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9.魔女と奴隷のスライム狩り
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森の中を箒ですいすいと進み、二人は湿地にたどり着いた。苔に覆われた地面のそこここに水がたたえられ、枯死した植物が横たわっている。よくみるとそんな中、大きめのネズミぐらいの大きさの半透明の何かがあちこちでにじり、蠢いている。薄く青みがかったそれは、魔女の庵で作っているスライムスキンと同じ色をしていた。
「わあ、いる……」
「アンタ、この倒れてる木から先は踏み入るんじゃないよ。もし万が一足なんか取られたら、暴れたりもがいたりせずに落ち着いてアタシを呼ぶこと。いいね」
オーウェンはザジにそう言いつけると、背中に背負っていた樽を下ろし、足場のしっかりした地面に設置する。箒に引っ掛けていたカバンから木でできた細長い直方体をしたポンプのようなものを取り出し、樽の中の液体を吸い上げる。
「その道具はなんですか?」
「これは水弾き。アタシが作った。樽に入ってるのはスライムを動かなくするハーブ水。人体には無害だ。これを水弾きでスライムにぶっかけてやると奴らは動けなくなる。アンタにはその網で動かなくなったスライムを掬って皮袋に詰めて欲しいんだ。頼んだよ」
オーウェンが水弾きを作る前は、母エウェンは柄杓にハーブ水を汲んでかける方式でスライムを獲っていた。効率が悪いし逃がすことも多いので数を捕まえることが出来ず、スキンの単価が高くなってしまっていたのだが、オーウェンがこの道具を作ったことにより安価で提供できるようになった。これを見るたびに、母の「オーウェンは賢くて器用な子だねぇ」という言葉を思い出し、彼はくすぐったいような懐かしいような気持になるのだった。
「よっと」
荷物を下ろし、穂先に靴だけをぶら下げた箒に飛び乗ったオーウェンは湿地を縦横無尽に飛び回り、ザジのいるほうにスライムたちを追い立てると、水弾きからハーブ水をビュッと撃ち出して次々と命中させていった。
水がかかったスライムはぶるぶると震えるとその場でぐずぐずとわだかまる。長い柄のついた網を伸ばしたザジがそれを掬い取り、皮袋に次々とおさめていく。
ザジの網が届かない所に落ちているスライムはオーウェンも小さめの網で掬って回収した。
(なんか……おばあちゃんみたいな話し方で猫背だから普段はそうでもないけど、箒に乗ってるときは背筋が伸びて、なんだろう。思ったより若くてかっこいい男の子だなあって感じがする)
いつもは自分が乗っている後ろに立っているので姿が見えない、箒を操るオーウェンを改めて見て、ザジはそんなふうに思った。片想いの想いびととか何の変哲もない町娘としての生活とかを諦めさせられた自分が今すがるしかない相手がこうやってたまには爽やかなのはまあ、脂ぎってたり汚いよりは全然歓迎できるかな……と思う。
(笑うと思ったより可愛い顔してんだ……)
いつものへの字口が自然と笑顔になっているオーウェンを見てザジはもう二度と会えないだろう想いびとのことを思いだす。オーウェンとその男は全然似てないのだけど、笑顔がちょっと似てるような気がしてちょっと心がざわついた。
(まあ、あいつはあたしじゃない娘を好きだったからどっちにしても叶わない恋だったんだけどね……)
恋は叶わないわ攫われるわ犯されるわ、ザジの境遇は実にしみったれていた。これからの自分の運が上向くかはこの男を堕とせるかにかかっている。
