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6話
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◆憧れ
それから、勇、涼、晴はかつてのように仲のいい関係を周囲に見せていた。そんな3人の所に、愛が。
「ねぇ?勇くん」
「どうしたの?愛ちゃん?」
「最近、怪物って言うか、カラミティっていうの?その事件が多いじゃん?色々噂広がってるよね?」
「うん」
「それ、家でも噂になってさ。私、うっかり話しちゃった。勇くんたちが頑張ってくれてるって。ごめん」
「別に、秘密じゃないから、言ってもいいけど?」
勇は微笑んだ。それに安心した様子で、愛は話を続ける。
「それでね?恭が、勇くんたち3人と会いたいって言ってきたの。今度の休みの日、会ってくれない?」
涼はこう返した。
「確か、弟くんだったよね?いいよ?」
晴も続く。
「初めてだな。話に聞いてたけどよ。いいぜ?会ってやる」
勇はこう返した。
「恭くんとかー、久しぶりに会えるんだね?うん!楽しみにしてるよ!!」
その休日が来た。
勇、涼、晴は集合場所の公園に。そこに愛が弟の恭を伴って来た。愛は言った。
「待たせちゃった?ごめん」
勇は返した。
「いいんだよ!」
愛は恭に言った。
「ほら、挨拶」
短い髪を全て立たせた出で立ちの恭は、それを受け言った。
「勇兄ちゃん、久しぶり!えっと、はじめまして。俺、芽室恭」
その挨拶に3人は返した。
「恭くん、またおっきくなったねっ」
「はじめまして、僕は、志倉涼だよ」
「俺、彼島晴、よろしくな」
恭は、少し興奮した様子で、言った。
「みんな、かっこいい!涼兄ちゃん、晴兄ちゃんって呼んでいい?」
愛が慌てて言った。
「初対面で駄目だよ。恭」
「えー?」
涼は返した。
「いいよ?恭くん」
晴も返す。
「じゃ、こっちは恭って呼ぶぜ?」
愛は言った。
「涼くん、晴くん、ごめん」
涼と晴は「気にしてない」という表情を愛に見せた。その横から勇は言った。
「久しぶりに恭くん、ヒーローごっこしよう?」
「えー、もう俺中学2年だしー」
「そうかー、付き合ってくれないの?」
「嘘!嘘!やりたい!!」
「よーし、いっくぞー!!」
そして、勇と恭は集団から離れ、2人で「ヒーローごっこ」を始めた。恭が「ヒーロー役」、勇が「敵役」を務めるのがいつものスタイル。しばらくすると、勇は言った。
「や、やられたぁー」
「わーい」
そんな様子を涼、晴、愛は笑いながら見ていた。晴が言った。
「昔っからあんな感じなのかよ?あの2人」
愛が答えた。
「うん。ほら、私たちきょうだいって私とお姉ちゃんでさ、男の子は恭だけで、ちっちゃい頃、『お兄ちゃんが欲しい』って言ったんだ。私さ、思わず勇くんに頼んじゃったの。『恭のお兄ちゃんになって』って」
涼が言った。
「そんな事が」
「勇くんも『いいよ!』って言ってくれて、それからいっつもあんな遊び、してくれてるんだ」
一方、恭は勇に言った。
「ねぇ、勇兄ちゃん?」
「ん?」
「いつ本当の『お兄ちゃん』になってくれるの?」
「えっ?えー、いつかなー?」
勇は何の事を言われているかわからず、はぐらかした。そして、心の中で言った。「どうやったら恭くんの本当のお兄ちゃんになれるんだろ?無理だよね?」と。
◆潰そう
そんな戸惑いの勇の耳に、涼の声が届く。
「勇!変身だよ!!」
勇は顔を上げた。すると、バイオレットとオレンジがいた。勇は、叫ぶ。
「愛ちゃん!逃げて!!恭くん!逃げて!!」
愛は、勇と恭の元に駆け寄り、恭の腕を引いた。恭は、恐ろしそうに言う。
「な、何?」
「恭!逃げるよ!!」
そんな恭は、姉の愛と共に物陰に隠れた。その様子をバイオレットとオレンジは目で追ったが、この日の標的は違うようで、すぐにそちらからは目を反らした。
そんなバイオレットとオレンジの耳に届くアースセイバー3人の声。
「解き放て!守りの力!!」
「はためく翼は強き盾!アースセイバーウイング!!」
「流るる水は大いなる癒し。アースセイバーウォーター」
「荒ぶる炎は確かな希望!アースセイバーファイア!!」
「レッツ!セイブ!!」
バイオレットは言った。
「俺様たちが用があるのは、ウイングだけだ!」
オレンジは言った。
「カラミティ!ウォーターとファイアを抑えなさい!!」
カラミティはオレンジの命令通りにウォーターとファイアに集った。ファイアは言った。
「この状況、まずい!」
「ウイングっ!!」
