【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!

白雨 音

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21 最終話

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シャルリーヌは意識を失った為、客室のベッドへと運んだ。
彼女が持っていた古い宝石箱には、小さなゴツゴツとした、白くくすんだ石が入っていた。
宝石箱には例の模様が彫られていた所を見ると、その昔、《魔気》の封印に使われたのだろう。
模様は欠けていて、封印が解かれたのかもしれない。

シャルリーヌが何故、こんな物を持っていたかというと、わたしには心当たりがあった。いや、この箱を見た時に子供の時の事を思い出したのだ。
曾祖母の形見分けで、生前曾祖母が大切にしていた物の中から、好きな物を選ぶように言われたのだ。
その時、わたしが選んだのが、この宝石箱だった。やたら古くみすぼらしかったが、振ると音がしたので、宝石が入っていると思ったのだ。
だが、持ち帰って鍵を回してもそれは開かなかった、兄に「見る目ねーな!」と馬鹿にされて、シャルリーヌに押し付けたのだ。

『あんたにあげるわ、お似合いよ!』

それが、まさか、《魔気》を封印していた物だったなんて…
元凶は曾祖母か先祖かもしれないが、わたしにも原因がある。
もしかして、悪童だったが故に、封印の箱の《魔気》が、わたしを選んだとか?
トラバース辺境伯邸に来たのもわたしだし…《魔気》に引かれる運命なのかしら??


シャルリーヌが目を覚ましたのは翌日になったからだった。
彼女は断片的にしか覚えておらず、辺境伯邸に来る道中の記憶も曖昧だった。
恐らくだが、シャルリーヌは《魔気》に操られていたのだろう。
あの時、シャルリーヌとは思えない言動をしていたが、それは彼女の本心でもあった様に思う。

『あなたも同じだったのね!《私》を見初めたんじゃない!誰でも良かったのね!』

あの時のシャルリーヌの叫びは悲痛なものだった。
シャルリーヌは誰かが自分を見付けてくれる事を願っていたのだ。
全てに悲劇は、家族から蔑ろにされてきた事にある…

「シャルリーヌ、ごめんなさい!
これまで散々、あなたを蔑ろにして傷つけて、あなたから全てを奪ってきた、わたしは酷い姉だったわ。
あなたがわたしを恨む気持ちは分かるわ、許してくれなくてもいい、わたしが出来る範囲で償っていくわ。
まずは、オノレ=ドロン伯爵との縁談を破棄しましょう!」

違約金、慰謝料を払えば婚約破棄は出来る。お金はカルヴァンに前借するとして…
問題は、婚約破棄になれば、女性には悪評が付くから、次の相手を探すのが難しくなるという事。
それもカルヴァンの力を使えば、良縁を見付けられるわよね?

「実家は出たいでしょう?ここに置いて貰える様にカルヴァンに頼んでみるわ」

今回の件で、カルヴァンは人が変わったかの様に明るくなった。呪術に対する根深い確執も、シリルから《魔気》を追い出せた事で綺麗さっぱり消えた。それ処か、今回起こった事を分析し、自分なりの解釈を纏めようとしている…彼の真面目さは本物だ。
メレーヌとの事を知るセザールは「何か呪いを掛けましたか?」とわたしを疑ったが、経緯を聞いて「考えない事にします」とあっさりと匙を投げた。セザールはカルヴァンの事が無ければ、極めて現実主義者なのだ。

カルヴァンのシリルへのストッパーは壊れ、今や親馬鹿ならぬ、馬鹿親まっしぐらになっている。
そんな訳で、今の彼になら、何を頼んでもOKするだろう。
だが、肝心のシャルリーヌから断られてしまった。

「婚約破棄はお願いします。
私は修道院に入ろうと思います、その手続きをお願いします」

「どうして修道院に!?」

「辺境伯様から結婚の打診があり、自分を見初めて下さった方がいたと知り、とてもうれしかったのは本当です。
だけど、結婚は…怖かったんです。
本当は、お姉様が代わりに結婚すると言い出した時、助かったと思いました。
お姉様は自分勝手で我儘で、酷い言葉で私を辱めて、私の物を奪うけど…」

本当にごめんなさい…
シャルリーヌの声で紡がれる言葉は、より辛辣に聞こえた。

「私が欲しくて、でも言い出せなかった宝石箱を下さったし、私がお姉様になれる機会を下さったし、
いつも私が欲しかった物をくれたから…それ程には恨んでいません」

それは…怨んでいるけど、少しは良い事もしたからそこは許せるという事ね?
わたしの妹、案外しぶといわよね??

「修道院なんていつでも入れるでしょう、それより、ここにいて《恋》を見付けなさいよ」
「私に《恋》が出来るとは思えません。それに、お姉様の傍は嫌です、私は私らしく生きたいんです」

シャルリーヌの初めての主張だった。
キラキラと輝く緑色の瞳は、美しく見えた。

「シャルリーヌ、あなた、勉強が得意よね?刺繍とか、掃除も洗濯も上手だし…」
「はい、お姉様たちに鍛えられましたから」

一言多い!

「教会の奉仕活動をしてみるのはどう?」
「興味、あります」
「それじゃ、決まりね、住む家とメイド、護衛もいるわね…
必要なものはわたしが揃えてあげるわ、可愛いコテージ風の家がいいかしら?」
「コテージ?」
「待って、絵に描いてあげるわ!」

資金はカルヴァンに頼もう。
ある意味、シャルリーヌはシリルの恩人だし、わたしとカルヴァンの恋のキューピットでもあるもの☆


◇◇


「シリルの碧色の目は、《聖なる石》と同じ役割をしていたのではないかと思う」

産まれた時に、周囲の《魔気》を吸い込んだ。だが、封印はされていない為、シリルの感情でそれは外に出たり入ったりしていた…
カルヴァンはそんな説に辿り着いた様だ。

《聖なる乙女と七人の騎士》に照らし合わせて考えると…
《魔気》を吸い込み続け、許容を超えると《闇の王》になるという事だろうか?
メレーヌが言っていたらしい、《世を統べる王》を産むという事も間違ってはいない。
メレーヌは予言者なの?それとも、厨二病女??

「それでは、シリルの目はこれからも《魔気》を吸い続けるかしら?」
「ああ、その不安は私も考えた、そこで、シリルには封印を持たせてはどうだろう?
眼帯に封印の印を刺繍するのはどうだ?」
「シリルが不審に思うわ、それにあの子、お父様と同じ瞳だって喜んで自慢してるんですよ?眼帯なんてしないわよ」
「だが、シリルにもしもの様な事があれば…」

ああ、そんなにしゅんとして…
三十五歳のおじさんが、母性を擽らないで欲しいわ!

「それでは、わたしが新たな説を出します!
シリルの目に《魔気》が宿ったのは、メレーヌによる《儀式》の為です。
つまり、人体に《魔気》を宿すにはそれなりの《器》と《儀式》が必要であり、それが無ければシリルに再び《魔気》が宿る事は無い!___いかがです?」

「確かに、一理あるな…それでは今後は、シリルに近付く者に密偵を付けるか…」

ホンキみたいで怖いわ!!
シリルに嫌われない様に、程々にして下さいませ。

「解決したなら、次はこちらの問題を解決して下さい」
「ああ、なんだ?」
「わたしとあなたの結婚式よ、あなたの意見も聞かなくちゃ!」
「ああ、そうだったな、すまない…」

カルヴァンがわたしの唇に優しいキスをした。

もう!!許すしかないじゃない??

無事、《カルヴァン》と《シャルリーヌ》の契約婚は無効になった。
そして、一月後、《カルヴァン》と《アマンディーヌ》の結婚式が執り行われる予定だ。

《シャルリーヌ》が《アマンディーヌ》だった事の説明は、
カルヴァンに片恋をしていたアマンディーヌが、結婚の打診をされた妹に成り代わった…
わたしには少々不名誉な作り話ではあるが、皆には好意的に受けれて貰えたので良しとした。誰しも恋物語が好きなのだ。
ただ、シリルが目をキラキラとさせ、頬を真っ赤にして、
「お母様は会う前から、お父様の事が、大、大、大好きだったんですね!」と言って来た時は、ちょっと後悔した。
わたしばかり好きみたいじゃないの~~~!!
まぁ、カルヴァンからはあの時、熱い告白が聞けたからいいけど!


