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第39話 クリスマスパーティー2 行方不明
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「おおーーー!!!すげーー!!」
国光が所有しているスキー場に来た。真っ白な雪が積もっていた。
「ここで出来るのかー!」
「…うん、とりあえず、道具を身につけて、できたらリフトで上がるよ?」
「「リフトあるのかよ!!」」
俺と翔の声が重なった。
とんでもないお金持ちだったようだ。
スキーとスノーボードの2種類があったが、未経験の俺はスキーにした。翔もスキーにしたようだ。女子はスキーにしていて、国光と新崎はスノーボードにしていた。
「よし!準備運動して、リフトに登って、滑るぞー!」
「おう!」
みんなでリフトに乗った。
「わぁー!たかーい!」
リフトでてっぺんに行くと、広い高原と山々が見えた。
「…慎重にね」
そういうと国光は1人で滑っていった。
「あいつすっご!」
「俺たちも!!」
みんなでスキーとスノーボードを楽しんだ。
俺はまだ上手く滑らなくて、ヨロヨロしながら滑っていた。女子のみんなは慣れてきたのかできるようになっていた。
「凄いなー」
感心していたが、自分も努力すればできるようになる!そう信じて練習を続けた。
「玲ー」
新崎がこっちに来た。
「どうだ?調子は」
「うーん……まだまだってところかなー?真っ直ぐ滑れないのが……ちょっとなー」
「なるほどな……難しいよなー」
「いやいや、お前はできてるじゃん!何なら、スノーボードで滑ってるじゃん」
「あはは!俺は練習したからねー光輝に頼んで」
「いいなー昔からの友達って……」
「何言ってんだよー、玲だってもう昔からの友達みたいなものじゃん」
「そうかー?」
「そうだよー!あ、スキーが難しいならスノーボードやってみたら?」
「スノーボードってもっと上級者だろ?」
「いやいや、意外とスキーより出来るかもよ?だって、体の重心でコントロールするんだしさ」
「うーん……」
悩んだけれど新崎が勧めてくれたため、スノーボードをやってみることにした。
「おおーーーー!!」
スノーボードで滑ってみると、スキーよりは上達するのが早かった。
「出来てるじゃーん!」
「なんか……いけたわ」
俺自身も結構驚いていた。意外と体感が良かったりするのかもしれない。
「それにしても、今年は色々あったなー」
「何だ?急に」
「いやー、この冬が終わったら、もう次の学年かーって思ってさ」
「なるほどな」
「俺、今年色々あったけれど楽しかったから、また、このメンツで過ごしてーよー!」
「まあ、運が良かったらな」
「あははは!そうだな!」
俺たちは先の話をしながら滑っていった。
ある程度滑っていた俺は、みんなの様子を見ていた。そんな時、ふと人数が足らないことに気づいた。
「若葉さんが……いない」
このスキー場はそこまで危ないところはなかった。だから、危険な目に遭うことはそうそうないのだが……
「……探してみるか」
俺は少し周りを見てみることにした。
「はぁ……マジですか」
俺は今不幸な目にあっている。どういうことかというと……
「何でこんなところに雪の滑り台があるんだよ」
なんと、地面に空いていた穴から下に落ちてしまい、そのまま滑っていくと、何と滑り台みたいな形になっていて、そのまま滑っていってしまった。そのせいで、下の下の方まで落ちていき、今、多分山の中腹あたりにいると思われる。
何とか止まったから立ち上がったのだが、もう、森しかなかった。それも、雪に囲まれた。
「はぁ…これ、遭難したんじゃね?」
幸いもしもの時があったらダメだから、非常食とか道具とかを入れてもらったリュックを背負って滑っていたため、死ぬことは多分ないと思っている。ただ、冬の雪山での遭難はどれぐらいでやばいのか分からないから、俺は少し不安になった。
「とりあえず、この滑り台を登っていくのは無理そうだから、別の道を探さないと…」
周りを彷徨い歩くことにした。
