11 / 47
第4.5話 絵麗奈の話
しおりを挟む
夜18時、玲が外に出て行ってからまだ、帰ってきていない。私は、玲に言われた言葉が頭の中でずっと流れていた。
(私は…何も出来ない…あの子を助けることすら…何やってんだか、私は…)
自分でも、もうどうすることも出来ないのか?と思った。
コンコンコン、私の部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「はい」
「絵麗奈?母さんだけれど、入っていいかしら?」
母さんは私と良一のところへ来る時や接する時は、とても優しい声で接してくる。まるで、私たちの機嫌を損ねないようにしているみたいに。
「大丈夫よ、どうぞ」
その声を聞いて、母さんが部屋に入ってきた。
「ねぇ、絵麗奈、玲を見てない?」
「いえ、見てないですけれど、どうかしたんですか?」
昼頃に会ったことを思い出しながら聞いたら…
「そう…見かけてないならいいわ、18時にもなってるのに家のどこにもいないから、外に出かけてるのだとしたら、速攻で連れてこないと……」
少し焦っているように感じた。
「どうして、そんなに焦っているんですか?」
気になったので聞いてみた。
「何か遭ったらダメじゃない!体とか、見られたら…」
言葉では、玲を心配しているようだが、自分たちの心配ばかりしている。バレるのが怖いならやらなければいいのに……
「ちょっと探してきますね?」
私は母さんを残して、玲を探した。
玲が帰ってくる10分前、父さんが私たちを集めた。
「話とは他でもない、玲と瑠奈についてのことだ」
早速話し合いが始まった。主に母さんと父さんの話し合いで、私と良一は聞いてるだけだった。
「あれだけ練習させたが、才能はないようだ。これ以上練習させても同じだ。よって、私たちのバンドには入れないと考えているが、どう思う?」
「そうねー、確かに才能はないように見えるわ、でも、私は成長すると思いますけれどね」
父さんは辞めさせたくて、母さんは練習させたいらしい。玲と瑠奈の意見を聞かずに勝手に決めてしまっている。
「そう言えば、さっきから玲の姿がないのですけれども、知りませんこと?」
「いいや、見ていないな」
「なんで見てなのよ?そんなんだから、どうしようもないのでしょう?玲はもっと練習させないと全く出来ないんだから。」
母さんがそんなことを言った時だった。
コンコンコンとドアを叩く音がした。
「何だ今は取り込み中なんだが?」
父さんが反応した。
ガチャッとドアが開いて、玲と瑠奈の姿があった。
父さんと母さんが玲と瑠奈にまた、暴言を吐いていた。
部屋を出ていく瞬間、玲と目が合った。私は悲しくなった。何も出来ない自分が悔しくて仕方がなかった。だが……玲の目は死んでいなかった。お昼の時は、死んだような目をしていて、怖かったが、今は私のことを不思議に見る目をしていた。
(気持ちが切り替わったのかな?でも、なんか、雰囲気が変わったような?何だろう、違和感がするんだけれど…)
少し気になった私は、母さんたちの話が終わった後、玲の部屋に行ってみることにした。
(?なんか声がする…何話してるの?)
私は玲の部屋の前に来た。普段はあまり近寄らない部屋なんだが、今日の様子を見ると、違和感が拭えなくて、気になってしょうがなかったため、部屋の前にいる。中から声が聞こえる。玲の声だと思うが…
「おお!凄い!これは…って音がするのかー、お!こっちは……」
とても楽しそうな声が聞こえていた。
(なんか、楽しそうに楽器?を奏でているみたい)
私はそっとしておくことにした。
深夜0時、玲の部屋のドアを開けた。
眠っている玲のそばまで行った。
(静かに眠ってる…良かったー)
私はホッとしながら玲に背を向け、部屋を出ようとした。その時、私は机の棚に紙が挟まっているのが見えた。何故かその紙が気になり、私はその紙を抜いて、閉じていたものを開いた。
すると、そこには、こんなことが書かれていた。
「もう、がっきのれんしゅうも、父さん母さんがおこることに耐えることもつかれました。ぼくは、もう生きていたくありません。さようなら。さがさないでください。
かみじょう れい」
私の手が震えた。これは、まるで遺書のようだった。
(玲がお昼にどこかに行っていたのは……まさか、そんなはず……それに、今、玲はここにいるし…)
私は振り返って玲の方を見た。普通に寝ている玲を私は泣きそうな表情で見た。
(明日、聞かないと……どこに行ってたのか、この手紙は何なのか……)
私はこの時、まだ気づいていなかった。
私の知る[れい]はもう、この世にいなくて、私の知らない[玲]がこの世にいるということを……
(私は…何も出来ない…あの子を助けることすら…何やってんだか、私は…)
自分でも、もうどうすることも出来ないのか?と思った。
コンコンコン、私の部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「はい」
「絵麗奈?母さんだけれど、入っていいかしら?」
母さんは私と良一のところへ来る時や接する時は、とても優しい声で接してくる。まるで、私たちの機嫌を損ねないようにしているみたいに。
「大丈夫よ、どうぞ」