「ぼんやりしてるんじゃないよ。足元にスライム溜まってるだろ。もうちょっとで終わりにするから頑張りな」
「はぁい」
二人はそのまま、オーウェンがもういいと判断するまでスライムを捕えては袋に入れる作業を繰り返した。
「今回はこんなもんでいいだろう。やっぱり二人でやると捗るねぇ。こっちの小さい袋を持っておくれ」
大きな皮袋と小さな革袋いっぱいにスライムが捕れた。大きな方は空になった樽に放り込み、オーウェンが背負いなおす。ザジは小さい方の袋を抱きかかえるような状態で体の前に置き、箒に乗った。
帰り道、オーウェンはこのあとスライムをどう加工するのかなどをいつもより早口で説明などしながら箒を飛ばす。ザジは相槌をうちながらそれを聞いていたが、不意に腕の中の袋がごにょりと動いたような気がした。
「えっ?」
袋から体を離して確認すると、袋に小さな穴が開いている。
「あっ……!」
ザジが声をあげると、その穴から小さなスライムがにゅるっと飛び出し、ザジの足の間を伝って滑り込んできて、下着の中に潜り込み、あっという間に彼女の後腔の窄まりに侵入してしまった。
「んきゅう!!」
つま先をピンと伸ばしてびくりと痙攣し、おかしな声を上げたザジを、オーウェンは訝し気に見下ろす。
「何ヘンな声出してんだい。もうすぐ着くから便所なら我慢しな」
「お、オーウェン様……っ!! 今っ!! ざ、ザジのお尻の穴にっ!!!」
「は? やめとくれよ。飛んでるときは変なこと言って動揺させるなって言ったろ。重いもの持ってるんだから悪ふざけしないでおくれ。帰ったら聞くから今は黙ってな」
「んいぃ……っ」
ザジは緊急事態を訴えようとしたが、連日の性的ないたずら行為のせいでまともに聞いてもらえない。袋を握りしめ、腸に走るじんじんとした感覚に耐えるザジ。奴隷調教の際、彼女は後ろの穴でも絶頂できる体にされてしまっていて、悪い癖のついた体は意思に反して体内の異物感を快感に塗り替え始めていた。加えてスライムの分泌する粘液には媚薬成分が含まれている。スライムにしてみれば忌避しているハーブ水にまみれた同胞の死骸の詰まった袋から逃げ、湿って暗い安全なところに逃げ込んだだけなのだが、潜り込まれたザジはふうふうと息をしながら皮袋の口を噛み、声を殺して足の間にある箒の柄をぬるぬるした喜悦の迸りで濡らし続けた。
「ああ……?」
帰宅後、オーウェンはザジを下ろし、箒を定位置に立てかけようとして握った柄がぬるりと滑ったので怪訝な顔をした。
「アンタのほうの皮袋に穴でも開いてたかね……」
確認しようとしてザジの方に振り替えると、スカートがふわりと巻き上がるのが視界に入る。
「……ふへぇ♡」
間の抜けた声と共に、抱えた皮袋の上にザジがドサッと倒れるところだった。
「ッ……!!!? どうした!!!????」
倒れ込んだザジを慌てて抱き上げ、見下ろすと、彼女は真っ赤な顔で鼻の頭に汗を噴きながら目に涙を浮かべ、はあはあと激しく息をしている。
「ね、熱かい? まさか質の悪い虫にでも刺されたんじゃ……っ!!!」
「お♡ オーウェン、さまぁあああ……♡♡♡ スライム……お尻の穴に入っちゃいましたぁあああ……♡♡♡♡」
はひはひと喘ぐザジの表情は蕩けた笑顔。めくれたスカートから覗く下着はしとどに濡れて、真っ赤に発情した中身が透けて見えてしまっていた。
「スライムが!!? 尻に!!!?? そんなことってあるの??!!!!????」
森で用を足すときはスライムに入られないように気をつけなさいとかはまあ子供のころに母に言われたことはあるオーウェンだが、冗談の類だと思っていた。肛門にも筋肉があるのだ。スライム丸ごと全部入っちゃうってこと、ある!!??