どれぐらい時間が経っただろうか…結構な距離を歩いたが、全く戻れる気配がしなかった。
「さて、マジでどうしよう」
俺は焦った。帰れなかったら、このまま見つからなかったら……
その不安が止まらなかった。
「……ん?」
そこで俺は何かを見つけた。
重い足を動かして近づくと……
「若葉さん?!」
その何かは、うつ伏せで倒れている若葉さんだった。俺は急いで体を起こした。意識がなかった。でも、心臓は動いていて、呼吸はしっかりしていた。
「……気を失っているだけか」
俺はそのことに安心していた。
それと同時に彼女が何か持っていないか探した。すると…
「スマホだ!!」
スマホを見つけたため、すぐに神楽坂さんに電話をかけた。しかし……
「……クソ!繋がらねぇ!!」
圏外になっているため電話が繋がらなかった。
「おいおい、マジかよ!」
2人揃っての遭難に俺は絶望を感じた。
「ここに若葉さんがいたってことは、あの滑り台で滑ってきたのか?それともなんか!踏み外してここまで滑ったのか……でも、倒れていた場所と滑り台のところって少し離れてるから、その勢いで気を失ったわけじゃないと思うんだけれど……考えても分かんねーな、本人が起きてからにするか」
俺は若葉さんの荷物を持ち、何とか背負って近くに休まれる場所を探した。
「……ん?あれって………小屋か」
小さな小屋が遠くに見えた。その場所まで向かった。
幸い鍵はかかっていなくて中に入れた。そして、中には薪ストーブと椅子が1つ、毛布が1つあった。
「助かるー!」
俺は若葉さんを下ろすと、薪ストーブを使った。マッチが運良くリュックに入っていたため、それを使って薪を燃やした。
「あーーーあったけーー!!」
暖かいストーブのおかげで何とか寒さには耐えれそうだった。
「さて、どうしようか」
横で眠っている若葉さんを見た。
「リュックは外したから、あとは……」
体が冷えていると思うから、リュックに入っていた、ブランケットをかけようとした。
すると……
「あっ……」
若葉さんの足に傷があった。切り傷で少し血が滲んでいた。
あと、足首が少し腫れていた。
「これ、捻挫してるんじゃ?とりあえず、傷の手当てをしないと!」
リュックを漁って、絆創膏と消毒液を見つけたからそれで手当てをした。少し傷が痛むのか消毒液をかけるとびくんと反応していた。
「こうして……こうして……ほんで、絆創膏を貼って……」
何とか手当てを終えた俺は、足首の方を見た。
「靴を脱がした方がいいか……」
俺はそっと体を仰向けにさせると、足を上げて、靴と靴下を脱がした。
「うわっ……」
結構赤く腫れていた。
「湿布は……ない……包帯はあるのか…なら」
包帯でとりあえず巻いておこうと思った。
なるべく起こさないように慎重に巻いていった。
「よし、これで……氷とかは…ないから雪でいいか」
外にある雪を袋の中に詰めて、袋を縛るとタオルで包んで、足の上に乗せてあげた。
「ふぅ……これで少しマシになるといいんだが……」
応急手当てをしただけだけれど……どうにかなるだろう。
「雪、早く止まないかなー?」
そう思いながら温まった。
◾️風香 視点
「ん……んんん……」
私はゆっくり目を開けた。ほんのり暖かい感覚がして、自分が横になっていることに気がついた。
体を起こすと、どこかの家にいるようだった。
「ここは……」
「……気がついたか…」
「え?」
誰かの声がして、その方向を見ると……
「白鳥くん……」
こっちを見ている白鳥くんがいた。
「体調はどうだ?」
「え、あ、うん……大丈夫」
自分の体調を確かめると何ともなかった。
ただ……
「いたっ…」
足首がズキズキと痛くなった。
「足首か……やっぱり腫れが酷くなってるのかもな……」
「そう、なの?」
私は自分の足首を見た。そこには、冷たい雪?が入った袋が置かれていて、その下に包帯で巻かれた私の足があった。
「包帯…」
「きつくないか?」
「え?……もしかして、巻いてくれたの?」
「ああ……慣れてないから不格好で申し訳ないが……」
私が倒れている間に、包帯を巻いてくれていたらしい……
「ありがとう…」
「いや、気にするな…」