その声を聞いて、母さんが部屋に入ってきた。
「ねぇ、絵麗奈、玲を見てない?」
「いえ、見てないですけれど、どうかしたんですか?」
昼頃に会ったことを思い出しながら聞いたら…
「そう…見かけてないならいいわ、18時にもなってるのに家のどこにもいないから、外に出かけてるのだとしたら、速攻で連れてこないと……」
少し焦っているように感じた。
「どうして、そんなに焦っているんですか?」
気になったので聞いてみた。
「何か遭ったらダメじゃない!体とか、見られたら…」
言葉では、玲を心配しているようだが、自分たちの心配ばかりしている。バレるのが怖いならやらなければいいのに……
「ちょっと探してきますね?」
私は母さんを残して、玲を探した。
玲が帰ってくる10分前、父さんが私たちを集めた。
「話とは他でもない、玲と瑠奈についてのことだ」
早速話し合いが始まった。主に母さんと父さんの話し合いで、私と良一は聞いてるだけだった。
「あれだけ練習させたが、才能はないようだ。これ以上練習させても同じだ。よって、私たちのバンドには入れないと考えているが、どう思う?」
「そうねー、確かに才能はないように見えるわ、でも、私は成長すると思いますけれどね」
父さんは辞めさせたくて、母さんは練習させたいらしい。玲と瑠奈の意見を聞かずに勝手に決めてしまっている。
「そう言えば、さっきから玲の姿がないのですけれども、知りませんこと?」
「いいや、見ていないな」
「なんで見てなのよ?そんなんだから、どうしようもないのでしょう?玲はもっと練習させないと全く出来ないんだから。」
母さんがそんなことを言った時だった。
コンコンコンとドアを叩く音がした。
「何だ今は取り込み中なんだが?」
父さんが反応した。
ガチャッとドアが開いて、玲と瑠奈の姿があった。
父さんと母さんが玲と瑠奈にまた、暴言を吐いていた。
部屋を出ていく瞬間、玲と目が合った。私は悲しくなった。何も出来ない自分が悔しくて仕方がなかった。だが……玲の目は死んでいなかった。お昼の時は、死んだような目をしていて、怖かったが、今は私のことを不思議に見る目をしていた。
(気持ちが切り替わったのかな?でも、なんか、雰囲気が変わったような?何だろう、違和感がするんだけれど…)
少し気になった私は、母さんたちの話が終わった後、玲の部屋に行ってみることにした。
(?なんか声がする…何話してるの?)
私は玲の部屋の前に来た。普段はあまり近寄らない部屋なんだが、今日の様子を見ると、違和感が拭えなくて、気になってしょうがなかったため、部屋の前にいる。中から声が聞こえる。玲の声だと思うが…
「おお!凄い!これは…って音がするのかー、お!こっちは……」
とても楽しそうな声が聞こえていた。
(なんか、楽しそうに楽器?を奏でているみたい)
私はそっとしておくことにした。
深夜0時、玲の部屋のドアを開けた。
眠っている玲のそばまで行った。
(静かに眠ってる…良かったー)
私はホッとしながら玲に背を向け、部屋を出ようとした。その時、私は机の棚に紙が挟まっているのが見えた。何故かその紙が気になり、私はその紙を抜いて、閉じていたものを開いた。
すると、そこには、こんなことが書かれていた。
「もう、がっきのれんしゅうも、父さん母さんがおこることに耐えることもつかれました。ぼくは、もう生きていたくありません。さようなら。さがさないでください。
かみじょう れい」
私の手が震えた。これは、まるで遺書のようだった。
(玲がお昼にどこかに行っていたのは……まさか、そんなはず……それに、今、玲はここにいるし…)
私は振り返って玲の方を見た。普通に寝ている玲を私は泣きそうな表情で見た。
(明日、聞かないと……どこに行ってたのか、この手紙は何なのか……)
私はこの時、まだ気づいていなかった。
私の知る[れい]はもう、この世にいなくて、私の知らない[玲]がこの世にいるということを……
0
あなたにおすすめの小説
迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる
九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。
※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
マッチ率100%の二人だが、君は彼女で私は彼だった
naomikoryo
恋愛
【♪♪♪第19回恋愛小説大賞 参加作品♪♪♪ 本編開始しました!!】【♪♪ 毎日、朝5時・昼12時・夕17時 更新予定 ♪♪ 応援、投票よろしくお願いします(^^) ♪♪】
出会いサイトで“理想の異性”を演じた二人。
マッチ率100%の会話は、マッチアプリだけで一か月続いていく。
会ったことも、声を聞いたこともないのに、心だけが先に近づいてしまった。
――でも、君は彼女で、私は彼だった。
嘘から始まったのに、気持ちだけは嘘じゃなかった。
百貨店の喧騒と休憩室の静けさの中で、すれ違いはやがて現実になる。
“会う”じゃなく、“見つける”恋の行方を、あなたも覗いてみませんか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる