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22甘:夫婦の12の過去その8
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ビタル学園では、エリザータの欠席状態が続いていたが、アルヴェードは、淡々と授業を受け、休み時間にはティコラセーヌに会いに行ったりした。まるで、エリザータという存在など最初からなかったかのように。
一方、エリザータは、医療の勉強を重ねるセブレーノとキャナリーンを慣れない家事で支えた。セブレーノとキャナリーンは、ひとつひとつのエリザータの家事に感謝の言葉を贈った。
そんなある日、エリザータは、身の上話をセブレーノとキャナリーンに吐露した。その日の夕飯の後だった。エリザータは、話をこう締め括った。
「いつかは帰らなきゃって思ってます。けど、先に延ばせば延ばす程、帰れなくなりそうなんです。だから、もう少ししたら、私、帰ります」
「君は、強いねぇ。エリザータ」
「私だったら、そんな境遇、辛すぎて逃げちゃうけど、帰るって言うのなら、応援するよ」
「ありがとうございます」
そして、数日後。制服姿のエリザータは、帰宅して行った。
「お世話に、なりました」
「元気でね?」
キャナリーンはそう言って送り出してくれた。一方、セブレーノはこう声をかけてくれた。
「辛かったら、またここに来るんだよ?絶対に辛さは1人で抱えちゃ駄目だからね?約束だよ?」
「はい」
そして、アルヴェードとの家に辿り着く。エリザータは、意を決して家に入って行った。
「ただいま、帰りました」
アルヴェードの両親は、エリザータの1か月半ぶりの帰宅を叱責した。一方、アルヴェードは素っ気なく両親に反論した。
「父さん、母さん、そこまでにしてください。言ったでしょう?この件は、私たち夫婦の問題だと」
両親の怒りの矛先は、収められた。エリザータは、アルヴェードに2人きりになった時、声をかける。
「庇ってくれて、ありがとう。アルヴェード」
「庇う?そんな事をした覚えはない。これ以上、両親が俺の事情に足を踏み入れる事を許したくなかっただけだ。それにしても、お前、礼を言うようになったんだな。殊勝な事だ。だが、別に帰って来る必要などなかったんだぞ?」
エリザータは目が点になった。アルヴェードはそんなエリザータを置き去りにして自室に入って行った。
「やっぱり、アルヴェードは冷たい。優しいセブレーノの方がいい」
そんな一言で、エリザータはここ1か月半のセブレーノの顔を思い出す。
「嫌だ。別れてきたばかりなのに、セブレーノに会いたくなっちゃった」
高鳴る胸の鼓動。それは、セブレーノへの恋心をエリザータに知らせた。
「どうしよう」
図らずとも、アルヴェードが家出前に自分に言い放った「自由な恋愛をしたいか。なら、今からすればいい」という言葉通りにエリザータの心は動いて行く。それから、溢れるセブレーノへの恋心に鍵をかけようとしたが、エリザータの心は止まらなかった。ある日、思い余って再びシェアハウスを訪れた。
「どちら様?」
と、迎えてくれたセブレーノに、エリザータは抱きついた。セブレーノの背後に、キャナリーンはいたが、それに気づく余裕もなく、エリザータは気持ちを爆発させた。
「セブレーノ!私!貴方を好きになったの!!大好き!愛してるわ!!」
セブレーノの顔は、戸惑いから、決意に変わった。
「わかったよ、うん。付き合おっか?僕ら」
「セブレーノ!」
エリザータの歓喜の声がシェアハウスの玄関に響いた。一方、キャナリーンは青い顔をした。そして、震える声で言った。
「ちょ、ちょっと待ってよ。それ、不倫って言うんじゃない?間違ってるって」
「そうだね。でも、今の僕は、エリザータを拒絶したくない」
「セブレーノの馬鹿!そんな倫理観の人と、一緒にいたくない!私、出て行く!!」
