【完結】竜神も願う夜だから

仙冬可律

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とうでとうとう大団円*

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黒竜は窓から部屋に直接入る。布団の上にミヤを下ろすと、後ろから抱きついて頭を擦り付けた。

「椎さま?どうしたの」

「なんでもない」

耳の後ろを噛んだり耳を吸ったりしている。

「また?」

したいの?と聞くと、ふるふると首をふる。
「甘えてるの?」

と聞くと、更にぶんぶんと頚をふって擦り付ける。

甘えてるじゃないの、と思いながら、背中全体で快感の芽がぞわぞわと生まれている。
耳の近くで息を吐くのも、そういうつもりがないのならやめてほしい。

胸に手が伸びてきたので、軽く叩くと、ビクッとなって背中の温もりが離れた。
人の形から竜になる。
そのまま窓から出ていこうとするのでしっぽを捕まえた。

手では、つかみきれないので、脚を絡ませる。
そのまま木登りのように胴体を登っていく。
黒竜は仰向けに倒れて、抵抗もせず震えている。
顔を寄せて口付けすると、金色の瞳が揺らいだ。

「椎さま、離れないって言った」

その途端、顔や体をめちゃくちゃになめられる。
竜の舌は長くて先が分かれていて、鞭のようにしなったり締め上げたり絡めたり鋭くなって突いてきたりする。

「ミヤは俺のこと怖くないか」

泣きそうな声で言うから、答えようと思ったのに

ずっと絶え間なく唇を合わせられて、息をするのがやっと。
答えなど聞きたくないと言うように。
神様なのに私の答えを怖がっている。
おずおずと体に触れていいのか迷うように尻尾が体をさすっていく。
「すき、好きだからっ、早く」

椎さまが顔を覗き込んでいる。

竜の体のままで、繋がってもいいかと聞かれたことがある。それはとても長い間続くそうだ。

季節のいい時に食料を用意してからと言っていた。
でももし、このまま望むのならそれでも構わない。

体に入り込んできた質量はいつもより大きくて痛みを感じる。

それでも満足げな吐息と、余裕のなさが蜜を溢れさせる。

ねっとりと動くと、いつもより熱が早く放たれた。

人の形で、抱き締められる。

「ごめん、今度ちゃんとするから。よすぎて、ちょっと無理」


 ふにゃふにゃの声で言われる

「ミヤ、すき」

そのまま、気絶するように寝てしまった。

翌朝、人の形でまた朝から抱かれたので復活したのだとわかった。

「前の竜神は、人間の嫁を亡くしてから弱っていって、悲しみにのまれた。それで雨がやまなくなった。」

ミヤを腕の中に閉じ込めたまま話し出した。

「俺はまだ竜神として弱くて、しかも黒竜は忌まれている地方もある。
ミヤは人間の男と添い遂げるほうが幸せだと思う。
俺も人間で、短くても一緒に生きたかった。それでも、お前が好きだ。ずっと離れない。ごめんな。」

「私も、はじめはあなたが同情してくれたんだと思ってて。私が助かるために利用している気がして、申し訳ないと思っていました。でも、出会ってしまったから。」

じいっと目をみつめて、ミヤが笑うと、黒竜は目をそらした。

「ずっと一緒にいましょう、私たち」

手をつないで笑いあった。


【完】
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