ウォーターも叫んだ。叫ばれたウイングはと言うと、オレンジに羽交い締めにされていた。
そんな様子を物陰から見ていた恭。
「気持ち悪い!何あれ?それに、勇兄ちゃんが!!」
「しっ!静かに!恭!!」
愛は小声で弟を叱った。
恭の恐怖と心配の視線の先で、ウイングは一方的にバイオレットに殴られ始める。バイオレットは言った。
「ひ弱そうなお前に油断してたぞ!お前は正式な地球の守護者として覚醒し始めている!ここで俺様が徹底的に潰してやる!!」
「嫌だよ!ここで倒されたくないっ!僕は、ヒーローとして、これからも大事なものを守っていくんだっ!!」
そのウイングの危機的状況に、ファイアは言った。
「ウォーター!必殺技やるしかねぇ!!」
「そう思ってたよ!!」
そして、カラミティに向け2人は叫んだ。
「セイブ・ウォーター・ソード・レイン!」
「セイブ・ファイア・クロス・エクスプロージョン!」
カラミティは一掃された。しかし、同時にウイングはバイオレットに首を絞められていた。ウォーターとファイアは同時に叫んだ。
「ウイング!!」
と。呼ばれたウイングはバイオレットにパンチを見舞った。そして、ウイングはバイオレットの手から解放された。
「苦しいよ!バイオレットっ!!」
「苦しみを与えるのが、俺様たちの使命!その先の破壊が、俺様たちの喜び!それを阻害する存在、守護者は潰す!!」
オレンジもウイングへの羽交い締めをやめ、言った。
「今回は、私がやるわ。やらせて、バイオレット」
「いや、2人でやろう。その方が、確実に潰せる」
その言葉に、ウォーターとファイアはウイングの元に駆け寄った。しかし、ウイングは、仲間から「逃げた」。ウォーターは言った。
「何で!ウイング!!」
「また、2人が倒れたら嫌だよっ!!」
その瞬間だった。バイオレットとオレンジの合わさった声が。
「ターゲット・デモリッション!」
紫と橙色の塊が発射された。それは、広がり、混じり合いながらウイングを包んだ。ウォーターとファイアは同時に叫んだ。
「ウイング!!」
その2人の叫び声とほぼ同時にウイングの叫びが。
「セイブ・ウイング・ミラー・シールド!!」
鏡の翼が展開。紫と橙色の広がった塊を吸収していく。ウイングは声を上げる。
「うおおおっ!!」
そして、鏡の翼はバイオレットとオレンジを「攻撃」した。バイオレットとオレンジは声を出す間もなく倒れた。
それから、勇、涼、晴はかつてのように仲のいい関係を周囲に見せていた。そんな3人の所に、愛が。
「ねぇ?勇くん」
「どうしたの?愛ちゃん?」
「最近、怪物って言うか、カラミティっていうの?その事件が多いじゃん?色々噂広がってるよね?」
「うん」
「それ、家でも噂になってさ。私、うっかり話しちゃった。勇くんたちが頑張ってくれてるって。ごめん」
「別に、秘密じゃないから、言ってもいいけど?」
勇は微笑んだ。それに安心した様子で、愛は話を続ける。
「それでね?恭が、勇くんたち3人と会いたいって言ってきたの。今度の休みの日、会ってくれない?」
涼はこう返した。
「確か、弟くんだったよね?いいよ?」
晴も続く。
「初めてだな。話に聞いてたけどよ。いいぜ?会ってやる」
勇はこう返した。
「恭くんとかー、久しぶりに会えるんだね?うん!楽しみにしてるよ!!」
その休日が来た。
勇、涼、晴は集合場所の公園に。そこに愛が弟の恭を伴って来た。愛は言った。
「待たせちゃった?ごめん」
勇は返した。
「いいんだよ!」
愛は恭に言った。
「ほら、挨拶」
短い髪を全て立たせた出で立ちの恭は、それを受け言った。
「勇兄ちゃん、久しぶり!えっと、はじめまして。俺、芽室恭」
その挨拶に3人は返した。
「恭くん、またおっきくなったねっ」
「はじめまして、僕は、志倉涼だよ」
「俺、彼島晴、よろしくな」
恭は、少し興奮した様子で、言った。
「みんな、かっこいい!涼兄ちゃん、晴兄ちゃんって呼んでいい?」
愛が慌てて言った。
「初対面で駄目だよ。恭」
「えー?」
涼は返した。
「いいよ?恭くん」
晴も返す。
「じゃ、こっちは恭って呼ぶぜ?」
愛は言った。
「涼くん、晴くん、ごめん」
涼と晴は「気にしてない」という表情を愛に見せた。その横から勇は言った。
「久しぶりに恭くん、ヒーローごっこしよう?」
「えー、もう俺中学2年だしー」
「そうかー、付き合ってくれないの?」
「嘘!嘘!やりたい!!」
「よーし、いっくぞー!!」
そして、勇と恭は集団から離れ、2人で「ヒーローごっこ」を始めた。恭が「ヒーロー役」、勇が「敵役」を務めるのがいつものスタイル。しばらくすると、勇は言った。