そういうと、白鳥くんは私の足を心配そうに見てきた。
「あ、私、どうやってここに……てか、ここどこ?」
「ここは多分、国光の別荘が所有している山の中腹あたりだと思う。たまたま、小屋があって、ここに避難したんだ……外はまだ雪が降り続けていたから」
「そう…なんだ」
「ここに来る途中で、若葉さんを見つけたからここまで連れてきたんだけれど……歩けそう?」
「どうだろう……」
そう言いながら立ちあがろうとした。だけど、足に力が入らなくて、うまく立ち上がれなかった。
「ダメ…足がうまく動かせない」
「……そうか」
白鳥くんは何かを考えているようだった。
そこで、私は思い出した。それは……
「白鳥くんは動けるんだよね?なら、私はいいから、みんなのところに行って助けを呼んで欲しいよ」
「……確かに動けるけれど…そういうわけには…」
「でも!!」
私は必死に帰るように言った。だって……
(せっかく……桜が頑張るって言ってたのに……邪魔しないって決めたのに……)
桜と話をしていた内容を思い出した。2人でいる…この状況は…桜の恋の邪魔をしているということになる。ここで2人でいたら、桜が……私は……
「お願い!!」
必死にいくように促した。だけど……
「嫌だね」
「え?」
真剣な目で私を見る白鳥くん。
「俺は怪我人をほっとくわけにはいかない」
「………」
「それに、俺もこんな雪の中歩いて戻るのは無理だ、危険すぎる」
「……でも…」
「何をそんなに必死になってるのか分からねぇが…俺は……」
「若葉さんを1人にはしない」
「!!!」
突然、そんなことを言われて……顔が少し熱くなった。
「何かあって取り返しがつかなくなることだけは……嫌だから…」
「………」
白鳥くんはそれだけ言うと、もう何も話さなかった。私も話せなかった。そんな風に言ってくれる人はいなかったから……
(1人にはしない……か)
私の心の中でその言葉がずっと響いていた。
※あとがき
スキーでの遭難?!2人とも無事だったようで安心安心……
2人とも無事新崎達のところへ戻れるのか?!
そして、若葉の感情に変化が?!
次回、クリスマスパーティー3 感情の現れ
お楽しみに!
国光が所有しているスキー場に来た。真っ白な雪が積もっていた。
「ここで出来るのかー!」
「…うん、とりあえず、道具を身につけて、できたらリフトで上がるよ?」
「「リフトあるのかよ!!」」
俺と翔の声が重なった。
とんでもないお金持ちだったようだ。
スキーとスノーボードの2種類があったが、未経験の俺はスキーにした。翔もスキーにしたようだ。女子はスキーにしていて、国光と新崎はスノーボードにしていた。
「よし!準備運動して、リフトに登って、滑るぞー!」
「おう!」
みんなでリフトに乗った。
「わぁー!たかーい!」
リフトでてっぺんに行くと、広い高原と山々が見えた。
「…慎重にね」
そういうと国光は1人で滑っていった。
「あいつすっご!」
「俺たちも!!」
みんなでスキーとスノーボードを楽しんだ。
俺はまだ上手く滑らなくて、ヨロヨロしながら滑っていた。女子のみんなは慣れてきたのかできるようになっていた。
「凄いなー」
感心していたが、自分も努力すればできるようになる!そう信じて練習を続けた。
「玲ー」
新崎がこっちに来た。
「どうだ?調子は」
「うーん……まだまだってところかなー?真っ直ぐ滑れないのが……ちょっとなー」
「なるほどな……難しいよなー」
「いやいや、お前はできてるじゃん!何なら、スノーボードで滑ってるじゃん」
「あはは!俺は練習したからねー光輝に頼んで」
「いいなー昔からの友達って……」
「何言ってんだよー、玲だってもう昔からの友達みたいなものじゃん」
「そうかー?」
「そうだよー!あ、スキーが難しいならスノーボードやってみたら?」
「スノーボードってもっと上級者だろ?」
「いやいや、意外とスキーより出来るかもよ?だって、体の重心でコントロールするんだしさ」
「うーん……」
悩んだけれど新崎が勧めてくれたため、スノーボードをやってみることにした。
「おおーーーー!!」
スノーボードで滑ってみると、スキーよりは上達するのが早かった。
