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朝の柔らかな光が公爵邸の庭を照らす中、ステファニーは深呼吸をして一歩踏み出した。
胸の奥でまだ少し震えるものがあるが、決意がその震えを気合に変える。
ステファニーは拳を強く握った。
庭のテラスで、ゆっくりと新聞に目を通しながらお茶を飲んでいるレイモンドの姿。
彼がこちらを向くと、顔に一瞬だけ怪訝そうな表情が浮かんだ。
しかし、ステファニーは動じず、レイモンドに笑顔を向ける。
「……始めまして、旦那様。私はステファニーと申します」
静かに差し出した手に、レイモンドは少し間を置いてから、ゆっくりと手を重ねた。
彼は無表情で、冷たい瞳が彼女を見据える。
けれど、ステファニーの真っ直ぐな視線と揺るがぬ決意に、少しずつレイモンドの胸がざわめき始めた。
咳払いをして、口は開かないままだったが、紳士の礼儀として彼はステファニーの椅子を引いた。
なぜか手は汗ばんでいる。
心の奥にくすぶる何かを、レイモンドは微かに感じ取っていた。
二人の間にぎこちない空気が流れる。
レイモンドの失われた記憶は戻ることはないだろう。
けれど、新しい物語を始めればいいだけのことだとステファニーは考えていた。
「夫婦であることは変わりはありません。少しだけ、私のことを話してもいいでしょうか?」
庭の薔薇が朝露に濡れて輝き、遠くの灯台の光も朝日に反射して優しく揺れる。
世界は変わらず、命は守られ、そして愛も再び芽吹こうとしていた。
レイモンドは、彼女の声と仕草に、どこか懐かしさと温かさを感じ取る。
だが、気のせいだと首を横に振った。
屋敷に戻ってから、執事たちにしつこいくらい説明された。だが彼は、自分が結婚していて、妻を愛していたなど信じられなかった。
レイモンドはそもそも、愛だの恋だのとは無縁の人間だった。
「皆から君のことは聞いているが、すまないが全く覚えていない」
「ええ。承知しています」
ステファニーは柔らかく微笑んだ。
いままで交わした、言葉、笑顔、声、手の温もりのすべてが、レイモンドの心の中から消えてしまったのだ。その事実は変わらない。
目の前には、もうかつての夫はいない。
ステファニーは深く息を吸い込んだ。
「これから……私のことを知っていってください。少しずつでかまいませんので」
少しでも前向きに考えてほしいと願いながら、彼女はそう言った。
「信じられないのだ。私が君を妻として愛していたという事実を……」
ステファニーの胸が痛んだ。
けれど、その痛みは、彼女自身が彼を愛しているという証拠だ。決して無意味ではない。
「ええ。きっとそうでしょう。なので、無理に愛してくださいとは言いません」
「君は聖女で、たくさんの守った命があり、世界は救われたのだと聞いている。だから立派な人だと思う。けれど、私からの愛を受けたいと思うのなら、それは期待しないでほしい」
庭園の木々の後ろで、庭師たちがハサミを握り締めて、レイモンドを襲わんとばかりに待機している。
お茶を淹れに来た給仕係は、熱い紅茶のポットを頭上まで持ち上げている。
メイドは、柱の陰から歯ぎしりをしながら様子をうかがっていた。
執事のセバスチャンは、おろおろと状況を見守り、メイド長は肩を怒らせて旦那様を睨みつけている。
「ふ、ふ、ふざけんなぁぁ!!!!」
最初に叫んだのはベスだった。
両手を腰に当て、顔を真っ赤にして仁王立ちしている。
「いい加減になさいませ旦那様!!このままじゃ庭の薔薇より先に奥様の我慢が先に散りますわ!」
メイド長が、まるで子どもを叱りつけるように声を荒げた。
「レイモンド様、口を開く前にまず、考えてから発言してください!!」
執事セバスチャンが慌てて叫ぶ。
「信じられない!許せません!」
給仕係は紅茶のポットを握りしめて荒ぶっている。
手が震えて、ティーカップに注ぐはずの紅茶が芝生に注がれていた。
「どれだけ奥様が譲歩しているか、考えたことはありますか!?」
「もう二度と旦那様のハンカチにアイロンをあてませんから!」
使用人たちがハンカチを空中に掲げて、まるで旗のように振り回す。
「馬の世話もしません!」
庭の隅から馬番が叫んだ。
馬も隣で「ヒヒーン!」と同意するように鳴いた。
「「お茶も淹れません!」
若いメイドが銀のトレイを掲げ、レイモンドの後頭部すれすれに構えた。
その表情は真剣そのもの。目はまったく笑っていない。
「旦那様の靴下も、もう左右そろえて出しません!」
別のメイドが靴下を両手に持ち、色違いの左右を誇らしげに掲げる。
レイモンドは椅子に座ったまま、目をぱちくりさせた。
まるで意表を突かれ、嵐の中心に取り残された避難民のようだった。
「こ……これは、反乱か?」
「いいえ、違います。愛の暴動です!」
ベスが胸を張って答える。
「……それ、正しくは愛の“改革”だと思います」
セバスチャンがぼそりとつぶやいた。
***
嵐のような日々も、穏やかな朝も、すべてが流れとなって、季節は巡り、気づけば一年が過ぎていた。
夜空に灯台の光が遠く輝く。
その光は、世界を救った証であり、同時に愛の代償でもあった。
薔薇の香りに包まれた穏やかな公爵邸の庭で、ステファニーとレイモンドはゆっくりとランプに照らされたガゼボに座っていた。
「……本当に、いろいろすまなかった。君の手を焼かせてしまった」
レイモンドの瞳には、どこか照れくさそうな色が滲んでいた。
「ええ、そうね。覚悟してね、旦那様。今度からは、私があなたのことを振り回すわ」
ステファニーはいたずらっぽく微笑みながら、そっと指先で彼の袖をつついた。
レイモンドは唇を緩め、少し困ったように笑った。
「振り回されるのは、……悪くない気がするな」
二人は笑い合い、夜風に揺れる薔薇の道を、手をつなぎ歩き始めた。
揺れるランプの光が、二人の影を夜の床に描いていく。
救われた命と、取り戻した愛が交差する世界の中で、 二人はようやく、心を重ねて歩き出したのだった。
庭先で使用人たちがひそひそ声で話している。
「ほら見てくださいよ、旦那様、奥様と手をつないで……まるで初デートみたいじゃありませんか」
庭師がそっと声を出した。
「ええ、でもあのドレスの裾、濡れた花びらで、ぐちゃぐちゃになってますよ、旦那様」
ベスが困ったように唸った。
「まったくもう、気を遣わないというか……」
メイド長が眉間にしわを寄せる。
「奥様は怒りません、きっと」
セバスチャンはおろおろしている。
「けれどお似合いですよね。ああ、あの二人、見つめ合いながら歩いてますよ」
「いやぁ、見ていてこちらも幸せになりますね」
使用人たちの小さな笑い声が、夜の庭に柔らかく響く。
庭にいる全ての人たちが、二人の新しい日常を優しく祝福していた。
ステファニーは微笑み、レイモンドも少し照れたように笑った。
その後二人は、公爵家のみんなと共に、喧嘩と仲直りを繰り返しながら愛に満たされた毎日を過ごしていく。
結局、幸せそうで何より。
――おわり――
胸の奥でまだ少し震えるものがあるが、決意がその震えを気合に変える。
ステファニーは拳を強く握った。
庭のテラスで、ゆっくりと新聞に目を通しながらお茶を飲んでいるレイモンドの姿。
彼がこちらを向くと、顔に一瞬だけ怪訝そうな表情が浮かんだ。
しかし、ステファニーは動じず、レイモンドに笑顔を向ける。
「……始めまして、旦那様。私はステファニーと申します」
静かに差し出した手に、レイモンドは少し間を置いてから、ゆっくりと手を重ねた。
彼は無表情で、冷たい瞳が彼女を見据える。
けれど、ステファニーの真っ直ぐな視線と揺るがぬ決意に、少しずつレイモンドの胸がざわめき始めた。
咳払いをして、口は開かないままだったが、紳士の礼儀として彼はステファニーの椅子を引いた。
なぜか手は汗ばんでいる。
心の奥にくすぶる何かを、レイモンドは微かに感じ取っていた。
二人の間にぎこちない空気が流れる。
レイモンドの失われた記憶は戻ることはないだろう。
けれど、新しい物語を始めればいいだけのことだとステファニーは考えていた。
「夫婦であることは変わりはありません。少しだけ、私のことを話してもいいでしょうか?」
庭の薔薇が朝露に濡れて輝き、遠くの灯台の光も朝日に反射して優しく揺れる。
世界は変わらず、命は守られ、そして愛も再び芽吹こうとしていた。
レイモンドは、彼女の声と仕草に、どこか懐かしさと温かさを感じ取る。
だが、気のせいだと首を横に振った。
屋敷に戻ってから、執事たちにしつこいくらい説明された。だが彼は、自分が結婚していて、妻を愛していたなど信じられなかった。
レイモンドはそもそも、愛だの恋だのとは無縁の人間だった。
「皆から君のことは聞いているが、すまないが全く覚えていない」
「ええ。承知しています」
ステファニーは柔らかく微笑んだ。
いままで交わした、言葉、笑顔、声、手の温もりのすべてが、レイモンドの心の中から消えてしまったのだ。その事実は変わらない。
目の前には、もうかつての夫はいない。
ステファニーは深く息を吸い込んだ。
「これから……私のことを知っていってください。少しずつでかまいませんので」
少しでも前向きに考えてほしいと願いながら、彼女はそう言った。
「信じられないのだ。私が君を妻として愛していたという事実を……」
ステファニーの胸が痛んだ。
けれど、その痛みは、彼女自身が彼を愛しているという証拠だ。決して無意味ではない。
「ええ。きっとそうでしょう。なので、無理に愛してくださいとは言いません」
「君は聖女で、たくさんの守った命があり、世界は救われたのだと聞いている。だから立派な人だと思う。けれど、私からの愛を受けたいと思うのなら、それは期待しないでほしい」
庭園の木々の後ろで、庭師たちがハサミを握り締めて、レイモンドを襲わんとばかりに待機している。
お茶を淹れに来た給仕係は、熱い紅茶のポットを頭上まで持ち上げている。
メイドは、柱の陰から歯ぎしりをしながら様子をうかがっていた。
執事のセバスチャンは、おろおろと状況を見守り、メイド長は肩を怒らせて旦那様を睨みつけている。
「ふ、ふ、ふざけんなぁぁ!!!!」
最初に叫んだのはベスだった。
両手を腰に当て、顔を真っ赤にして仁王立ちしている。
「いい加減になさいませ旦那様!!このままじゃ庭の薔薇より先に奥様の我慢が先に散りますわ!」
メイド長が、まるで子どもを叱りつけるように声を荒げた。
「レイモンド様、口を開く前にまず、考えてから発言してください!!」
執事セバスチャンが慌てて叫ぶ。
「信じられない!許せません!」
給仕係は紅茶のポットを握りしめて荒ぶっている。
手が震えて、ティーカップに注ぐはずの紅茶が芝生に注がれていた。
「どれだけ奥様が譲歩しているか、考えたことはありますか!?」
「もう二度と旦那様のハンカチにアイロンをあてませんから!」
使用人たちがハンカチを空中に掲げて、まるで旗のように振り回す。
「馬の世話もしません!」
庭の隅から馬番が叫んだ。
馬も隣で「ヒヒーン!」と同意するように鳴いた。
「「お茶も淹れません!」
若いメイドが銀のトレイを掲げ、レイモンドの後頭部すれすれに構えた。
その表情は真剣そのもの。目はまったく笑っていない。
「旦那様の靴下も、もう左右そろえて出しません!」
別のメイドが靴下を両手に持ち、色違いの左右を誇らしげに掲げる。
レイモンドは椅子に座ったまま、目をぱちくりさせた。
まるで意表を突かれ、嵐の中心に取り残された避難民のようだった。
「こ……これは、反乱か?」
「いいえ、違います。愛の暴動です!」
ベスが胸を張って答える。
「……それ、正しくは愛の“改革”だと思います」
セバスチャンがぼそりとつぶやいた。
***
嵐のような日々も、穏やかな朝も、すべてが流れとなって、季節は巡り、気づけば一年が過ぎていた。
夜空に灯台の光が遠く輝く。
その光は、世界を救った証であり、同時に愛の代償でもあった。
薔薇の香りに包まれた穏やかな公爵邸の庭で、ステファニーとレイモンドはゆっくりとランプに照らされたガゼボに座っていた。
「……本当に、いろいろすまなかった。君の手を焼かせてしまった」
レイモンドの瞳には、どこか照れくさそうな色が滲んでいた。
「ええ、そうね。覚悟してね、旦那様。今度からは、私があなたのことを振り回すわ」
ステファニーはいたずらっぽく微笑みながら、そっと指先で彼の袖をつついた。
レイモンドは唇を緩め、少し困ったように笑った。
「振り回されるのは、……悪くない気がするな」
二人は笑い合い、夜風に揺れる薔薇の道を、手をつなぎ歩き始めた。
揺れるランプの光が、二人の影を夜の床に描いていく。
救われた命と、取り戻した愛が交差する世界の中で、 二人はようやく、心を重ねて歩き出したのだった。
庭先で使用人たちがひそひそ声で話している。
「ほら見てくださいよ、旦那様、奥様と手をつないで……まるで初デートみたいじゃありませんか」
庭師がそっと声を出した。
「ええ、でもあのドレスの裾、濡れた花びらで、ぐちゃぐちゃになってますよ、旦那様」
ベスが困ったように唸った。
「まったくもう、気を遣わないというか……」
メイド長が眉間にしわを寄せる。
「奥様は怒りません、きっと」
セバスチャンはおろおろしている。
「けれどお似合いですよね。ああ、あの二人、見つめ合いながら歩いてますよ」
「いやぁ、見ていてこちらも幸せになりますね」
使用人たちの小さな笑い声が、夜の庭に柔らかく響く。
庭にいる全ての人たちが、二人の新しい日常を優しく祝福していた。
ステファニーは微笑み、レイモンドも少し照れたように笑った。
その後二人は、公爵家のみんなと共に、喧嘩と仲直りを繰り返しながら愛に満たされた毎日を過ごしていく。
結局、幸せそうで何より。
――おわり――
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