前回の結婚の儀は、書類と指輪交換のみだったが、
今回は大聖堂で大々的に行い、家族、シャルリーヌ、他にも沢山の人たちに参列して貰う予定だ。
シリルにはフラワーボーイをして貰うの!
今は急いでドレスやタキシードを仕立てて貰っている最中だ。

そして、今は披露パーティをどうするか意見を出し合っている。
場所は辺境伯邸の庭でガーデンパーティにしたい。
大勢呼べるし、騎士団の人たちも来易いと思うの。
フレミー侯爵、侯爵夫人、ダニエルも招待するつもり、シリルに会わせたいのだ。

「ケーキは三段重ねがいいわ!白いクリームと果物と花で飾ってね、素敵でしょう?」
「君の想像力にはいつも驚かされるよ」
「これからも、まだまだ驚かして差し上げるから、覚悟なさって、旦那様♪」
「ああ、楽しみだ」


◇◇


愛と笑顔溢れる結婚式、披露パーティから、八年が過ぎた___

今日、シリルは辺境伯邸を出て王都に旅立つ。
王立貴族学園への入学が決まったからだ。
そう、小説の《聖なる乙女と七人の騎士》と同じに。
尤も、小説と異なる部分の方が多い。
シリルは勉強だけでなく、剣術、武術共に上級者となり、『父上の様な立派な騎士団長になる!』という夢を持った。
そして、シリルは《魔眼》では無く、父親と同じ碧色の瞳を手に入れた。周囲で不審死が起こる事もなくなった。継母のわたしもまだ生きている。

「シリル、手紙を書いてね、長期休みには必ず帰って来てね。
学園では色々な事が起こるでしょう、でも、皆で力を合わせれば、きっと乗り越えられるわ。
独りでは駄目よ、誰かを頼る事は弱さじゃない」

あなたは愛する者と出会うかもしれない。
《小説》では救えなかった、だけど、今のシリルならば救える___そう、わたしは信じている。

「母さんは不思議な人ですね、時々、先が見えている様に思えます」

ドキリとする。
カルヴァンがわたしの腰に手を回し、「アマンディーヌは賢いからな」とフォローを入れてくれた。
因みに、彼は未だにわたしが《先読み》出来ると信じている。わたしの夫は純粋なの!

「安心して下さい、学園ではダニエルも一緒です」

フレミー侯爵子息のダニエルとシリルは、わたしたちの結婚披露パーティーで顔を合わせ、直ぐに仲良くなった。
それからは、手紙を交換したり、夏季にはお互いの家に招待して一緒に過ごしたりしている。
二人は遊ぶ時には波長が合い、勉強や武術では本気で競い合う、親友だ。

「そうね、ダニエルがいると安心ね、ダニエルによろしくね」
「はい、学園で沢山友達を作ります、《きびだんご》は無いけど」

シリルが冗談の様に言う。
【桃●郎】を読んだ日の事を、シリルは今も覚えているのだ___

「《きびだんご》は、あなたの人柄と努力よ、あなたなら大丈夫!」

シリルは独りではない、周囲の皆から愛されている、きっと、学園でも愛されるだろう。
例え、魔物が巣食っていても、同じだったと思う。
シリルはわたしとカルヴァンが愛を注いで育てた子だもの!

「おにいちゃま、がっこう、がんばってね!」
「ありがとうレティ、行って来るね、お兄ちゃんがいなくても、泣いちゃ駄目だよ?」
「うん!イイ子にしてる!」

六年前、わたしとカルヴァンとの間に娘レティシアが誕生した。シリルは良いお兄ちゃんとなった。
そして、今、わたしのお腹には、弟か妹がいる…

「父上、母上、レティ、それから、僕の弟か妹、行って来ます!」

シリルは輝くような笑みを見せた


《完》
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