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10 . 昔話 1

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 そう遠くない昔、ボムギュが俗界の住人であった時のこと。なんでもないほんの小さな村で、ボムギュは一人の少年と互いを想い合っておりました。彼らは幼なじみで歳が近く、周りからも「本当に仲良しねぇ」とほほえまれていました。

「ボムギュ、俺ら仲良しなんだってよ」
 楽しそうに言ってのける少年に、「こういう時にそんなこと言うのはやめてよ。悪いことしてる気分になる」と、ボムギュは小さく口を尖らせ、ぷいっと顔を逸らします。
「悪りぃ悪りぃ、怒んなって。可愛いだけだぞ」
 少年はボムギュのほっぺたに口付けし、嬉しさを隠しきれない様子でした。二人は生まれたての姿で絡み合っていたようです。季節は夏に差し掛かろうとしており、のどかな陽気でありました。

「しっかし、よくこんなボロ屋を見つけたね。そこまでして僕とこういうことしたいんだ」 
 ため息でもつきそうな勢いのボムギュに、少年は少しムッとします。二人の逢瀬のためにと、苦労してせっかく見つけたのに…なんだよ、お前だってしたいくせに。負けじと少年が言い返したところ、ボムギュは見事に面食らったようでした。
「ぼっ、僕は君のそばにいられるだけで十分だっ!こんなっ、はしたないこと…っ…」と強がっているのでしょうが、「っぁッボムギュぅぅっっ愛してるぞぉぉぉ!」といった具合に少年を燃え上がらせてしまいました。

「ぁっ、うっ…んっ、ちょ、ちょっと…もうっ ヘンタイっ!いぃ いつまでそんなとこっ…」

 自分の後門を執拗に舐め上げる幼なじみに、ボムギュはうへぇと思いつつも、わずかな高揚を感ぜずにはいられませんでした。
「んぁ?お前のことが好きだからこうしてんだろ。玉袋も舐めてやるよ」
「イッ!いいっいいっ、もういいってば!」
 真っ赤な顔で必死に首を振るボムギュに、少年はときめくばかりでした。なんて可愛いんだろう、自分の美しさに気づいていないのか。…でも、それがまた良い。
 ボムギュは喜びをとても素直に表現してくれます。こうして口で愛撫すると、彼の可愛いところがすぐにぴょこっと顔を上げるのですから。あぁ…喜んでる、喜んでる。ボムギュってば、俺のことが本当に大好きなんだから…ふへへへへ、まいっちゃうなぁ もう。
 もっと喜ばせたい、彼のためなら何でもしてあげたい…少年はボムギュに首ったけでありました。

「ボムギュぅっ…くっ…ッぁっ…へへ、きもちぃ?」
「アァッ!ふっ、深いよぉっ!おかっ おかじぐな゛る゛ッッ」
 大丈夫、怖くないからな。俺が抱きしめてるから、手を握ってるから、絶対離さないから。ボムギュのことが大好きな少年は、こうしていつも甘えん坊になります。
 ボムギュっ、ボムギュボムギュっ、どこにも行っちゃ駄目だぞ、お前がいないと俺は生きていけないんだ。
 浮気なんてしてみろ、俺っ、泣いちゃうんだからな。そいつを引きずり回して蹴り殺したら、ボムギュにいっぱいおいたしちゃうんだからなっ。

「じゃ、じゃあ、僕のこと…捕まえて離さないでよ…んぁっ…心配なら手足を折ればいい…ずっとそばにいてくれ…」

 あふっ、…少年は嬉しさのあまり、ボムギュの中に沢山お漏らしをしてしまいました。後でまた叱られちゃうなぁ…ふにゃふにゃした笑みを浮かべます。お腹が痛くなるから加減をして欲しいそうです。その際はほっぺをつねってくれる…いや、つねられる。たまにお尻も叩いてくれる…叩かれる。

「いたいいたい、まいった。えへっ…まいったまいった…ふへっ、ふへへへ…本当困っちゃうなぁ」
 少年にはご褒美になっていることを、純真無垢なボムギュは知るよしもありませんでした。
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