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異世界と猫
第5話 猫の恩返し(恩恵スキル)と亜空間倉庫
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濃霧の中から現れた幌馬車に乗り込むと、今までそんなに甘えてこなかったコムギさんが俺の腕にしがみつき、がっちりとした力でからみついた。
「いやぁ、ははは。コムギさんは本当に可愛いなぁ~」
「ニャウゥ~」
ゴロゴロと喉を鳴らすコムギさんを見ながら、しばらくまったりとした時間を過ごしつつ、どこかに到着するその時を待つことに。
行先は不明ながらもコムギさんが呼んだ馬車に危険性はなさそうで、御者のいない幌馬車は、激しく揺らすことなくどこかに向かって動いている。
しばらくして、遠くから馬の嘶きが聞こえてくると同時に、幌馬車の馬もそれに応じるように鳴き声を上げた。
「あ、着いたのかな?」
ずっと腕にしがみついて離さなかったコムギさんだったが、到着したことが分かった時点で俺の腕からするりと抜け、真っ先に外へと飛び出した。
「わわっ、待って」
幌馬車の荷台から降りると、それまで濃い霧の中だったはずの景色がすっかりと晴れていた。
どこかに着いたのは確かではあるものの、まだこれといって人が暮らしているような場所に着いた感じではなく、どこかの深い森の中に迷い込んだ感じに思える。
樹林帯というべきだろうか?
魔物がいる予感はないが、だからといって人間がいていい領域じゃないようにも思えた。
そんな中、木々の隙間からコムギさんが駆け回っているのが確認出来た。
「お~い、おいで~!」
猫カフェの時のようにコムギさんに向かって呼びかけをしてみるも、コムギさんは俺の声がまるで聞こえないのか、全くこっちに戻ってくる気配がない。
う~ん、どんどん離れていく。
もしかして今までコムギさんを頼りすぎたのだろうか?
コムギさんは俺の家猫でもなければ、心が通じ合っている猫カフェのスタッフでもない。
異世界に招かれたのはいいとしても、そこまで深く通じ合っているわけじゃなく、コムギさんの気持ちまでは流石に理解出来ていないのが現状だ。
言葉が全てじゃないとはいえ、もしかしたら――などと不安がよぎったその時だった。
「あぁ、ようやく連れて来ましたね!」
コムギさんが見えていた木々の隙間から代わって現れたのは、赤髪のロングヘア―に白樫の杖を持った若い女性だった。
「……えっと?」
「麦山さんですよね?」
「え、あ、そうです!」
久しく名字を呼ばれることがなかったから俺自身も忘れかけていたが、この女性は明らかに向こうの世界から来た俺を知っているみたいだ。
もしかして魔法使いなのでは?
幌馬車で迎えに来たというのもそうだし、コムギさんが呼んだというのももしかしたら――。
それにしても、魔法使いのイメージだとてっきり白髪で白い口ひげをしたお爺さんだとばかり思っていたのに、猫カフェの女性スタッフの似た女性が現れるとは予想外すぎた。
「麦山さん、こちらへどうぞ」
「あっ、はい」
赤髪の女性が手招きしている方に進むと、木が勝手に避けてくれているようで、スムーズに進むことが出来ている。
この出会いもコムギさんによるものだとしたら、言葉が通じずとも頭を下げてお礼をしたい。
そうして避ける木々の間を進んでいくと、そこには氷で出来たオブジェクトや煌々と輝く光のランプが飾られた大きな家が建っていた。
……やっぱり魔法使い?
近くにコムギさんの姿はなく、女性が家の中へ入るようにと手招きをしている。ここで迷う必要はどこにもないので、招かれるままに俺は家の中へと進むことに。
「こ、こんにちは」
当たり障りのない挨拶だったが、部屋の中で椅子に座って待っていた女性には正解だったかのように微笑みを向けられた。
そして赤髪の女性の膝の上には、黒猫と白猫、それとコムギさんがゆったりとした姿で座っている。
「初めまして、麦山湯治さん。わたくしは魔導師を生業としているルーナと申します」
「え、月の女神の……?」
月そのものと言われる女神の名前だ。魔導師と名乗っていたけど、女神でもあるのだろうか。
「いいえ、そういうわけじゃないですよ。ですが、知識はおありなのですね。それでいながら、麦山さんは未だこの世界での活動を始められていない。合っていますか?」
うっ、ズバリ言われてしまった。
「そのとおりです……」
「ですが、この世界でも商売を始められたい――そうですね?」
この言い方はまるで日本での生活を知っているかのような。というか、コムギさんがこの人に会わせようとしてくれたにしても、どうやって俺を見つけたんだろうか。
「商売をしたいです。だからこそ、馬車を手に入れたくて――ですが、その前に……失礼ですがなぜ私を見つけられたのですか? あなたの膝の上にいるコムギさんは元々こちらの世界の猫なのですか?」
異世界に招いてくれたし、そうとしか思えないけど。
「ええ、そうです。コムギはこちらで生きていた猫です。時々どこかに出かけてはいなくなっていたのですが、まさか異世界……麦山さんの世界でお世話になっていたとは驚きでした」
本当だった。
猫好きが高じてまさかの招かれをされるとは。
「それから、麦山さん。道中、妙なことが起きませんでしたか?」
妙なこと?
