サキュバスクラブ~最高ランクの精気を持つボクは無数の淫魔に狙われ貪られる~

ウケのショウタ

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6章

6章53話 図書室

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「こ、ここは……」
 周囲を見回すと、そこは大きな部屋の中だった。

 学校の教室を四つ繋げたくらいの広さの部屋。
 その中央に鎮座する巨大なベッドが否が応でも目を引く。

「大きいベッド……」

 どう考えても一人用じゃない。五人……いや十人だって一度に眠れそうな、不必要なほど巨大なベッド。
 サリナさんの部屋も広くて豪華だと思ったけど、この部屋はまさに最高級ホテルのスイートルームのような豪華で煌びやかさだった。

「そうだ、僕、この部屋に案内されて……」

 昼の公園……?
 あり得ない。クラブは地下にある。
 そもそも今は夜だし、サキュバスはクラブの外でエッチなことはできない。

 できたとして、あんな……大勢の男女が真っ昼間の公園で盛りまくるなんて、あり得るわけ……。

「夢を見てるときは、それがどんなにおかしな夢でもなかなか気づけないものでしょ?」

 よしよし、と僕の頭を撫でるユメノさん。

「起きてみると思うんだよね、あんなシチュエーションあるわけないのにって」
「……それが、催眠ですか?」
「そう。人間たちのイメクラはごっこ遊びのおままごとだけど、この施設なら普通は絶対あり得ないようなシチュエーションを、現実の世界のこととして楽しむことができるの。凄いでしょ?」
「は、はい」

 本当に凄い……これが魔法なのか。
 サリナさんが使っていたらしい認識阻害の魔法も確かに不思議なものだったけど、こうして実感できるような派手なものじゃなかった。

 でもこの催眠魔法は……本当に自分が異常な状態にあったと体感できる。
 初対面のはずのユメノさんと恋人だったなんてことを、僕は何の疑問も抱かずに当然のこととして受け入れていた。
 そんなこと絶対にあり得ないはずなのに。

「まあでも、君と恋人になるっていうのは、君が望みさえすればすぐ叶うけどねー」
「ええ!?」
「どう、なっちゃう? 私と恋人♡」

 ちゅ♡ と僕に軽くキスをするユメノさん。
 同年代くらいの美少女にキスをされて思わず顔が赤くなる。

「ぼ、僕には詩織先輩が……いや、でも先輩とは別にそういう関係じゃ……でもサリナさんが」
「あはっ、君ほんとかわい~。その詩織先輩っていう子の情報が欲しくてクラブポイントを貯めてるんだっけ?」
「そうです……」
「そっか。じゃあせっかくだし、その子の夢にしよっか。ちょっと君の頭の中を覗かせてもらうね?」

 それがどういう意味か分からない内に、ユメノさんは僕の目をじっと覗き込んできた。

「何してるの、清太君?」

 すると横から詩織先輩に声をかけられ、僕は持っていた本を棚に戻した。

「えっと、今クラブのユメノさんという人に、催眠をかけてもらっているところで……」
「そうなんだ。じゃあ今忙しいかな? 図書委員のお仕事、一旦止める?」
「いえ、作業しながらで大丈夫だと思います」

 僕は手早く本棚に本を戻していく。
 うちの学校の図書室はそこそこ広いけど、いつも詩織先輩と二人で作業しているから楽しくてすぐ終わってしまう。

「おっぱい大きい子だねーこの子」

 ユメノさんが声をかけてきた。
 僕たちと同じ制服に身を包み、物珍しそうに図書室を見回していた。

「この子が詩織ちゃん? いっつもこの子のおっぱいをいやらしい目で見てたんだ?」
「そ、そんなことありません!」
「えー? 清太君、よく私のおっぱい見ておちんちんおっきくしてたよね?」
「し、詩織先輩まで何言ってるんですか!」

 た、確かによく見てたけど……バ、バレてた!?


「したい? この子とエッチなこと」


「な、なにを……」
「できるよ? この夢の中ならいくらでも」

 夢の中……いったい何の……あれ、でも僕いつのまに図書室に……。

「ほら見て? この子のおっきなおっぱい、丸見えだよ?」

 見ると、詩織先輩が上着を全て脱いで上半身裸になっていた。

「うぇっ!? し、詩織先輩!?」

 顔くらい大きな詩織先輩の爆乳が乳首まで僕の目の前に晒されている。
 狼狽える僕を後ろから抱きすくめるユメノさんが、僕の耳元で囁く。

「君、催眠かかりやすいねぇ♡ これだけサキュバスと相性がいいならどんなシチュエーションでも余裕でできるね♡」
「催、眠……――あっ!」

 ふと我に返る。
 そうだ、催眠だ!
僕はユメノさんに催眠をかけられて……今はクラブのVIPルームにいるはず。

 そうと気づいた途端、まるで霧が晴れたように今この瞬間の異常さがはっきりと認識できるようになった。

「す、すごい……」

 本当に自分の認識が狂っていくんだ……。
 それに催眠だと分かった今でも、僕の視点ではどう見ても学校の図書室にいるようにしか思えない。
 これが幻覚……? 信じられない。

「その子のおっぱい触ってみて?」
「……」

 ごくりと喉がなる。
 目の前で僕におっぱいを曝け出している詩織先輩。
 これは幻だ。今僕の前には誰もいないはず。
 なのに……。

 もにゅ♡

「……はあ……はあ……!」

 や、柔らかい……!
 凄い弾力。体温もコリコリした乳首も……ほ、本物としか思えない。
 本物の……詩織先輩のおっぱい……文字通り、夢にまで見た……!

「こ、これ……実際にはないんですよね?」
「そうだね。君は今ベッドの上で何もない空間を揉み揉みしてるね」
「し、信じられない……実際に触ってるようにしか……」
「もちろん、君が感じる快感も本物さながらだよ」

 ジジ、と詩織先輩がおもむろに僕のズボンのチャックを下ろして、おちんちんを外に出した。

「うっ……♡」

 詩織先輩に僕のおちんちんを間近で見つめられている……♡
 幻だと分かってるのに、こんなにリアリティがあると現実のものと変わらないよ……。

「普通ならイメクラはこれで終わりなんだけど、今回はちょっと特殊なんだ」
「どういう意味ですか?」
「今回君に夢を見せるのは、あくまでブロンズランクの子たちと顔を合わせなくて済むようにするための措置だから」

 あ、そうか。これはただのイメクラプレイじゃなくて、僕に現実の様子を見せないための特殊な目隠しと同じなんだ。

「じゃ、じゃあもしかして今、現実の世界では……」
「あはっ、もう君にはこっちの様子は見せてあげられないんだけど……」

 そこでユメノさんは言葉を区切り……


「今君のベッドの周りに、凄い数の女の子が待機してるよ♡」

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