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祭事
第151話
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お正月の遊びをありったけ差し入れたギレン、でも嫁がすごろくに夢中で相手にしてもらえないようです。
遊びを教えながらべったりする予定だったみたいだけど、現実は……。
「刀雲の勝ちだ」
「よし」
「っく、強い」
お酒を楽しめる年齢な大人にがっちり囲まれ、遊びを教える羽目になっている。
今は花札で『こいこい』を指導中。
「もう一回やろうぜ」
「いいでしょう」
刀雲と本気で勝負をしているのはラウルさん、これがまた刀雲が強いんだ。
ギレンが「勝負勘やかけひきが必要」って言ってたけど、最前線で魔物と戦う山賊を率いる刀雲は勝負勘が鋭かった。
「うーーん、単純なのに奥深いっスね」
「頭痛くなってきた」
レイアさんは愉快な仲間と五目並べに挑戦中、故郷に持ち帰って暇つぶしに使うらしい。
全員戦略が苦手だから苦戦しているようだ。
シヴァさんはカルタとトランプ、百人一首の遊び方を凄い勢いで吸収、完璧にルールを理解した後、晴れやかな笑顔で孤児院に向かった。
まぁ情操教育にはいいかなぁ?
「俺は、アカーシャといちゃいちゃしたい」
「子供達はすごろくに夢中だよ」
「俺の持ってきた人生ゲームどこいった」
「クロードさんが持って行っちゃった」
「逆らえねぇ」
上司が横暴だと大変だね、頑張って。
「母よ、準備が出来たぞ」
「タイガ?」
準備って何の準備だろうか?
不思議に思いながら庭を見ると、臼と杵、それから餅作りの材料を並べたタイガが庭に仁王立ちしていた。
取扱説明書もなく、どうしていいか途方に暮れていたのを数々の遊びで誤魔化されてたけど、そう言えばあったんだった。
「タイガ使い方知ってたの? どこかの本に載ってた?」
「否、餅スキルを会得した」
「どうやって?」
「お神酒とつきたての餅で手を打った」
女神様……そんなでいいの!?
「餅米は昨日のうちに水に浸し、つい先ほど蒸し終わった」
遊びに参加しないと思ったら……タイガ、いい子!
「餅を返すのは誰にやってもらおうか?」
僕は無理だ、素早さが高い人がいいよね。あと防御力。
「俺がやろう」
キリっとしたギレンが名乗りを上げた。アカーシャに良い所見せたいんだね。
新しい事を始めたと、大人も子供も遊びを切り上げて集まってきた。
「では始めるぞ」
「っま、力加減に気を付け――」
「ふぬん!!」
ごしゃぁぁぁぁ!!!
タイガの渾身の一撃に臼が粉砕された。
遊びを教えながらべったりする予定だったみたいだけど、現実は……。
「刀雲の勝ちだ」
「よし」
「っく、強い」
お酒を楽しめる年齢な大人にがっちり囲まれ、遊びを教える羽目になっている。
今は花札で『こいこい』を指導中。
「もう一回やろうぜ」
「いいでしょう」
刀雲と本気で勝負をしているのはラウルさん、これがまた刀雲が強いんだ。
ギレンが「勝負勘やかけひきが必要」って言ってたけど、最前線で魔物と戦う山賊を率いる刀雲は勝負勘が鋭かった。
「うーーん、単純なのに奥深いっスね」
「頭痛くなってきた」
レイアさんは愉快な仲間と五目並べに挑戦中、故郷に持ち帰って暇つぶしに使うらしい。
全員戦略が苦手だから苦戦しているようだ。
シヴァさんはカルタとトランプ、百人一首の遊び方を凄い勢いで吸収、完璧にルールを理解した後、晴れやかな笑顔で孤児院に向かった。
まぁ情操教育にはいいかなぁ?
「俺は、アカーシャといちゃいちゃしたい」
「子供達はすごろくに夢中だよ」
「俺の持ってきた人生ゲームどこいった」
「クロードさんが持って行っちゃった」
「逆らえねぇ」
上司が横暴だと大変だね、頑張って。
「母よ、準備が出来たぞ」
「タイガ?」
準備って何の準備だろうか?
不思議に思いながら庭を見ると、臼と杵、それから餅作りの材料を並べたタイガが庭に仁王立ちしていた。
取扱説明書もなく、どうしていいか途方に暮れていたのを数々の遊びで誤魔化されてたけど、そう言えばあったんだった。
「タイガ使い方知ってたの? どこかの本に載ってた?」
「否、餅スキルを会得した」
「どうやって?」
「お神酒とつきたての餅で手を打った」
女神様……そんなでいいの!?
「餅米は昨日のうちに水に浸し、つい先ほど蒸し終わった」
遊びに参加しないと思ったら……タイガ、いい子!
「餅を返すのは誰にやってもらおうか?」
僕は無理だ、素早さが高い人がいいよね。あと防御力。
「俺がやろう」
キリっとしたギレンが名乗りを上げた。アカーシャに良い所見せたいんだね。
新しい事を始めたと、大人も子供も遊びを切り上げて集まってきた。
「では始めるぞ」
「っま、力加減に気を付け――」
「ふぬん!!」
ごしゃぁぁぁぁ!!!
タイガの渾身の一撃に臼が粉砕された。
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