草原の廃村じゃないよな。そういえば、狭路を抜けた先の街道で氷で出来た道があって上手く歩けなかった部分があったような。
寒くもなければ吐息も白くならなかったけど、もしかして?
「ふふ、あなたを試してみたのですが、思い出しましたか」
「そうですか、その時からなんですね」
「ええ。足を滑らせてしまってごめんなさい」
どうりでコムギさんは何もなくて俺だけ滑らせていたわけだ。
「ところで、コムギさんは聖獣なのですか?」
「そうではありませんが、自分の身を守れるくらいの力は備えていますね。不思議だなと感じることも多かったのではありませんか?」
「た、確かに」
しかしルーナさんの猫さんだとすると、これからは一緒に旅をしてくれることがなくなってしまうのか。
キッチンカーで商売をしてきた時も一人でやってきたけど、幌馬車で移動販売が出来るとして、その時も基本的に一人で世界各地を回るとなると寂しくなりそう。
「コムギがそんなにお好きなのですか?」
これは――試される質問。
「それはもう! 猫カフェというお店で、あ……、向こうの世界ではほぼ毎日のように通っていつも指名をしてはもふもふな時間を過ごさせていただきまして、きっとコムギさんも気づいていたのかなと思っています」
ちらりとコムギさんを見るも、俺の言葉を理解して恥ずかしくなっているのか、フンフンっと鼻を鳴らしている。
「コムギが喜んでいるところをみると、そのようですね」
「い、いえ、ありがとうございます」
飼い主? のルーナさんも嬉しそうだ。
「……それでは麦山さん。これからこの世界であなたが商売をしていくにあたって、必要なものは何ですか?」
しかしすぐに真面目な表情になって、俺に質問をしてきた。
「必要なのは移動販売をするための馬車……幌馬車でも問題ありません。それから、今のままでは売るものがありませんので自分で調達できるスキル、それから――」
一瞬コムギさんを見るも、今は控えておくことにした。
「幌馬車でしたら、すでに麦山さんの所有となっていますよ。コムギが連れて来たのはそういう意味も兼ねています。それと、スキルについてですが、コムギによってこの世界に招かれた麦山さんにはすでに恩恵スキルが備わっています」
「恩恵スキル……ですか?」
「ええ。すでにその子から与えられています。向こうの世界で純粋に重ねられた愛情により、麦山さんが望むスキルや希望は確かなものとなっていますよ」
重ねられた愛情……ううむ、冷静に聞いても恥ずかしいな。
「で、では、コムギさんも一緒に連れて行けるんですか?」
「コムギが麦山さんを招いてきた以上、世界各地を歩き回る旅にも同行させるつもりです。しかし、これからコムギを連れて行くには条件があります」
「……条件ですか?」
コムギさんを見てもあまり俺を気にするそぶりはないな。ツンデレだからかな?
「まず、麦山さんが使う幌馬車には『亜空間』を加えます。そうすると、いくら身軽な猫であろうと、何もしなくても体力を消耗することになります。魔法で作り出した馬のそばにいても同様です。ですので、猫を守る意味でもこれからは常に近くにいさせることは控えねばなりません」
馬はやはり魔法の力で生み出されたんだ。
それと亜空間?
魔法によるものが猫に悪影響を及ぼすとすれば、それは良くないことだから避けてあげたいけど。
「亜空間とは何ですか?」
「あなたの世界の商品、それに限らずですが……そこを繋げます。そうすれば、この世界で調達が難しくても何とか出来るのではありませんか?」
それは何とも画期的だなぁ。
そうなると手あたり次第というわけにはいかなくなるだろうけど、どれを繋げるべきか。
――あ、これならいけるんじゃ?
