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第5章 悪役令嬢は絡まれたくない
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「興味ないから、断ってきた。」
そう言って、周りにいる者全てを虜にするような笑顔で、にっこりと笑った。
(ぐっ・・・やめてくれ・・・。美形のキラキラした笑顔は疲れた心には、眩し過ぎる。)
必死に気を取り直した私は、
「こ、断ったって・・・、あのですね、この学園の生徒会って、入りたくても、誰もが入れるわけでは無いのですよ!。色んな特権も与えられるし、将来の出世も約束されて、皆が憧れる役職なわけですよ。」
「ああ、そうらしいね。」
クリフはあくまで飄々としている。
(だ、大丈夫か!?この人。)
私は頭を押さえた。
「それ断っちゃうなんて、駄目ですよ。クリフ様は大人になったら侯爵家を継ぐんですよね!?」
「ああ、侯爵家は継ぐし、ちゃんと働くよ。でも出世は興味ないし・・・。」
クリフは私の方をじっと見つめた。
「生徒会より、君と居る方が楽しいからね。」
(うっ!。この人ってば・・・。)
欲が無いのにも程があるでしょう!?
私は溜息をついて、ジットリした目をクリフに向けた。
「もしかして、私が一人なのを、気にしてくれました?。」
「そうだったらどうする?」
「責任取れないです。」
「いいよ、そんなの取らなくて。俺が好きでやってる事だから。」
そう言って、全く曇りの無い笑顔を向けるもんだから、私も思わず笑ってしまった。
「まったくもう・・・。普通、友達相手に、ここまでしませんよ。」
「友達か・・・そうだね。」
「そうですよ。クリフ様は友情に厚いタイプだったのですね。」
ゲームでは闇落ちしてたから、彼にそう言う面があるとは新鮮だった。
(良い奴だよねぇ。思ってたよりずっと明るいし。知ってたら、ゲームの時、攻略するの諦めなかったんだけどな。)
エンディングでヒロインとの素敵なイラストが見れたかもしれない。
「でもさ、アリアナ嬢。俺はノエル相手なら、こんなことしないよ。」
「えっ、どうしてです?」
(はて?、どういう事だ?。ノエルは、クリフの親友だよね?)
私は首をかしげた。
「・・・もしかして、ノエル様が男性だからですか?」
「それは・・・一部正しいかな・・・。」
(男は、自分で何とかしろって事?。なるほど、クリフはフェミニストな訳だ。確かに今までも、色々助けてくれたよね・・・。)
私が一人で納得していると、クリフはくっくと笑って、
「君って普段、頭が切れるのに、ある事に関してはとんでもなく鈍いよね。」
(む?。なんですと?)
「それは聞き捨てならないですね。私のどこが鈍いのですか?。どちらかと言うと、自分では目端が利く方だと思っているのですが。」
そう言うと、クリフは本格的にお腹を抱えて笑い始めた。なんで、いきなり上戸の発作起こすかな!?
私がムッとして頬を膨らますと、クリフは目じりの涙を指で拭いながら、「ごめん」と言った。
「俺はさ、そういう所も気に入ってるけど、ディーンは困ってるみたいだよ。」
「えっ!?。ディーン様も、私の事、鈍いと思ってるのですか!?」
それは、ショックだった・・・。二人にそう思われてるのだとしたら、今まで気づかずに、何かやらかしてきたのだろうか?
(そういえば、たまにディーンって、急に機嫌悪くなったりするよね・・・?)
