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三食昼寝、家族付き
第1064話
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食事中ずっと女神様の混乱した声が脳内に響いていたけれど、ご飯中なので無視しました。
刀雲と騎士様がお仕事に行くのを見送り、お腹いっぱいになった子供達がクッションコーナーに倒れこんだのを見守り、狩りに向かうもふもふズを見送って、ようやく女神様の話を聞くことにした。
その間ずっと混乱していたけど、気付くの遅すぎると思います。
冷茶と和菓子、ふかふかの座布団を用意。
抱きしめやすいサイズのクッションも一つ。
セティが女神様のために用意した和菓子に手を伸ばそうとしたので、別途用意してあげたら僕の横に大人しく収まってくれた。
……国に帰らなくていいのかな? まぁいいか。
「はい女神様どうぞー」
「イツキちゃぁぁぁん!!」
光の速さで降臨した女神様が、僕に抱き着こうとして隣にセティがいるのに気付いて固まった。
女神様ってうちの子たちのこと全体的に苦手だよね、権力とチートをフル活用して無茶ぶりするし、騎士様の御子だから単純に地位の問題もあるのかもしれない。
若干の申し訳なさを感じつつ、冷酒をメニュー画面から出してセティの前にセット。
おつまみはドリアンが用意したひよこ豆の炒ったもの、あと塩ゆでしたそら豆、これぐらいでいいだろう。
「セティのことはお気にせずに、お酒飲ませておけば静かなので」
「国や人種、種族を超えて愛を結んだカップルの夜を一晩中見守って、ネットで小説の更新チェックしてから寝ようと思ったら、思ったら……何か信徒から次々お祝いの言葉や奉納品が届いてて、何の話かと思ったら私の婚姻を祝うあれこれだったんだ」
視線がチラッとぷーすか眠るうちの子に向けられた。
ああ、はい、犯人はうちの子です。
証人はあの日会場にいた人全員かなぁ。
お気に入りのカップルを語ったかと思えば、自分も相手が出来たことに赤面したり、振り払って無理やりBLトークに集中しようとして失敗を繰り返す女神様。
大分混乱していらっしゃるようです。
僕は話を聞きながらせっせとつくねを作っております、ほら、邪神一家の食べ放題が終わったから延長されてた宴会があるんだ、その用意。
丸めたつくねをお皿に乗せ、上からたっぷりのネギ。
アー君用にチーズを仕込んだのも作っておこう、出来上がったのはドリアンが自分が作ったものと一緒に次々アイテムボックスに片づけていく。
「だ、だって相手のこと何も知らないのに」
「王位を巡って争いが起き、親族が全滅した史上最年少の皇帝だ。周囲はいまだきな臭いが、女神の祝福があれば良き国を作れるだろう」
冷茶から冷酒に切り替えた女神様に真面目に答えるセティ、どうやら国を治める者としてあの皇帝は歴代の中でもトップの才能を持っているみたいです。
二人の話を適当に聞き流しながら次に作りますのは「さつま芋のグラタン」。
使いますのはもちろんお庭にある聖なるさつま芋、こちら具はすでに完成しているので、僕がやるのは米粉で作ったタルトに詰める作業。
えっちゃんも手伝ってくれているので、サクサク進みますね!
他にもレタスを手でちぎってサラダを作ったり、思いついてミニ丼を追加したり、なかなか忙しい。
丼が作れるペースがやけに早いと思ったら、えっちゃんの影からイグちゃん、巨大花、闇の子が出てせっせと丼を作っていた。
ありがとう、今度お礼するよ。
なになに闇の子と巨大花の名前が欲しい? 了解、アー君達と考えておきます。
「顔、知らないっす」
「兄によって下された神託に間違いはない、せいぜい帝国で人間に幸福を振りまいてくるといい」
「後宮持ちの人種に振りまく愛なんてない!」
「今のところ後宮はないらしい、財政難を理由に父の代にあった後宮は解散させたと言っていた」
ぐだぐた言い訳を探す女神様だけど、なぜか帝国の内情に詳しいうちのセティに反論を潰されている。
「母上それは?」
「ミニ焼きおにぎり、これならシャムス達も食べやすいでしょう。はい」
幼児用だからセティが持つと実際より小さく見えるなぁ、ちなみにそちらに使われている枝豆はもちろんラミアちゃんからもらったものです。
暑くなってきたから鰻を使ったメニューも捨てがたい、鰻、鰻……ネヴォラにお願いすれば手に入るかな?