「出来てるじゃーん!」
「なんか……いけたわ」
俺自身も結構驚いていた。意外と体感が良かったりするのかもしれない。
「それにしても、今年は色々あったなー」
「何だ?急に」
「いやー、この冬が終わったら、もう次の学年かーって思ってさ」
「なるほどな」
「俺、今年色々あったけれど楽しかったから、また、このメンツで過ごしてーよー!」
「まあ、運が良かったらな」
「あははは!そうだな!」
俺たちは先の話をしながら滑っていった。
ある程度滑っていた俺は、みんなの様子を見ていた。そんな時、ふと人数が足らないことに気づいた。
「若葉さんが……いない」
このスキー場はそこまで危ないところはなかった。だから、危険な目に遭うことはそうそうないのだが……
「……探してみるか」
俺は少し周りを見てみることにした。
「はぁ……マジですか」
俺は今不幸な目にあっている。どういうことかというと……
「何でこんなところに雪の滑り台があるんだよ」
なんと、地面に空いていた穴から下に落ちてしまい、そのまま滑っていくと、何と滑り台みたいな形になっていて、そのまま滑っていってしまった。そのせいで、下の下の方まで落ちていき、今、多分山の中腹あたりにいると思われる。
何とか止まったから立ち上がったのだが、もう、森しかなかった。それも、雪に囲まれた。
「はぁ…これ、遭難したんじゃね?」
幸いもしもの時があったらダメだから、非常食とか道具とかを入れてもらったリュックを背負って滑っていたため、死ぬことは多分ないと思っている。ただ、冬の雪山での遭難はどれぐらいでやばいのか分からないから、俺は少し不安になった。
「とりあえず、この滑り台を登っていくのは無理そうだから、別の道を探さないと…」
周りを彷徨い歩くことにした。
どれぐらい時間が経っただろうか…結構な距離を歩いたが、全く戻れる気配がしなかった。
「さて、マジでどうしよう」
俺は焦った。帰れなかったら、このまま見つからなかったら……
その不安が止まらなかった。
「……ん?」
そこで俺は何かを見つけた。
重い足を動かして近づくと……
「若葉さん?!」
その何かは、うつ伏せで倒れている若葉さんだった。俺は急いで体を起こした。意識がなかった。でも、心臓は動いていて、呼吸はしっかりしていた。
「……気を失っているだけか」
俺はそのことに安心していた。
それと同時に彼女が何か持っていないか探した。すると…
「スマホだ!!」
スマホを見つけたため、すぐに神楽坂さんに電話をかけた。しかし……
「……クソ!繋がらねぇ!!」
圏外になっているため電話が繋がらなかった。
「おいおい、マジかよ!」
2人揃っての遭難に俺は絶望を感じた。
「ここに若葉さんがいたってことは、あの滑り台で滑ってきたのか?それともなんか!踏み外してここまで滑ったのか……でも、倒れていた場所と滑り台のところって少し離れてるから、その勢いで気を失ったわけじゃないと思うんだけれど……考えても分かんねーな、本人が起きてからにするか」
俺は若葉さんの荷物を持ち、何とか背負って近くに休まれる場所を探した。
「……ん?あれって………小屋か」
小さな小屋が遠くに見えた。その場所まで向かった。
幸い鍵はかかっていなくて中に入れた。そして、中には薪ストーブと椅子が1つ、毛布が1つあった。
「助かるー!」
俺は若葉さんを下ろすと、薪ストーブを使った。マッチが運良くリュックに入っていたため、それを使って薪を燃やした。
「あーーーあったけーー!!」
暖かいストーブのおかげで何とか寒さには耐えれそうだった。
「さて、どうしようか」
横で眠っている若葉さんを見た。
「リュックは外したから、あとは……」
体が冷えていると思うから、リュックに入っていた、ブランケットをかけようとした。
すると……
「あっ……」
若葉さんの足に傷があった。切り傷で少し血が滲んでいた。
あと、足首が少し腫れていた。
「これ、捻挫してるんじゃ?とりあえず、傷の手当てをしないと!」
リュックを漁って、絆創膏と消毒液を見つけたからそれで手当てをした。少し傷が痛むのか消毒液をかけるとびくんと反応していた。