「さ、差し支えなかったら、教えてください。私、お二人の気に障る事を、何かしたのでしょうか?」
私は、思わず椅子から立ち上がった・
(もし、そうだとしたら申し訳ないぞ・・・。知らない内に、人を傷つける事もあるだろうから・・・。)
私が、あんまり真剣に聞いたからだろうか。クリフは笑いをひっこめた。そして、
「大丈夫。してないよ。」
「で、でも・・・。」
「俺は、君からは、いつも貰ってばかりだ。君といると楽しい。だから、一緒にいるんだ。ディーンだってそうだよ。」
そう言ってふわりと笑った。
そう言って、周りにいる者全てを虜にするような笑顔で、にっこりと笑った。
(ぐっ・・・やめてくれ・・・。美形のキラキラした笑顔は疲れた心には、眩し過ぎる。)
必死に気を取り直した私は、
「こ、断ったって・・・、あのですね、この学園の生徒会って、入りたくても、誰もが入れるわけでは無いのですよ!。色んな特権も与えられるし、将来の出世も約束されて、皆が憧れる役職なわけですよ。」
「ああ、そうらしいね。」
クリフはあくまで飄々としている。
(だ、大丈夫か!?この人。)
私は頭を押さえた。
「それ断っちゃうなんて、駄目ですよ。クリフ様は大人になったら侯爵家を継ぐんですよね!?」
「ああ、侯爵家は継ぐし、ちゃんと働くよ。でも出世は興味ないし・・・。」
クリフは私の方をじっと見つめた。
「生徒会より、君と居る方が楽しいからね。」
(うっ!。この人ってば・・・。)
欲が無いのにも程があるでしょう!?
私は溜息をついて、ジットリした目をクリフに向けた。
「もしかして、私が一人なのを、気にしてくれました?。」
「そうだったらどうする?」
「責任取れないです。」
「いいよ、そんなの取らなくて。俺が好きでやってる事だから。」
そう言って、全く曇りの無い笑顔を向けるもんだから、私も思わず笑ってしまった。
「まったくもう・・・。普通、友達相手に、ここまでしませんよ。」
「友達か・・・そうだね。」
「そうですよ。クリフ様は友情に厚いタイプだったのですね。」
ゲームでは闇落ちしてたから、彼にそう言う面があるとは新鮮だった。
(良い奴だよねぇ。思ってたよりずっと明るいし。知ってたら、ゲームの時、攻略するの諦めなかったんだけどな。)
エンディングでヒロインとの素敵なイラストが見れたかもしれない。
「でもさ、アリアナ嬢。俺はノエル相手なら、こんなことしないよ。」
「えっ、どうしてです?」
(はて?、どういう事だ?。ノエルは、クリフの親友だよね?)
私は首をかしげた。
「・・・もしかして、ノエル様が男性だからですか?」
「それは・・・一部正しいかな・・・。」
(男は、自分で何とかしろって事?。なるほど、クリフはフェミニストな訳だ。確かに今までも、色々助けてくれたよね・・・。)
私が一人で納得していると、クリフはくっくと笑って、
「君って普段、頭が切れるのに、ある事に関してはとんでもなく鈍いよね。」
(む?。なんですと?)
「それは聞き捨てならないですね。私のどこが鈍いのですか?。どちらかと言うと、自分では目端が利く方だと思っているのですが。」
そう言うと、クリフは本格的にお腹を抱えて笑い始めた。なんで、いきなり上戸の発作起こすかな!?
私がムッとして頬を膨らますと、クリフは目じりの涙を指で拭いながら、「ごめん」と言った。
「俺はさ、そういう所も気に入ってるけど、ディーンは困ってるみたいだよ。」
「えっ!?。ディーン様も、私の事、鈍いと思ってるのですか!?」
それは、ショックだった・・・。二人にそう思われてるのだとしたら、今まで気づかずに、何かやらかしてきたのだろうか?
(そういえば、たまにディーンって、急に機嫌悪くなったりするよね・・・?)
「さ、差し支えなかったら、教えてください。私、お二人の気に障る事を、何かしたのでしょうか?」
私は、思わず椅子から立ち上がった・
(もし、そうだとしたら申し訳ないぞ・・・。知らない内に、人を傷つける事もあるだろうから・・・。)
私が、あんまり真剣に聞いたからだろうか。クリフは笑いをひっこめた。そして、
「大丈夫。してないよ。」
「で、でも・・・。」
「俺は、君からは、いつも貰ってばかりだ。君といると楽しい。だから、一緒にいるんだ。ディーンだってそうだよ。」
そう言ってふわりと笑った。
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