しかし、目の前でまさにそれが起こっているのだった。ケイト族に限らず、尻尾が生えているタイプの獣人は尻尾の骨の可動域がフレキシブルなので、構造的に肛門がとても拡がる。加えてザジは肛門性交が可能なように開発、調教をうけていたため、小さめとは言えスライムが丸ごと全部入ってしまったのである。
「お、オーウェンさまぁ♡ お尻、お尻熱いぃ♡♡ んはぁ♡ た、たしゅけて……♡♡♡♡」
目の前で身をよじりながら下着に手を突っ込んでぐちゅぐちゅと自分を慰め始めた奴隷を見下ろしたオーウェンは、ばくばくとうるさく心臓が暴れる中、必死にこういう時にどうしたらいいのか考えを巡らせていた。
「わあ、いる……」
「アンタ、この倒れてる木から先は踏み入るんじゃないよ。もし万が一足なんか取られたら、暴れたりもがいたりせずに落ち着いてアタシを呼ぶこと。いいね」
オーウェンはザジにそう言いつけると、背中に背負っていた樽を下ろし、足場のしっかりした地面に設置する。箒に引っ掛けていたカバンから木でできた細長い直方体をしたポンプのようなものを取り出し、樽の中の液体を吸い上げる。
「その道具はなんですか?」
「これは水弾き。アタシが作った。樽に入ってるのはスライムを動かなくするハーブ水。人体には無害だ。これを水弾きでスライムにぶっかけてやると奴らは動けなくなる。アンタにはその網で動かなくなったスライムを掬って皮袋に詰めて欲しいんだ。頼んだよ」
オーウェンが水弾きを作る前は、母エウェンは柄杓にハーブ水を汲んでかける方式でスライムを獲っていた。効率が悪いし逃がすことも多いので数を捕まえることが出来ず、スキンの単価が高くなってしまっていたのだが、オーウェンがこの道具を作ったことにより安価で提供できるようになった。これを見るたびに、母の「オーウェンは賢くて器用な子だねぇ」という言葉を思い出し、彼はくすぐったいような懐かしいような気持になるのだった。
「よっと」
荷物を下ろし、穂先に靴だけをぶら下げた箒に飛び乗ったオーウェンは湿地を縦横無尽に飛び回り、ザジのいるほうにスライムたちを追い立てると、水弾きからハーブ水をビュッと撃ち出して次々と命中させていった。
水がかかったスライムはぶるぶると震えるとその場でぐずぐずとわだかまる。長い柄のついた網を伸ばしたザジがそれを掬い取り、皮袋に次々とおさめていく。
ザジの網が届かない所に落ちているスライムはオーウェンも小さめの網で掬って回収した。
(なんか……おばあちゃんみたいな話し方で猫背だから普段はそうでもないけど、箒に乗ってるときは背筋が伸びて、なんだろう。思ったより若くてかっこいい男の子だなあって感じがする)
いつもは自分が乗っている後ろに立っているので姿が見えない、箒を操るオーウェンを改めて見て、ザジはそんなふうに思った。片想いの想いびととか何の変哲もない町娘としての生活とかを諦めさせられた自分が今すがるしかない相手がこうやってたまには爽やかなのはまあ、脂ぎってたり汚いよりは全然歓迎できるかな……と思う。
(笑うと思ったより可愛い顔してんだ……)
いつものへの字口が自然と笑顔になっているオーウェンを見てザジはもう二度と会えないだろう想いびとのことを思いだす。オーウェンとその男は全然似てないのだけど、笑顔がちょっと似てるような気がしてちょっと心がざわついた。
(まあ、あいつはあたしじゃない娘を好きだったからどっちにしても叶わない恋だったんだけどね……)
恋は叶わないわ攫われるわ犯されるわ、ザジの境遇は実にしみったれていた。これからの自分の運が上向くかはこの男を堕とせるかにかかっている。
「ぼんやりしてるんじゃないよ。足元にスライム溜まってるだろ。もうちょっとで終わりにするから頑張りな」
「はぁい」
二人はそのまま、オーウェンがもういいと判断するまでスライムを捕えては袋に入れる作業を繰り返した。
「今回はこんなもんでいいだろう。やっぱり二人でやると捗るねぇ。こっちの小さい袋を持っておくれ」
