな。
ブルーノ様…父の顔をじっと母の腕の中から見つめる。
確かにカッコいい、カッコいいのだが
表情がピクリとも動かない。
そのせいなのかもしれないけれど
威圧感がある。
「ルーシャ褒めすぎだ」
「貴方が世界一カッコいいのは事実だもの」
父と母は大変仲がよろしい様だ。
というか母の名前ルーシャっていうのか…初めて知った。
「今日は、シャルちゃんのお誕生日だからかなり早く仕事を切り上げて帰って来てくれたのよ」
じゃあ今まで会わなかったのは仕事が忙しかったからなんだ。
嫌われてたんじゃ無くて良かった。
「今日は料理人さん達も張り切って準備してくれたのよ。
最後にはお父様とお母様からのプレゼントもあるからね」
結果として、今日のお誕生日会はとても盛り上がった。
お誕生日会の最中父の事を母に聞いたりもした。
まぁ…ほとんど惚気だったけど。
こんなに楽しいお誕生日会は久しぶりだ。
いつもこんなに賑やかなのは困るけれどたまには、こんな日が会っても良いかもしれないな。
皆の笑顔を眺めながら私は何だか
温かい気持ちになった。
侯爵邸中のメイドさんと執事さんが階段の下にある大広間から私に拍手をしている。
ぽけ~っとその光景を見ていると
「「「シャルロット様1歳のお誕生日おめでとうございます」」」
と声を揃えて使用人さんたちが言ってくる。
いくら何でも大掛かりすぎるでしょ…
「シャルちゃんのお誕生日皆が祝福してくれてるわよ~」
母は、私を抱き上げたまま大広間につながる階段を降りてゆく。
ちなみに私も最近は随分歩ける様になった。
ただまだ階段を上り降りさせるのは心配なようで階段を使う時は母やメイドさんに抱っこされている。
確かに1歳になったばかりの子に階段の上り降りをさせるのを心配するのは分かる。
だけど母は心配性すぎると思う。
私が歩く練習をするだけでも大騒ぎしてくるのだ。
おかげで私は母の目を盗みながらしか歩く練習ができなくなってしまった。
もちろん練習を辞める気は微塵も無い
早いうちに歩けたほうが便利だし
楽だからね!!
そんな事を考えていると
私に影が覆いかぶさってくる。
何だろうと思い見上げると
そこには深い青色の髪をピッチリと後ろに固めていて、髪と同じ色の瞳を持っている美男子が私の顔を覗き込んでいる。
驚いてびくりと体が震える。
「もぉ~貴方いきなり上から覗き込んだらシャルちゃんが怖がっちゃうでしょ」
「ああ、すまない…」
母に貴方と呼ばれた人物は表情を一ミリも変えず謝罪の言葉を口にした。
待って待って私この人知らないし!!
勝手に話進めないでもらえます!?
「おにーしゃんでぃ…だゃれ?」
猛特訓の末に喋れる様になった言葉を紡ぐ。
焦ったから少し舌を噛んでしまった。
「あっ、そっかシャルちゃん会うの初めてだものね。この世界一カッコいい人が私の夫でシャルちゃんのお父様のブルーノ様よ~」
私の父…
母が貴方と言っている時点で薄々勘付いてはいたけれど、全く実感が湧かないな。
ブルーノ様…父の顔をじっと母の腕の中から見つめる。
確かにカッコいい、カッコいいのだが
表情がピクリとも動かない。
そのせいなのかもしれないけれど
威圧感がある。
「ルーシャ褒めすぎだ」
「貴方が世界一カッコいいのは事実だもの」
父と母は大変仲がよろしい様だ。
というか母の名前ルーシャっていうのか…初めて知った。
「今日は、シャルちゃんのお誕生日だからかなり早く仕事を切り上げて帰って来てくれたのよ」
じゃあ今まで会わなかったのは仕事が忙しかったからなんだ。
嫌われてたんじゃ無くて良かった。
「今日は料理人さん達も張り切って準備してくれたのよ。
最後にはお父様とお母様からのプレゼントもあるからね」
結果として、今日のお誕生日会はとても盛り上がった。
お誕生日会の最中父の事を母に聞いたりもした。
まぁ…ほとんど惚気だったけど。
こんなに楽しいお誕生日会は久しぶりだ。
いつもこんなに賑やかなのは困るけれどたまには、こんな日が会っても良いかもしれないな。
皆の笑顔を眺めながら私は何だか
温かい気持ちになった。
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