神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第204話

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 ヨモギが悪夢のように帝国皇子を襲ったあの日。
 帝国では「ヨモギの日」と名付けられて、祭日扱いになったそうです。

「ゆめにみそう」
「はんせいしたのにな」
「いちねんにいちどいわうって」

 帝国にいると悪夢にうなされる為、帝国皇子がうちに遊びに来ています。

「女神様も笑顔引きつってたね」
『国民にも配ったのがあだになったね』
「悪戯の代償でっかいなー」

 次の悪戯を求め、離宮を抜け出してコソコソしていたら、すれ違う大臣らに片っ端からヨモギ餅を称賛され、ヨモギ連呼に恐れをなして城下に飛び出したら、そこでもヨモギヨモギ言われて離宮に逃げ帰ったら、そこには女神様にヨモギのお礼を述べる参拝客の列が出来ていたそうです。
 抜け出したことをしこたま怒られた後、第四皇子の提案でここに来たという経緯らしい。

 ちなみに第四皇子は挨拶を受ける女神様に付き合って向こうに残っています。
 さすが実質長男扱いされるだけはある。
 僕が生んだ皇子らにも見習ってほしい。

「悪戯を求めて?」
『コソコソ失敗してるの』
「まぁ皇子が集団で歩いてれば目立つよな」

 僕らは本日のお昼であるピザを作っている所だったので、皇子らもヨモギの愚痴を言いながら作っています。
 生地は用意してあるので、自分の好きな厚さと大きさに伸ばし、好きな具をのせるスタイルで、手元にない場合は敷地内にあるものなら自分で収穫してくるのもお楽しみの一環。

「なんかな、ヨモギのおやつ食べたら古傷治ったって将軍が言ってた」
「じいちゃん先生は腰の痛みがなくなったって」
「怪我人は重症が改善したって。ソーセージ十本のせ!」
「それ食べにくくないか? 俺はアスパラ祭り」

 僕らが食べても何もなかったけれど、他の人が食べたら体の不調が一瞬で治って女神の奇跡だと称えられて大騒ぎになったみたい。
 女神様の名前で配ったから余計にありがたがられているんだろうなぁ。

「僕らは何もなかったよね?」
「なおすふちょうが無いの」
「常時健康体だぜ!」
「日常的に食べておりますからな」

 確かに僕らは日常的に涼玉の影響を受けた食物を食べてますね、効果がなかったのではなく、常に効果発動しているだけかぁ。
 同じように刀国民が過剰に騒がないのも、神々の恩恵が日常に染みついているからなのかもしれない。

「にいちゃ曰く、俺の気分で効果も左右されるんじゃないかって」
「あの時の涼ちゃんは……春の気候にウキウキだったな」
「鼻歌歌ってご機嫌だった」
「シャムスと一緒に体揺らしてて可愛かった」
「お礼を言ってきた相手、みんなにっこにこだったな、そう言えば」

 気分で効果が左右される。
 あれ? 謎能力混ざってません?

「そう言えば涼玉がはしゃぐと大変なことになるよね」
『収穫いらずよ』
「あれは癖になる」

 僕が知らないところでもロデオしているらしく、植物が張り切って恵みを振りまくせいで回収に忙しく、アー君の農村は農業を研究する暇がろくにないそうです。
 刀国と違ってアイテムボックス持っている訳じゃないからね、大変だ。
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