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三食昼寝、家族付き
第1070話
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ああ思い出してみれば、謎能力は子供達と力が混ざって生まれた力であり、最初からあったのは安産スキルとか女神様おススメスキルばっかりだったなぁ。
刀国を離れ、好みの男を見つけて謎能力も初心に返ったんだろうな。
一言いいですか?
そんな初心は永遠に捨てておいてください。
カオスな能力でも周囲に幸せ振りまく方が僕的にはいいな!
「まーま」
「はぁい」
花ちゃんが産湯に入れてくれ、おくるみに包んでから僕の横に寝かせてくれたのだけど、皆さんはお気付きになられただろうか。
そう、この子、生まれたばかりなのに喋ってるんですよ!
目もしっかり開いて晴天のような蒼い瞳がこちらを見ているし、小さなお口の中には白くて小さな歯が綺麗に生え揃い、モミジのような手はなかなか握力が強い。
この時点ですでに普通の子供じゃありませんね!
何せ我が家には普通の赤ちゃんであるアテナがいる、今回は刀国の外に連れだすことに難色を示したヘラ母さんが預かってくれるとのことで置いてきたけど、あの子はまだ喋れない!
そう、普通の赤ちゃんは喋らない!
「キシャ」
「まんま!」
遠い目をしていたら花ちゃんに服をはがされ、母乳に生まれたばかりの我が子が吸い付いた。
花ちゃんすげぇや、乳母の才能あるよ。
「あ、まずい、花ちゃんアー君呼べる? 魔力が凄い勢いで吸われててまずい」
「キキャアアアア!!」
魔力枯渇のこの感じ、久々すぎて対処忘れました。
わたわたした花ちゃんが絶叫しながら部屋を飛び出していった。
その間にもちゅーちゅーと吸われていく魔力、最近はドリちゃんがいたから魔力枯渇知らずだったんだ。
もしかしてドリちゃん、僕の魔力も管理していてくれたんだろうか、さすが我が家の賢母。
「キシャーー!」
「キシャ!」
花ちゃんが連れてきたのはアー君ではなくオプちゃんだった。
「しゃ~」
僕の手を握り、そっと魔力を流すオプちゃん。
……この魔力は間違いない、僕らの魔力だ。
ああなるほど、オプちゃんは僕らの夢の世界の住人だから、あの世界の魔力を取り扱うことができるのか。そっかぁ納得――するわけないだろ。
え、あの魔力身内以外でも使えるの!?
それ大丈夫!?
アー君知ってる!?
アー君じゃなくてもうちの子の誰か把握してる??
オプちゃんに助けてもらうこと数十分、ようやく初乳を終えた赤ちゃんを花ちゃんが抱き上げ、背中をトントンしてゲップをさせている。
あの知識は一体どこから……。
「くぁぁぁ」
役目を果たしたオプちゃんはというと、大きな欠伸をして目をこすると、もぞもぞと布団に潜るような動作をしながらえっちゃんの中に沈んでいった。
そこでハッとしたのがえっちゃん、僕も今気付いたんだけど、もしや魔力の供給、えっちゃんでもできた?
「かあちゃん大丈夫か!? 涼ちゃんに呼ばれて来たぞ!」
「ヨムちゃん」
「ってもう生まれてる! 俺の出番なし!?」
「来てくれてありがとうね、もう大丈夫だよ」
「よむー」
「もう喋ってる。さすが俺の弟!」
「弟だ弟だ」
『ママー』
「もうそろそろ立てそうですね!」
イネスちゃん、さすがにそれは無理だよ。とツッコミ入れようとして赤ちゃんを見たらさっきより一回り大きくなっておりまして。
さすがうちの子、成長スピードが人外。
刀国を離れ、好みの男を見つけて謎能力も初心に返ったんだろうな。
一言いいですか?
そんな初心は永遠に捨てておいてください。
カオスな能力でも周囲に幸せ振りまく方が僕的にはいいな!
「まーま」
「はぁい」
花ちゃんが産湯に入れてくれ、おくるみに包んでから僕の横に寝かせてくれたのだけど、皆さんはお気付きになられただろうか。
そう、この子、生まれたばかりなのに喋ってるんですよ!
目もしっかり開いて晴天のような蒼い瞳がこちらを見ているし、小さなお口の中には白くて小さな歯が綺麗に生え揃い、モミジのような手はなかなか握力が強い。
この時点ですでに普通の子供じゃありませんね!
何せ我が家には普通の赤ちゃんであるアテナがいる、今回は刀国の外に連れだすことに難色を示したヘラ母さんが預かってくれるとのことで置いてきたけど、あの子はまだ喋れない!
そう、普通の赤ちゃんは喋らない!
「キシャ」
「まんま!」
遠い目をしていたら花ちゃんに服をはがされ、母乳に生まれたばかりの我が子が吸い付いた。
花ちゃんすげぇや、乳母の才能あるよ。
「あ、まずい、花ちゃんアー君呼べる? 魔力が凄い勢いで吸われててまずい」
「キキャアアアア!!」
魔力枯渇のこの感じ、久々すぎて対処忘れました。
わたわたした花ちゃんが絶叫しながら部屋を飛び出していった。
その間にもちゅーちゅーと吸われていく魔力、最近はドリちゃんがいたから魔力枯渇知らずだったんだ。
もしかしてドリちゃん、僕の魔力も管理していてくれたんだろうか、さすが我が家の賢母。
「キシャーー!」
「キシャ!」
花ちゃんが連れてきたのはアー君ではなくオプちゃんだった。
「しゃ~」
僕の手を握り、そっと魔力を流すオプちゃん。
……この魔力は間違いない、僕らの魔力だ。
ああなるほど、オプちゃんは僕らの夢の世界の住人だから、あの世界の魔力を取り扱うことができるのか。そっかぁ納得――するわけないだろ。
え、あの魔力身内以外でも使えるの!?
それ大丈夫!?
アー君知ってる!?
アー君じゃなくてもうちの子の誰か把握してる??
オプちゃんに助けてもらうこと数十分、ようやく初乳を終えた赤ちゃんを花ちゃんが抱き上げ、背中をトントンしてゲップをさせている。
あの知識は一体どこから……。
「くぁぁぁ」
役目を果たしたオプちゃんはというと、大きな欠伸をして目をこすると、もぞもぞと布団に潜るような動作をしながらえっちゃんの中に沈んでいった。
そこでハッとしたのがえっちゃん、僕も今気付いたんだけど、もしや魔力の供給、えっちゃんでもできた?
「かあちゃん大丈夫か!? 涼ちゃんに呼ばれて来たぞ!」
「ヨムちゃん」
「ってもう生まれてる! 俺の出番なし!?」
「来てくれてありがとうね、もう大丈夫だよ」
「よむー」
「もう喋ってる。さすが俺の弟!」
「弟だ弟だ」
『ママー』
「もうそろそろ立てそうですね!」
イネスちゃん、さすがにそれは無理だよ。とツッコミ入れようとして赤ちゃんを見たらさっきより一回り大きくなっておりまして。
さすがうちの子、成長スピードが人外。
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