「キャナリーン?」
怒りの表情で、キャナリーンは、最低限の物を集め、飛び出して行ってしまった。
「ああ、今度はこっちが家出だ。いや、退去かもね?」
「ご、ごめん。私のせい?」
「いや?君は、気にする事ないよ」
一方、エリザータは、医療の勉強を重ねるセブレーノとキャナリーンを慣れない家事で支えた。セブレーノとキャナリーンは、ひとつひとつのエリザータの家事に感謝の言葉を贈った。
そんなある日、エリザータは、身の上話をセブレーノとキャナリーンに吐露した。その日の夕飯の後だった。エリザータは、話をこう締め括った。
「いつかは帰らなきゃって思ってます。けど、先に延ばせば延ばす程、帰れなくなりそうなんです。だから、もう少ししたら、私、帰ります」
「君は、強いねぇ。エリザータ」
「私だったら、そんな境遇、辛すぎて逃げちゃうけど、帰るって言うのなら、応援するよ」
「ありがとうございます」
そして、数日後。制服姿のエリザータは、帰宅して行った。
「お世話に、なりました」
「元気でね?」
キャナリーンはそう言って送り出してくれた。一方、セブレーノはこう声をかけてくれた。
「辛かったら、またここに来るんだよ?絶対に辛さは1人で抱えちゃ駄目だからね?約束だよ?」
「はい」
そして、アルヴェードとの家に辿り着く。エリザータは、意を決して家に入って行った。
「ただいま、帰りました」
アルヴェードの両親は、エリザータの1か月半ぶりの帰宅を叱責した。一方、アルヴェードは素っ気なく両親に反論した。
「父さん、母さん、そこまでにしてください。言ったでしょう?この件は、私たち夫婦の問題だと」
両親の怒りの矛先は、収められた。エリザータは、アルヴェードに2人きりになった時、声をかける。
「庇ってくれて、ありがとう。アルヴェード」
「庇う?そんな事をした覚えはない。これ以上、両親が俺の事情に足を踏み入れる事を許したくなかっただけだ。それにしても、お前、礼を言うようになったんだな。殊勝な事だ。だが、別に帰って来る必要などなかったんだぞ?」
エリザータは目が点になった。アルヴェードはそんなエリザータを置き去りにして自室に入って行った。
「やっぱり、アルヴェードは冷たい。優しいセブレーノの方がいい」
そんな一言で、エリザータはここ1か月半のセブレーノの顔を思い出す。
「嫌だ。別れてきたばかりなのに、セブレーノに会いたくなっちゃった」
高鳴る胸の鼓動。それは、セブレーノへの恋心をエリザータに知らせた。
「どうしよう」
図らずとも、アルヴェードが家出前に自分に言い放った「自由な恋愛をしたいか。なら、今からすればいい」という言葉通りにエリザータの心は動いて行く。それから、溢れるセブレーノへの恋心に鍵をかけようとしたが、エリザータの心は止まらなかった。ある日、思い余って再びシェアハウスを訪れた。
「どちら様?」
と、迎えてくれたセブレーノに、エリザータは抱きついた。セブレーノの背後に、キャナリーンはいたが、それに気づく余裕もなく、エリザータは気持ちを爆発させた。
「セブレーノ!私!貴方を好きになったの!!大好き!愛してるわ!!」
セブレーノの顔は、戸惑いから、決意に変わった。
「わかったよ、うん。付き合おっか?僕ら」
「セブレーノ!」
エリザータの歓喜の声がシェアハウスの玄関に響いた。一方、キャナリーンは青い顔をした。そして、震える声で言った。
「ちょ、ちょっと待ってよ。それ、不倫って言うんじゃない?間違ってるって」
「そうだね。でも、今の僕は、エリザータを拒絶したくない」
「セブレーノの馬鹿!そんな倫理観の人と、一緒にいたくない!私、出て行く!!」
「キャナリーン?」
怒りの表情で、キャナリーンは、最低限の物を集め、飛び出して行ってしまった。
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