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湯水のごとくお金を使おう

第667話

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 本日は快晴なり。
 お城のバザーも盛況だろう。

 えっ、僕?
 僕はもふもふズに囲まれてお家でまったり。

 アー君はバザーの主催者側だから強制参加、涼玉は誘拐される心配がないし、マールスもいるからとアー君と一緒に騎士様に連れていかれた。
 三匹とイネスは宴会用の獲物を狩りに森へ、アカーシャはクラスメイト数人を臨時に雇ってバザーのお手伝い、双子もアカーシャのお手伝い。
 カイちゃんはハイダル君とお客側。

 シャムスは僕とお留守番です。

『んふ~』

 せっかくなのでワンコバージョンのシャムスをブラッシング!
 毛のもつれがないのは分かっているけど、スリッカーブラシを使って全身の毛を丁寧にほぐします。
 次に二人で泡風呂に入って、泡で遊びながら全身を洗い、お風呂から出たらフルーツ牛乳。

「何味?」
「んーいちご」
「はいどーぞ」
「おいち」

 飲んでまったりした後、またブラッシング。
 次は爪のお手入れです。

「はいピカピカー」

 元々傷一つない、お手入れ不要の綺麗な爪だけどね。
 たまにはこういうのも良い。

「お腹の毛もふわふわですね~」
『うふふー』

 次はお耳のチェックです、問題ありません。
 牙も歯石一つない綺麗な牙ですねー。

「肉球はどうですか~?」
「つやぷにゅ」
「マッサージの仕上げにオイルはいかがでしょう」
「お願いなの」

 ではドリちゃん印のふんわり花の香りのこちらを一滴。

「もみもみのお加減はいかがですか?」
「ちょーど良いのよ、お花のかおりも好き」
「それは良かった」

 肉の香りが良かったとか言われてもちょっと困るからね。

 前後の肉球をマッサージして、お腹をこしょこしょして終了です。
 毛並みがふわふわの奇跡の可愛らしさを持った子犬がここに! 獅皇さんに自慢したい。

『トラちゃん見てーーー!』
「シャムス待ったぁぁぁ!!」

 見せびらかすためにシャムスが一直線に池に向かい、高いテンションのまま庭に飛び込んだ。

「せっかく綺麗にしたのにー! スラちゃん、シャムス回収!」
「ぷるるる!!」

 シャムスを回収しようと池に飛び込んだスラちゃんだけど、水中では敵わず追いつく様子はない。
 濡れた子犬も可愛いけど、何も今日泳がなくてもいいと思うんです!!

『ひゃっほーー!』

 当の本人はトラちゃんの背に乗って遊泳を楽しんでいる。
 トラちゃんの背中って滑らないのだろうか?
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