「小さいものから巨大なものまで運べて収納が出来る『倉庫』でも可能ですか?」
「確か……冷気を常時発動させるものが可能な箱でしたよね?」
「そ、そうです! 冷蔵、冷凍が可能で腐らせずに保ち続けられるものです。どうでしょうか?」
「それでしたら可能です。反対に、熱を帯びるものについては難しいです。コムギも熱は苦手ですから。それでよければ、冷気発動可能な『亜空間倉庫』を加えますが、よろしいですか?」
「よ、よろしくお願いします!!」
そうなると後はおそらく、コムギさんを連れて行く条件の話だ。
それから商売の話と気をつけなければならない話、それから――。
「いやぁ、ははは。コムギさんは本当に可愛いなぁ~」
「ニャウゥ~」
ゴロゴロと喉を鳴らすコムギさんを見ながら、しばらくまったりとした時間を過ごしつつ、どこかに到着するその時を待つことに。
行先は不明ながらもコムギさんが呼んだ馬車に危険性はなさそうで、御者のいない幌馬車は、激しく揺らすことなくどこかに向かって動いている。
しばらくして、遠くから馬の嘶きが聞こえてくると同時に、幌馬車の馬もそれに応じるように鳴き声を上げた。
「あ、着いたのかな?」
ずっと腕にしがみついて離さなかったコムギさんだったが、到着したことが分かった時点で俺の腕からするりと抜け、真っ先に外へと飛び出した。
「わわっ、待って」
幌馬車の荷台から降りると、それまで濃い霧の中だったはずの景色がすっかりと晴れていた。
どこかに着いたのは確かではあるものの、まだこれといって人が暮らしているような場所に着いた感じではなく、どこかの深い森の中に迷い込んだ感じに思える。
樹林帯というべきだろうか?
魔物がいる予感はないが、だからといって人間がいていい領域じゃないようにも思えた。
そんな中、木々の隙間からコムギさんが駆け回っているのが確認出来た。
「お~い、おいで~!」
猫カフェの時のようにコムギさんに向かって呼びかけをしてみるも、コムギさんは俺の声がまるで聞こえないのか、全くこっちに戻ってくる気配がない。
う~ん、どんどん離れていく。
もしかして今までコムギさんを頼りすぎたのだろうか?
コムギさんは俺の家猫でもなければ、心が通じ合っている猫カフェのスタッフでもない。
異世界に招かれたのはいいとしても、そこまで深く通じ合っているわけじゃなく、コムギさんの気持ちまでは流石に理解出来ていないのが現状だ。
言葉が全てじゃないとはいえ、もしかしたら――などと不安がよぎったその時だった。
「あぁ、ようやく連れて来ましたね!」
コムギさんが見えていた木々の隙間から代わって現れたのは、赤髪のロングヘア―に白樫の杖を持った若い女性だった。
「……えっと?」
「麦山さんですよね?」
「え、あ、そうです!」
久しく名字を呼ばれることがなかったから俺自身も忘れかけていたが、この女性は明らかに向こうの世界から来た俺を知っているみたいだ。
もしかして魔法使いなのでは?
幌馬車で迎えに来たというのもそうだし、コムギさんが呼んだというのももしかしたら――。
それにしても、魔法使いのイメージだとてっきり白髪で白い口ひげをしたお爺さんだとばかり思っていたのに、猫カフェの女性スタッフの似た女性が現れるとは予想外すぎた。
「麦山さん、こちらへどうぞ」
「あっ、はい」
赤髪の女性が手招きしている方に進むと、木が勝手に避けてくれているようで、スムーズに進むことが出来ている。
この出会いもコムギさんによるものだとしたら、言葉が通じずとも頭を下げてお礼をしたい。
そうして避ける木々の間を進んでいくと、そこには氷で出来たオブジェクトや煌々と輝く光のランプが飾られた大きな家が建っていた。
……やっぱり魔法使い?
近くにコムギさんの姿はなく、女性が家の中へ入るようにと手招きをしている。ここで迷う必要はどこにもないので、招かれるままに俺は家の中へと進むことに。
「こ、こんにちは」
当たり障りのない挨拶だったが、部屋の中で椅子に座って待っていた女性には正解だったかのように微笑みを向けられた。
そして赤髪の女性の膝の上には、黒猫と白猫、それとコムギさんがゆったりとした姿で座っている。
「初めまして、麦山湯治さん。わたくしは魔導師を生業としているルーナと申します」
「え、月の女神の……?」
月そのものと言われる女神の名前だ。魔導師と名乗っていたけど、女神でもあるのだろうか。
「いいえ、そういうわけじゃないですよ。ですが、知識はおありなのですね。それでいながら、麦山さんは未だこの世界での活動を始められていない。合っていますか?」
うっ、ズバリ言われてしまった。
「そのとおりです……」
「ですが、この世界でも商売を始められたい――そうですね?」
この言い方はまるで日本での生活を知っているかのような。というか、コムギさんがこの人に会わせようとしてくれたにしても、どうやって俺を見つけたんだろうか。
「商売をしたいです。だからこそ、馬車を手に入れたくて――ですが、その前に……失礼ですがなぜ私を見つけられたのですか? あなたの膝の上にいるコムギさんは元々こちらの世界の猫なのですか?」
異世界に招いてくれたし、そうとしか思えないけど。
「ええ、そうです。コムギはこちらで生きていた猫です。時々どこかに出かけてはいなくなっていたのですが、まさか異世界……麦山さんの世界でお世話になっていたとは驚きでした」
本当だった。
猫好きが高じてまさかの招かれをされるとは。
「それから、麦山さん。道中、妙なことが起きませんでしたか?」
妙なこと?
草原の廃村じゃないよな。そういえば、狭路を抜けた先の街道で氷で出来た道があって上手く歩けなかった部分があったような。
寒くもなければ吐息も白くならなかったけど、もしかして?
「ふふ、あなたを試してみたのですが、思い出しましたか」
「そうですか、その時からなんですね」
「ええ。足を滑らせてしまってごめんなさい」
どうりでコムギさんは何もなくて俺だけ滑らせていたわけだ。
「ところで、コムギさんは聖獣なのですか?」
「そうではありませんが、自分の身を守れるくらいの力は備えていますね。不思議だなと感じることも多かったのではありませんか?」
「た、確かに」
しかしルーナさんの猫さんだとすると、これからは一緒に旅をしてくれることがなくなってしまうのか。
キッチンカーで商売をしてきた時も一人でやってきたけど、幌馬車で移動販売が出来るとして、その時も基本的に一人で世界各地を回るとなると寂しくなりそう。
「コムギがそんなにお好きなのですか?」
これは――試される質問。
「それはもう! 猫カフェというお店で、あ……、向こうの世界ではほぼ毎日のように通っていつも指名をしてはもふもふな時間を過ごさせていただきまして、きっとコムギさんも気づいていたのかなと思っています」
ちらりとコムギさんを見るも、俺の言葉を理解して恥ずかしくなっているのか、フンフンっと鼻を鳴らしている。
「コムギが喜んでいるところをみると、そのようですね」
「い、いえ、ありがとうございます」
飼い主? のルーナさんも嬉しそうだ。
「……それでは麦山さん。これからこの世界であなたが商売をしていくにあたって、必要なものは何ですか?」
しかしすぐに真面目な表情になって、俺に質問をしてきた。
「必要なのは移動販売をするための馬車……幌馬車でも問題ありません。それから、今のままでは売るものがありませんので自分で調達できるスキル、それから――」
一瞬コムギさんを見るも、今は控えておくことにした。
「幌馬車でしたら、すでに麦山さんの所有となっていますよ。コムギが連れて来たのはそういう意味も兼ねています。それと、スキルについてですが、コムギによってこの世界に招かれた麦山さんにはすでに恩恵スキルが備わっています」
「恩恵スキル……ですか?」
「ええ。すでにその子から与えられています。向こうの世界で純粋に重ねられた愛情により、麦山さんが望むスキルや希望は確かなものとなっていますよ」
重ねられた愛情……ううむ、冷静に聞いても恥ずかしいな。
「で、では、コムギさんも一緒に連れて行けるんですか?」
「コムギが麦山さんを招いてきた以上、世界各地を歩き回る旅にも同行させるつもりです。しかし、これからコムギを連れて行くには条件があります」
「……条件ですか?」
コムギさんを見てもあまり俺を気にするそぶりはないな。ツンデレだからかな?
「まず、麦山さんが使う幌馬車には『亜空間』を加えます。そうすると、いくら身軽な猫であろうと、何もしなくても体力を消耗することになります。魔法で作り出した馬のそばにいても同様です。ですので、猫を守る意味でもこれからは常に近くにいさせることは控えねばなりません」
馬はやはり魔法の力で生み出されたんだ。
それと亜空間?
魔法によるものが猫に悪影響を及ぼすとすれば、それは良くないことだから避けてあげたいけど。
「亜空間とは何ですか?」
「あなたの世界の商品、それに限らずですが……そこを繋げます。そうすれば、この世界で調達が難しくても何とか出来るのではありませんか?」
それは何とも画期的だなぁ。
そうなると手あたり次第というわけにはいかなくなるだろうけど、どれを繋げるべきか。
――あ、これならいけるんじゃ?
「小さいものから巨大なものまで運べて収納が出来る『倉庫』でも可能ですか?」
「確か……冷気を常時発動させるものが可能な箱でしたよね?」
「そ、そうです! 冷蔵、冷凍が可能で腐らせずに保ち続けられるものです。どうでしょうか?」
「それでしたら可能です。反対に、熱を帯びるものについては難しいです。コムギも熱は苦手ですから。それでよければ、冷気発動可能な『亜空間倉庫』を加えますが、よろしいですか?」
「よ、よろしくお願いします!!」
そうなると後はおそらく、コムギさんを連れて行く条件の話だ。
それから商売の話と気をつけなければならない話、それから――。
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