「うぁぁぁ、結婚うぇぇぇ」
叫びながら女神様が床に倒れた。
放っておこう、いつものことだ。
刀雲と騎士様がお仕事に行くのを見送り、お腹いっぱいになった子供達がクッションコーナーに倒れこんだのを見守り、狩りに向かうもふもふズを見送って、ようやく女神様の話を聞くことにした。
その間ずっと混乱していたけど、気付くの遅すぎると思います。
冷茶と和菓子、ふかふかの座布団を用意。
抱きしめやすいサイズのクッションも一つ。
セティが女神様のために用意した和菓子に手を伸ばそうとしたので、別途用意してあげたら僕の横に大人しく収まってくれた。
……国に帰らなくていいのかな? まぁいいか。
「はい女神様どうぞー」
「イツキちゃぁぁぁん!!」
光の速さで降臨した女神様が、僕に抱き着こうとして隣にセティがいるのに気付いて固まった。
女神様ってうちの子たちのこと全体的に苦手だよね、権力とチートをフル活用して無茶ぶりするし、騎士様の御子だから単純に地位の問題もあるのかもしれない。
若干の申し訳なさを感じつつ、冷酒をメニュー画面から出してセティの前にセット。
おつまみはドリアンが用意したひよこ豆の炒ったもの、あと塩ゆでしたそら豆、これぐらいでいいだろう。
「セティのことはお気にせずに、お酒飲ませておけば静かなので」
「国や人種、種族を超えて愛を結んだカップルの夜を一晩中見守って、ネットで小説の更新チェックしてから寝ようと思ったら、思ったら……何か信徒から次々お祝いの言葉や奉納品が届いてて、何の話かと思ったら私の婚姻を祝うあれこれだったんだ」
視線がチラッとぷーすか眠るうちの子に向けられた。
ああ、はい、犯人はうちの子です。
証人はあの日会場にいた人全員かなぁ。
お気に入りのカップルを語ったかと思えば、自分も相手が出来たことに赤面したり、振り払って無理やりBLトークに集中しようとして失敗を繰り返す女神様。
大分混乱していらっしゃるようです。
僕は話を聞きながらせっせとつくねを作っております、ほら、邪神一家の食べ放題が終わったから延長されてた宴会があるんだ、その用意。
丸めたつくねをお皿に乗せ、上からたっぷりのネギ。
アー君用にチーズを仕込んだのも作っておこう、出来上がったのはドリアンが自分が作ったものと一緒に次々アイテムボックスに片づけていく。
「だ、だって相手のこと何も知らないのに」
「王位を巡って争いが起き、親族が全滅した史上最年少の皇帝だ。周囲はいまだきな臭いが、女神の祝福があれば良き国を作れるだろう」
冷茶から冷酒に切り替えた女神様に真面目に答えるセティ、どうやら国を治める者としてあの皇帝は歴代の中でもトップの才能を持っているみたいです。
二人の話を適当に聞き流しながら次に作りますのは「さつま芋のグラタン」。
使いますのはもちろんお庭にある聖なるさつま芋、こちら具はすでに完成しているので、僕がやるのは米粉で作ったタルトに詰める作業。
えっちゃんも手伝ってくれているので、サクサク進みますね!
他にもレタスを手でちぎってサラダを作ったり、思いついてミニ丼を追加したり、なかなか忙しい。
丼が作れるペースがやけに早いと思ったら、えっちゃんの影からイグちゃん、巨大花、闇の子が出てせっせと丼を作っていた。
ありがとう、今度お礼するよ。
なになに闇の子と巨大花の名前が欲しい? 了解、アー君達と考えておきます。
「顔、知らないっす」
「兄によって下された神託に間違いはない、せいぜい帝国で人間に幸福を振りまいてくるといい」
「後宮持ちの人種に振りまく愛なんてない!」
「今のところ後宮はないらしい、財政難を理由に父の代にあった後宮は解散させたと言っていた」
ぐだぐた言い訳を探す女神様だけど、なぜか帝国の内情に詳しいうちのセティに反論を潰されている。
「母上それは?」
「ミニ焼きおにぎり、これならシャムス達も食べやすいでしょう。はい」
幼児用だからセティが持つと実際より小さく見えるなぁ、ちなみにそちらに使われている枝豆はもちろんラミアちゃんからもらったものです。
暑くなってきたから鰻を使ったメニューも捨てがたい、鰻、鰻……ネヴォラにお願いすれば手に入るかな?
「うぁぁぁ、結婚うぇぇぇ」
叫びながら女神様が床に倒れた。
放っておこう、いつものことだ。
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