俺は最弱のラスボスを倒しに行ってくる。

ゆうじ18

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最初の任務

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 訓練を始めてから数ヶ月がたった。俺の体は見違えるほど成長し、筋肉がついた。自分の変化に気づいたのは訓練開始1ヶ月ほどの時だった。体のあらゆる所が痛み、歩くのも大変な状態、つまり筋肉痛だ。

 俺の1日としては、
 午前6時 起床 ランニング1時間
 午前7時 朝食 
 午前8時から午後6時まで練習や筋トレ
 午後7時 夕食及び自由時間
 午後11時 消灯
 
 という流れで、飯も不味くはないので毎日が辛いというわけではないが、俺の自由時間はアスナの筋トレタイムで実際自由ではない。
「おい!まだ120回しかやってないぞ!この前言っただろう?上体起こし1日300回って。」アスナはいわゆる鬼だ。自分ができるかは怪しいが俺がやってみろと言うと、自分は教師なのでやらないと言ってくる。
「んなこと言っても、マジでツラいんすよ?100回やっただけでも褒めてほしいッス。」俺が弱音を吐いていると、
「言っとくけど、1年前にきた生徒は1日500回はやってたよ。」ああ、やっぱり鬼だ。
 
 そんな毎日を送りながら、半年が過ぎた。結果的に俺の体力や技術も訓練前とは比にならないほどに成長した。訓練は半年だから、俺はそろそろ卒業だ。卒業すれば、本当の兵士の達と共に戦う事になる。
 兵士は一般的に何人かのグループに分かれて戦う。1グループに15人前後の実力者が集まるから、それなりの戦力にはなりそうだ。ちなみに、人間を超越した兵士達が集うのが、最高騎士団だ。兵士になる者は大体は憧れる。俺ももちろん憧れている存在だ。

「これから、新兵 高崎亮介の所属チームを決める。彼はとても優秀だ。誰かいないか?」と最高騎士団団長のエルメスが言った。俺は素人なため、誰からも受け取られず1人で戦うことを覚悟していた。だが、予想外にもほとんどのグループが俺を招き入れようとしてくれた。
「亮介は俺達のチームだ!誰も邪魔すんな!」
「いいやっ!亮介君は僕達と共に戦うっ!」
「なんだって!?勝手に決めてんじゃねぇよ!亮介は俺達の所に来る!」全員がその調子で2時間ほど叫んでいると、しびれを切らしたエルメスが、
「よし、ではこうしよう。亮介、お前はどこに行きたい?」
 え!?急に言われたってそんなすぐには決めれねぇよ…。俺は目を瞑り、クルッと回転して「ここに!入りたいです!」と叫んだ。だが、目を開けた俺が指差していたのは最高騎士団だった。
「そうか、我々の所に来たいか、いいだろう。最初の任務をクリア出来たらな。」エルメスはそれだけ言うと後ろを向いて帰っていった。

 その任務の内容はチームワークを確かめるチーム戦だった。最高騎士団の中で2つに分かれて1つの標的に立ち向かう。俺はエルメス団長のチームとなった。
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