「や、やられたぁー」
「わーい」
そんな様子を涼、晴、愛は笑いながら見ていた。晴が言った。
「昔っからあんな感じなのかよ?あの2人」
愛が答えた。
「うん。ほら、私たちきょうだいって私とお姉ちゃんでさ、男の子は恭だけで、ちっちゃい頃、『お兄ちゃんが欲しい』って言ったんだ。私さ、思わず勇くんに頼んじゃったの。『恭のお兄ちゃんになって』って」
涼が言った。
「そんな事が」
「勇くんも『いいよ!』って言ってくれて、それからいっつもあんな遊び、してくれてるんだ」
一方、恭は勇に言った。
「ねぇ、勇兄ちゃん?」
「ん?」
「いつ本当の『お兄ちゃん』になってくれるの?」
「えっ?えー、いつかなー?」
勇は何の事を言われているかわからず、はぐらかした。そして、心の中で言った。「どうやったら恭くんの本当のお兄ちゃんになれるんだろ?無理だよね?」と。
◆潰そう
そんな戸惑いの勇の耳に、涼の声が届く。
「勇!変身だよ!!」
勇は顔を上げた。すると、バイオレットとオレンジがいた。勇は、叫ぶ。
「愛ちゃん!逃げて!!恭くん!逃げて!!」
愛は、勇と恭の元に駆け寄り、恭の腕を引いた。恭は、恐ろしそうに言う。
「な、何?」
「恭!逃げるよ!!」
そんな恭は、姉の愛と共に物陰に隠れた。その様子をバイオレットとオレンジは目で追ったが、この日の標的は違うようで、すぐにそちらからは目を反らした。
そんなバイオレットとオレンジの耳に届くアースセイバー3人の声。
「解き放て!守りの力!!」
「はためく翼は強き盾!アースセイバーウイング!!」
「流るる水は大いなる癒し。アースセイバーウォーター」
「荒ぶる炎は確かな希望!アースセイバーファイア!!」
「レッツ!セイブ!!」
バイオレットは言った。
「俺様たちが用があるのは、ウイングだけだ!」
オレンジは言った。
「カラミティ!ウォーターとファイアを抑えなさい!!」
カラミティはオレンジの命令通りにウォーターとファイアに集った。ファイアは言った。
「この状況、まずい!」
「ウイングっ!!」
ウォーターも叫んだ。叫ばれたウイングはと言うと、オレンジに羽交い締めにされていた。
そんな様子を物陰から見ていた恭。
「気持ち悪い!何あれ?それに、勇兄ちゃんが!!」
「しっ!静かに!恭!!」
愛は小声で弟を叱った。
恭の恐怖と心配の視線の先で、ウイングは一方的にバイオレットに殴られ始める。バイオレットは言った。
「ひ弱そうなお前に油断してたぞ!お前は正式な地球の守護者として覚醒し始めている!ここで俺様が徹底的に潰してやる!!」
「嫌だよ!ここで倒されたくないっ!僕は、ヒーローとして、これからも大事なものを守っていくんだっ!!」
そのウイングの危機的状況に、ファイアは言った。
「ウォーター!必殺技やるしかねぇ!!」
「そう思ってたよ!!」
そして、カラミティに向け2人は叫んだ。
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カラミティは一掃された。しかし、同時にウイングはバイオレットに首を絞められていた。ウォーターとファイアは同時に叫んだ。
「ウイング!!」
と。呼ばれたウイングはバイオレットにパンチを見舞った。そして、ウイングはバイオレットの手から解放された。
「苦しいよ!バイオレットっ!!」
「苦しみを与えるのが、俺様たちの使命!その先の破壊が、俺様たちの喜び!それを阻害する存在、守護者は潰す!!」
オレンジもウイングへの羽交い締めをやめ、言った。
「今回は、私がやるわ。やらせて、バイオレット」
「いや、2人でやろう。その方が、確実に潰せる」
その言葉に、ウォーターとファイアはウイングの元に駆け寄った。しかし、ウイングは、仲間から「逃げた」。ウォーターは言った。
「何で!ウイング!!」
「また、2人が倒れたら嫌だよっ!!」
その瞬間だった。バイオレットとオレンジの合わさった声が。
「ターゲット・デモリッション!」
紫と橙色の塊が発射された。それは、広がり、混じり合いながらウイングを包んだ。ウォーターとファイアは同時に叫んだ。
「ウイング!!」
その2人の叫び声とほぼ同時にウイングの叫びが。
「セイブ・ウイング・ミラー・シールド!!」
鏡の翼が展開。紫と橙色の広がった塊を吸収していく。ウイングは声を上げる。
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