公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり

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後日譚・子供達の現在編

3.倦怠期な王太子夫妻と王家の御子達

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 イーデン王家の王太子夫妻には御子が4人。王太子フェリクスの愛情と欲情の賜物とかなんとか。

 婚姻当初から王太子フェリクスのアンジェラ妃への愛情は尽きない。日毎に増し増し。今日も今日とて愛妃アンジェラを愛でようと閨へと誘い、ヤル気満々。

 一方、内心ではそうでもない妻アンジェラ。「今日こそは!」と丁重にお断りを入れる。

「フェリクス様……たまにはゆっくりと休みませんか?」

「却下だ」

 即答の王太子フェリクスに眉根を寄せるアンジェラ妃。愛らしい花のかんばせが台無し。

 ーーーただただ、ゆっくりと眠りたい。

 それが今のアンジェラ妃の本音。おまけに倦怠期のせいか妙に苛つく。

 (……フェリクス様がウザい……)

 内心では本音がポロリ。


 ◇


 普段から家族愛を大事にするアンジェラ妃なだけに、第1子の時から子育てを乳母任せにしないで自らも参戦。いくら元気な彼女でも4人も産み育てれば消耗する。

 我が子とはいえ子育てはエネルギーを使う。

 それに少々高齢で出産したこともあり、さらに体力を消耗。

 (たまにはふかふかのお布団で、ゆっくりと眠りたーい!)

 この歳になると夫フェリクスの欲情の深さが恨めしい。疲れ知らずのバケモノかと思えてくる。

 余計に眉間に皺が寄るアンジェラ妃。

「アンジェラ……そのように眉間に皺を寄せても可愛いだけだ」

 痘痕あばたえくぼの王太子フェリクスは、溺愛が過ぎるあまり気遣い下手なのがやるせない。

 アンジェラ妃も負けじと言い返す。

「フェリクス様……私は可愛い子供達に恵まれて幸せいっぱいです。これ以上の愛情はお腹いっぱいで………うっぷ、逆に吐きそうです」

 まさに、そうしたポーズを取るアンジェラ妃。

 悪阻つわりだと勘違いする夫フェリクス。愛情=子沢山と履き違えているのがいただけない。

「アンジェラ……まさか子どもを身籠ったのか?」

「もう! そんなわけないでしょうー!」

 とうとうキレる。寝台に置かれた全てのクッションを夫フェリクスへとぶつける。

「何を怒っているアンジェラ? 子は宝。私の愛情も欲情も底なしだ。私の腹は満たされていない。アンジェラ……今宵も私と睦み合おう!」

「フェリクス様のバカー……エロおやじー!」

 逃げるアンジェラ。追うフェリクス。


 年月がすぐれば、2人の日常はこんな感じ。


 ◇


 イーデン王家の4人の御子。

 まずは第1王子フィンレー。

 さすがは次代王太子だけあり、しっかり者でちゃっかり王子。隣国の留学中に嫁となる令嬢をお持ち帰りする卒のなさ。

 4人目の御子は王色の金髪碧眼を持ちながらも、愛くるしい顔は母アンジェラに激似。アンジェラ妃を具現化したような幼な子が愛されないはずがない。

 天使の花笑みと悪魔な好奇心を持つ幼い王子。

 よちよち歩きの赤ん坊の頃から好奇心旺盛で徘徊しまくり。何処にでも隠れては行方知れずの侍女泣かせ。それでも天使の花笑みには皆がメロメロ。

 ヤンチャな第3王子はイーデン王家のアイドル的存在。

 そう、人気者。

 自分の武器をよく心得ているあざと可愛い第3王子は、祖父母からも「王家の天使だ! 天使だ!」と可愛いがられ、祖父フレデリックの名を譲り受ける。

 真名は、フレデリックと命名。

 第3王子フレデリックは末っ子なだけに、きっと自由気ままに人生を謳歌するはず。


 さて。

 飛ばした第2王子エリアルと第1王女エレノア王女の双子兄妹だが、実は彼らの存在は〈王宮〉にはない。
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