「こうして……こうして……ほんで、絆創膏を貼って……」
何とか手当てを終えた俺は、足首の方を見た。
「靴を脱がした方がいいか……」
俺はそっと体を仰向けにさせると、足を上げて、靴と靴下を脱がした。
「うわっ……」
結構赤く腫れていた。
「湿布は……ない……包帯はあるのか…なら」
包帯でとりあえず巻いておこうと思った。
なるべく起こさないように慎重に巻いていった。
「よし、これで……氷とかは…ないから雪でいいか」
外にある雪を袋の中に詰めて、袋を縛るとタオルで包んで、足の上に乗せてあげた。
「ふぅ……これで少しマシになるといいんだが……」
応急手当てをしただけだけれど……どうにかなるだろう。
「雪、早く止まないかなー?」
そう思いながら温まった。
◾️風香 視点
「ん……んんん……」
私はゆっくり目を開けた。ほんのり暖かい感覚がして、自分が横になっていることに気がついた。
体を起こすと、どこかの家にいるようだった。
「ここは……」
「……気がついたか…」
「え?」
誰かの声がして、その方向を見ると……
「白鳥くん……」
こっちを見ている白鳥くんがいた。
「体調はどうだ?」
「え、あ、うん……大丈夫」
自分の体調を確かめると何ともなかった。
ただ……
「いたっ…」
足首がズキズキと痛くなった。
「足首か……やっぱり腫れが酷くなってるのかもな……」
「そう、なの?」
私は自分の足首を見た。そこには、冷たい雪?が入った袋が置かれていて、その下に包帯で巻かれた私の足があった。
「包帯…」
「きつくないか?」
「え?……もしかして、巻いてくれたの?」
「ああ……慣れてないから不格好で申し訳ないが……」
私が倒れている間に、包帯を巻いてくれていたらしい……
「ありがとう…」
「いや、気にするな…」
そういうと、白鳥くんは私の足を心配そうに見てきた。
「あ、私、どうやってここに……てか、ここどこ?」
「ここは多分、国光の別荘が所有している山の中腹あたりだと思う。たまたま、小屋があって、ここに避難したんだ……外はまだ雪が降り続けていたから」
「そう…なんだ」
「ここに来る途中で、若葉さんを見つけたからここまで連れてきたんだけれど……歩けそう?」
「どうだろう……」
そう言いながら立ちあがろうとした。だけど、足に力が入らなくて、うまく立ち上がれなかった。
「ダメ…足がうまく動かせない」
「……そうか」
白鳥くんは何かを考えているようだった。
そこで、私は思い出した。それは……
「白鳥くんは動けるんだよね?なら、私はいいから、みんなのところに行って助けを呼んで欲しいよ」
「……確かに動けるけれど…そういうわけには…」
「でも!!」
私は必死に帰るように言った。だって……
(せっかく……桜が頑張るって言ってたのに……邪魔しないって決めたのに……)
桜と話をしていた内容を思い出した。2人でいる…この状況は…桜の恋の邪魔をしているということになる。ここで2人でいたら、桜が……私は……
「お願い!!」
必死にいくように促した。だけど……
「嫌だね」
「え?」
真剣な目で私を見る白鳥くん。
「俺は怪我人をほっとくわけにはいかない」
「………」
「それに、俺もこんな雪の中歩いて戻るのは無理だ、危険すぎる」
「……でも…」
「何をそんなに必死になってるのか分からねぇが…俺は……」
「若葉さんを1人にはしない」
「!!!」
突然、そんなことを言われて……顔が少し熱くなった。
「何かあって取り返しがつかなくなることだけは……嫌だから…」
「………」
白鳥くんはそれだけ言うと、もう何も話さなかった。私も話せなかった。そんな風に言ってくれる人はいなかったから……
(1人にはしない……か)
私の心の中でその言葉がずっと響いていた。
※あとがき
スキーでの遭難?!2人とも無事だったようで安心安心……
2人とも無事新崎達のところへ戻れるのか?!
そして、若葉の感情に変化が?!
次回、クリスマスパーティー3 感情の現れ
お楽しみに!
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