大きな皮袋と小さな革袋いっぱいにスライムが捕れた。大きな方は空になった樽に放り込み、オーウェンが背負いなおす。ザジは小さい方の袋を抱きかかえるような状態で体の前に置き、箒に乗った。
帰り道、オーウェンはこのあとスライムをどう加工するのかなどをいつもより早口で説明などしながら箒を飛ばす。ザジは相槌をうちながらそれを聞いていたが、不意に腕の中の袋がごにょりと動いたような気がした。
「えっ?」
袋から体を離して確認すると、袋に小さな穴が開いている。
「あっ……!」
ザジが声をあげると、その穴から小さなスライムがにゅるっと飛び出し、ザジの足の間を伝って滑り込んできて、下着の中に潜り込み、あっという間に彼女の後腔の窄まりに侵入してしまった。
「んきゅう!!」
つま先をピンと伸ばしてびくりと痙攣し、おかしな声を上げたザジを、オーウェンは訝し気に見下ろす。
「何ヘンな声出してんだい。もうすぐ着くから便所なら我慢しな」
「お、オーウェン様……っ!! 今っ!! ざ、ザジのお尻の穴にっ!!!」
「は? やめとくれよ。飛んでるときは変なこと言って動揺させるなって言ったろ。重いもの持ってるんだから悪ふざけしないでおくれ。帰ったら聞くから今は黙ってな」
「んいぃ……っ」
ザジは緊急事態を訴えようとしたが、連日の性的ないたずら行為のせいでまともに聞いてもらえない。袋を握りしめ、腸に走るじんじんとした感覚に耐えるザジ。奴隷調教の際、彼女は後ろの穴でも絶頂できる体にされてしまっていて、悪い癖のついた体は意思に反して体内の異物感を快感に塗り替え始めていた。加えてスライムの分泌する粘液には媚薬成分が含まれている。スライムにしてみれば忌避しているハーブ水にまみれた同胞の死骸の詰まった袋から逃げ、湿って暗い安全なところに逃げ込んだだけなのだが、潜り込まれたザジはふうふうと息をしながら皮袋の口を噛み、声を殺して足の間にある箒の柄をぬるぬるした喜悦の迸りで濡らし続けた。
「ああ……?」
帰宅後、オーウェンはザジを下ろし、箒を定位置に立てかけようとして握った柄がぬるりと滑ったので怪訝な顔をした。
「アンタのほうの皮袋に穴でも開いてたかね……」
確認しようとしてザジの方に振り替えると、スカートがふわりと巻き上がるのが視界に入る。
「……ふへぇ♡」
間の抜けた声と共に、抱えた皮袋の上にザジがドサッと倒れるところだった。
「ッ……!!!? どうした!!!????」
倒れ込んだザジを慌てて抱き上げ、見下ろすと、彼女は真っ赤な顔で鼻の頭に汗を噴きながら目に涙を浮かべ、はあはあと激しく息をしている。
「ね、熱かい? まさか質の悪い虫にでも刺されたんじゃ……っ!!!」
「お♡ オーウェン、さまぁあああ……♡♡♡ スライム……お尻の穴に入っちゃいましたぁあああ……♡♡♡♡」
はひはひと喘ぐザジの表情は蕩けた笑顔。めくれたスカートから覗く下着はしとどに濡れて、真っ赤に発情した中身が透けて見えてしまっていた。
「スライムが!!? 尻に!!!?? そんなことってあるの??!!!!????」
森で用を足すときはスライムに入られないように気をつけなさいとかはまあ子供のころに母に言われたことはあるオーウェンだが、冗談の類だと思っていた。肛門にも筋肉があるのだ。スライム丸ごと全部入っちゃうってこと、ある!!??
しかし、目の前でまさにそれが起こっているのだった。ケイト族に限らず、尻尾が生えているタイプの獣人は尻尾の骨の可動域がフレキシブルなので、構造的に肛門がとても拡がる。加えてザジは肛門性交が可能なように開発、調教をうけていたため、小さめとは言えスライムが丸ごと全部入ってしまったのである。
「お、オーウェンさまぁ♡ お尻、お尻熱いぃ♡♡ んはぁ♡ た、たしゅけて……♡♡♡♡」
目の前で身をよじりながら下着に手を突っ込んでぐちゅぐちゅと自分を慰め始めた奴隷を見下ろしたオーウェンは、ばくばくとうるさく心臓が暴れる中、必死にこういう時にどうしたらいいのか考えを巡らせていた。
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