3 / 12
3. 羽衣
しおりを挟む
「ボムギュ、お前さんは仙人なんじゃ。そう簡単に死にはしないじゃろうが…危ない真似はやめてほしい」
お師匠様の言葉に、「すみません…本当に、すみません」と僕は繰り返すことしかできませんでした。水面に叩きつけられる直前で、僕はお師匠様に救われたようです。膝がガクガクと震え、遅れてやってきた罪悪感に押し潰されそうになりました。
馬鹿なことをした、迷惑をかけてしまった…だからといって、未熟な僕にはお師匠様を受け入れるだけの度量は持ち合わせておりませんでした。なにせ、僕はお師匠様のことを…おぞましいと感じてしまったからです。
あの夜のお師匠様は、お師匠様ではありませんでした。僕の陽物を口に咥えて陶酔している様は…畜生そのもの。後門に指を這わせて出し入れをしてきましたが、僕が苦痛に喘いでいる姿をあの方は「ボムギュ、これが愛し合うということじゃ。わしは今、とても幸せじゃよ…」とおっしゃいました。僕の呼吸は止まりました。そのまま容赦なく後門を貫かれ、お腹が痛くなるほどの何かを吐き出される最中、もう死ぬのだと覚悟しました。
心配そうに僕を見つめるその瞳が、この着物の下の素肌を見透かしているのではないか…身震いが止まりません。お師匠様は、お師匠様なのです。心の底から師としてお慕いしておりました…けれど、お師匠様は違った。酷く裏切られたと僕は思っております。
「ボムギュ…俗界に行ってみるかい」
深い沈黙、それを破ったお師匠様の言葉に「…えっ」と僕は耳を疑いました。
「仙界と俗界を行き来してこそ一人前の仙人。少し…勉強しておいで」
お師匠様はそう言い、戸惑う僕に美しい羽衣を渡して下さいました。これがあれば自由に空を飛ぶことができるといいます。期待と興奮で口がまごつきますが、僕はどうにか尋ねました。
「一人で行ってきても、よろしいのですか?」
「あぁ、行っておいで。ただし、その羽衣を決して失くしてはならんよ。大変なことになるからの…」
僕の心に、ぽっかり空いてしまった心に、小さな湧水が出てきたようでした。思わず綻んでしまうのは、遠い世界の地に足を踏み入れることへの高揚感からでしょう。けれどお師匠様のお顔は浮かないもので、また静かに手元の羽衣へと僕は視線を落としました。
お師匠様の言葉に、「すみません…本当に、すみません」と僕は繰り返すことしかできませんでした。水面に叩きつけられる直前で、僕はお師匠様に救われたようです。膝がガクガクと震え、遅れてやってきた罪悪感に押し潰されそうになりました。
馬鹿なことをした、迷惑をかけてしまった…だからといって、未熟な僕にはお師匠様を受け入れるだけの度量は持ち合わせておりませんでした。なにせ、僕はお師匠様のことを…おぞましいと感じてしまったからです。
あの夜のお師匠様は、お師匠様ではありませんでした。僕の陽物を口に咥えて陶酔している様は…畜生そのもの。後門に指を這わせて出し入れをしてきましたが、僕が苦痛に喘いでいる姿をあの方は「ボムギュ、これが愛し合うということじゃ。わしは今、とても幸せじゃよ…」とおっしゃいました。僕の呼吸は止まりました。そのまま容赦なく後門を貫かれ、お腹が痛くなるほどの何かを吐き出される最中、もう死ぬのだと覚悟しました。
心配そうに僕を見つめるその瞳が、この着物の下の素肌を見透かしているのではないか…身震いが止まりません。お師匠様は、お師匠様なのです。心の底から師としてお慕いしておりました…けれど、お師匠様は違った。酷く裏切られたと僕は思っております。
「ボムギュ…俗界に行ってみるかい」
深い沈黙、それを破ったお師匠様の言葉に「…えっ」と僕は耳を疑いました。
「仙界と俗界を行き来してこそ一人前の仙人。少し…勉強しておいで」
お師匠様はそう言い、戸惑う僕に美しい羽衣を渡して下さいました。これがあれば自由に空を飛ぶことができるといいます。期待と興奮で口がまごつきますが、僕はどうにか尋ねました。
「一人で行ってきても、よろしいのですか?」
「あぁ、行っておいで。ただし、その羽衣を決して失くしてはならんよ。大変なことになるからの…」
僕の心に、ぽっかり空いてしまった心に、小さな湧水が出てきたようでした。思わず綻んでしまうのは、遠い世界の地に足を踏み入れることへの高揚感からでしょう。けれどお師匠様のお顔は浮かないもので、また静かに手元の羽衣へと僕は視線を落としました。
11
あなたにおすすめの小説
陥落 ー おじさま達に病愛されて ー
ななな
BL
眉目秀麗、才ある青年が二人のおじさま達から変態的かつ病的に愛されるお話。全九話。
国一番の璃伴士(将棋士)であるリンユゥは、義父に温かい愛情を注がれ、平凡ながらも幸せな日々を過ごしていた。
そんなある日、一人の紳士とリンユゥは対局することになり…。
父と息子、婿と花嫁
ななな
BL
花嫁になって欲しい、父親になって欲しい 。すれ違う二人の思い ーー ヤンデレおじさん × 大学生
大学生の俺は、両親が残した借金苦から風俗店で働いていた。そんな俺に熱を上げる、一人の中年男。
どう足掻いてもおじさんに囚われちゃう、可愛い男の子の話。
助けたドS皇子がヤンデレになって俺を追いかけてきます!
夜刀神さつき
BL
医者である内藤 賢吾は、過労死した。しかし、死んだことに気がつかないまま異世界転生する。転生先で、急性虫垂炎のセドリック皇子を見つけた彼は、手術をしたくてたまらなくなる。「彼を解剖させてください」と告げ、周囲をドン引きさせる。その後、賢吾はセドリックを手術して助ける。命を助けられたセドリックは、賢吾に惹かれていく。賢吾は、セドリックの告白を断るが、セドリックは、諦めの悪いヤンデレ腹黒男だった。セドリックは、賢吾に助ける代わりに何でも言うことを聞くという約束をする。しかし、賢吾は約束を破り逃げ出し……。ほとんどコメディです。 ヤンデレ腹黒ドS皇子×頭のおかしい主人公
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
人気俳優に拾われてペットにされた件
米山のら
BL
地味で平凡な社畜、オレ――三池豆太郎。
そんなオレを拾ったのは、超絶人気俳優・白瀬洸だった。
「ミケ」って呼ばれて、なぜか猫扱いされて、執着されて。
「ミケにはそろそろ“躾”が必要かな」――洸の優しい笑顔の裏には、底なしの狂気が潜んでいた。
これは、オレが洸の変態的な愛情と執着に、容赦なく絡め取られて、逃げ道を失っていく話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる