45 / 75
第五章 ラブ・カルテット
45.七瀬トライアングル②
しおりを挟む
以前は七瀬とふたりだけで食べていた。
だけど、今は雪乃も加わって七瀬も雪乃と仲良くなった。大した話をしているでもないけれど、一緒にいて凄く楽しいメンバー。
「今さらだけど、七瀬くんは部活とかやらないの?」
「俺は体育とか必ずやらなきゃいけないやつ以外はやらない派なんだ」
え、奇遇。
七瀬と同じ考えとか、何だか嬉しくなる。
「それ、わたしも!」
思わず勢いで右手を挙げて七瀬に同意。
「や、あやきちは体育ですらやる気ないじゃん!」
すぐに雪乃に突っ込まれてしまった。でも、冷静に考えたらそれもそうかも。
「あはは! それは言えてる。それにしても、泉さんは葛西のことにかなり詳しいんだな」
「いえいえ、あやきちは見てて楽しいですから」
「分かる! 確かにその通りなんだよ」
わたしの話題で七瀬と雪乃はすっかりと意気投合。
ふたりの共通話題がほとんどわたしになっていた。七瀬も雪乃とは話しやすいらしくて、わたしがいる前ではずっとそんな感じで話をしている。
逆に弘人はわたしに気を遣ってしまうのか、七瀬がいると話がしづらいとかで昼は屋上に移動してお昼を食べているみたいだった。
弘人は七瀬以上に繊細。そのせいか、話すことにも気を使ってしまうらしい。そんな彼の様子が何となく気になり、弘人の所へ行ってみることに。
「雪乃、それと七瀬……」
食べてる最中にいきなりいなくなるのは変だし、一応伝えておかないと。
「ん?」
「どした、あやきち?」
「わたし、弘人のとこ行ってくる」
ちゃんと断っていけば問題ないよね。
「え?」
「ちょっ……あやきち?」
「ふたりはゆっくりしてていいから」
なにかおかしなことを言った?
七瀬も雪乃も驚いたまま動きが止まってた。その隙にわたしはそのまま屋上に向かった。
「……七瀬くん、いいの?」
「泉さん、どういう意味で? ってか、話をするくらい別に気にしないし、それ以前に俺は綾……葛西とは付き合ってないし。泉さんこそ大丈夫なの?」
「お、おう。べ、別に話くらいするよね。友達なんだしさ。私だって、ヒロくんとはそんなんじゃないわけだし? バイト先でも話が出来るわけですからね!」
「同じバイトを始めたくらい好きなんでしょ? 何で近くに行こうとしないの? 俺は好きな奴とはどこでも一緒にいたいって思うよ?」
雪乃と七瀬はお互いに牽制し合いながら、内心は穏やかに出来ない表情に変わっている。
「あ、うん。そうだよねぇ。あ、あはは……明日からそうする。ううん、その前にアレだ。七瀬くんは今すぐにあやきちの後を追いたまえ! 七瀬くんがいないとあの子はそのまま心を誰かに傾けてしまうかもしれないから……だから、頼みます」
「……まぁ、泉さんの気持ちが分からなくもないけど。俺が間に入る。付き合ってないけど葛西を放っておけないのは本当だしな。じゃあ、行くよ」
渋々ながら、七瀬は屋上に向かうことに。
「よろしく! ……はぁぁ~本当に七瀬くんは嘘が下手だなぁ。あ、それは私もか。ん~決局は似た者同士……ってことか~」
七瀬と雪乃がその後に何を話していたのかは分からない。けれど、わたしは屋上にいた弘人に声をかけていた。
何でか知らないけれど、弘人もわたしの登場に困惑の表情を浮かべて。
「葛西さん……え? なんで?」
だけど、今は雪乃も加わって七瀬も雪乃と仲良くなった。大した話をしているでもないけれど、一緒にいて凄く楽しいメンバー。
「今さらだけど、七瀬くんは部活とかやらないの?」
「俺は体育とか必ずやらなきゃいけないやつ以外はやらない派なんだ」
え、奇遇。
七瀬と同じ考えとか、何だか嬉しくなる。
「それ、わたしも!」
思わず勢いで右手を挙げて七瀬に同意。
「や、あやきちは体育ですらやる気ないじゃん!」
すぐに雪乃に突っ込まれてしまった。でも、冷静に考えたらそれもそうかも。
「あはは! それは言えてる。それにしても、泉さんは葛西のことにかなり詳しいんだな」
「いえいえ、あやきちは見てて楽しいですから」
「分かる! 確かにその通りなんだよ」
わたしの話題で七瀬と雪乃はすっかりと意気投合。
ふたりの共通話題がほとんどわたしになっていた。七瀬も雪乃とは話しやすいらしくて、わたしがいる前ではずっとそんな感じで話をしている。
逆に弘人はわたしに気を遣ってしまうのか、七瀬がいると話がしづらいとかで昼は屋上に移動してお昼を食べているみたいだった。
弘人は七瀬以上に繊細。そのせいか、話すことにも気を使ってしまうらしい。そんな彼の様子が何となく気になり、弘人の所へ行ってみることに。
「雪乃、それと七瀬……」
食べてる最中にいきなりいなくなるのは変だし、一応伝えておかないと。
「ん?」
「どした、あやきち?」
「わたし、弘人のとこ行ってくる」
ちゃんと断っていけば問題ないよね。
「え?」
「ちょっ……あやきち?」
「ふたりはゆっくりしてていいから」
なにかおかしなことを言った?
七瀬も雪乃も驚いたまま動きが止まってた。その隙にわたしはそのまま屋上に向かった。
「……七瀬くん、いいの?」
「泉さん、どういう意味で? ってか、話をするくらい別に気にしないし、それ以前に俺は綾……葛西とは付き合ってないし。泉さんこそ大丈夫なの?」
「お、おう。べ、別に話くらいするよね。友達なんだしさ。私だって、ヒロくんとはそんなんじゃないわけだし? バイト先でも話が出来るわけですからね!」
「同じバイトを始めたくらい好きなんでしょ? 何で近くに行こうとしないの? 俺は好きな奴とはどこでも一緒にいたいって思うよ?」
雪乃と七瀬はお互いに牽制し合いながら、内心は穏やかに出来ない表情に変わっている。
「あ、うん。そうだよねぇ。あ、あはは……明日からそうする。ううん、その前にアレだ。七瀬くんは今すぐにあやきちの後を追いたまえ! 七瀬くんがいないとあの子はそのまま心を誰かに傾けてしまうかもしれないから……だから、頼みます」
「……まぁ、泉さんの気持ちが分からなくもないけど。俺が間に入る。付き合ってないけど葛西を放っておけないのは本当だしな。じゃあ、行くよ」
渋々ながら、七瀬は屋上に向かうことに。
「よろしく! ……はぁぁ~本当に七瀬くんは嘘が下手だなぁ。あ、それは私もか。ん~決局は似た者同士……ってことか~」
七瀬と雪乃がその後に何を話していたのかは分からない。けれど、わたしは屋上にいた弘人に声をかけていた。
何でか知らないけれど、弘人もわたしの登場に困惑の表情を浮かべて。
「葛西さん……え? なんで?」
0
あなたにおすすめの小説
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
〜仕事も恋愛もハードモード!?〜 ON/OFF♡オフィスワーカー
i.q
恋愛
切り替えギャップ鬼上司に翻弄されちゃうオフィスラブ☆
最悪な失恋をした主人公とONとOFFの切り替えが激しい鬼上司のオフィスラブストーリー♡
バリバリのキャリアウーマン街道一直線の爽やか属性女子【川瀬 陸】。そんな陸は突然彼氏から呼び出される。出向いた先には……彼氏と見知らぬ女が!? 酷い失恋をした陸。しかし、同じ職場の鬼課長の【榊】は失恋なんてお構いなし。傷が乾かぬうちに仕事はスーパーハードモード。その上、この鬼課長は————。
数年前に執筆して他サイトに投稿してあったお話(別タイトル。本文軽い修正あり)
課長と私のほのぼの婚
藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。
舘林陽一35歳。
仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。
ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。
※他サイトにも投稿。
※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
イケメンエリート軍団??何ですかそれ??【イケメンエリートシリーズ第二弾】
便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある
IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC”
謎多き噂の飛び交う外資系一流企業
日本内外のイケメンエリートが
集まる男のみの会社
そのイケメンエリート軍団の異色男子
ジャスティン・レスターの意外なお話
矢代木の実(23歳)
借金地獄の元カレから身をひそめるため
友達の家に居候のはずが友達に彼氏ができ
今はネットカフェを放浪中
「もしかして、君って、家出少女??」
ある日、ビルの駐車場をうろついてたら
金髪のイケメンの外人さんに
声をかけられました
「寝るとこないないなら、俺ん家に来る?
あ、俺は、ここの27階で働いてる
ジャスティンって言うんだ」
「………あ、でも」
「大丈夫、何も心配ないよ。だって俺は…
女の子には興味はないから」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる