ファクト ~真実~

華ノ月

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討伐編 前幕 獣に牙を向ける鳥たち

11.

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 透が愕然としながら絞り出すように声を出す。

「お久なのです!お兄ちゃん!」

 部屋に入ってきた若い女性が笑顔でそう言葉を発する。

「お久しぶりです。透さん」

 青年の方も笑顔でそう言葉を綴る。

「紹介しよう。同じ仲間として捜査する、結城ゆいしろ 颯希さつきと、斎藤さいとう 静也しずやだ」

 梓が入ってきた二人を奏たちにそう説明する。

「結城って……」
「お兄ちゃんって……」

 紅蓮と奏が口をあんぐりさせながらそう声を発する。

「……颯希は妹だ……」

 透が愕然としながらそう声を発する。

「「えぇぇぇぇぇぇ!!!」」

 その言葉に奏と紅蓮が驚いて叫び声を上げる。

 その様子に槙だけは特に興味が無いのか、いつも通りだった。

「じゃあ、早速だが例の件についてもう少し詳しく話す。今からある場所に移動するぞ!」

 梓がそう口を開く。


 これは、始まり……。

 そして、これがのちに大きな現象を巻き起こす……。



「……では、今から君たちの住む家に案内しよう」

 梓がそう口を開く。

 颯希と静也を奏たちに紹介した後、梓は奏たちの住む場所となる例のシェアハウスに案内することになった。

 みんなで一つのバンに乗り、梓の運転でその家に向かう。

「……へぇ、颯希と静也はもうその家に住んでいるんだな」

 バンの中で透が颯希からその話を聞いてそう言葉を綴る。

「はい。家もそれなりに大きいですし、快適ですよ」

 静也がそう説明する。

「リビングもとても広くて中央には大きなローテブルが設置されているのですよ!お風呂もそれなりに大きさがあるので、背の高いお兄ちゃんでもゆったり入れると思いますよ!」

 颯希がニコニコ顔でそう言葉を綴る。

「お風呂が広いのは良いですね!どんな家か楽しみです!」

 奏がワクワクしながらそう言葉を綴る。

「荷物はもう届いているはずだ。到着したら誰がどの部屋かを伝えるから、各自、荷物を部屋に入れてくれ」

 梓が運転をしながらそう言葉を綴る。

「あ……あの……、俺の部屋って……」



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