エロゲーの悪役に転生した俺、なぜか正ヒロインに溺愛されてしまった件。そのヒロインがヤンデレストーカー化したんだが⁉

菊池 快晴

文字の大きさ
17 / 28

第十七話 凸凹コンビが仲良しな件

しおりを挟む
 無事にテストを終えて、答案が返って来た。
 猛勉強のおかげ、といってもほとんどはひよのさんのおかげだが、点数はなんとか及第点といったところか。

 留年なんかしたらそれこそ破滅。
 
 せっかく築き上げた友人たちと離れ離れになるのもつらい。

 ひよのさんは涼しい顔をしていた。問題ないのだろう。
 そして俺はおそるおそる、二つ席が離れた燐火に視線を向けた。

 勉強会でとんでもない事を言い放っていたのだ。
 そもそも点数を取れているのか……?

「未海っちー! みてみて数学!」
「え……燐火さん……」

 テストの答案を見せつけている。
 未海の表情はこわばっているので、話を聞くのが怖い。
 まさか留年確定レベル? 流石にそれはやめてほしい。

「ひゃ、百点ですか!?」
「凄いやろー! うち要領だけはええねんなあ!」
「――なんでやねん!」

 教室で、思わず叫びながら立ち上がってしまう。
 
「「え、藤堂どうしたの?」」
「わかんない……こえー」

 シーンとする教室。
 突然訳の分からない事とを叫び出した男になっている。
 いや、事実そうか。

「藤堂君、訳の分からないこと言わないで、座ってねー」
 
 なんちゃら凛先生の軽いアシストで事なきを得る。

 百点って何? 三×四は=十二―! とか聞いてたやつが取れる点数じゃなくない?
 要領の問題なの?

 いや、今思えば原作でも燐火は確かに頭が良かったはず。
 そもそもこの学園に彼女のような風貌の子がいることで気付かないといけない。

 恋愛ゲーム、アニメあるあるだが、明らかにお前偏差値に見合ってないじゃん外見問題。

「全部未海のおかげやわ、ありがとうな、むぎゅー!」
「り、燐火さん、力が強いです……」

 嬉しそうに頬ずりしながら、燐火は未海を抱きしめる。
 豊満な胸が、未海のほっぺにむにむに。幸福感が見て取れるのは、百合百合物語が好きだからだろう。

 しかし人ってのは意外なもので、タイプが違う人間同士のほうが合ったりする。
 今目の前にいる燐火と未海のように、凸凹のほうが実際相性が良い。

 人はジグソーパズルのようだとたとえられることがある。
 二人はカチッとはまったんだろう。

 だが、実際のジグソーパズルと違って、人間の凹凸は変化していく。
 仕事、人間関係、場所、運命。
 そうして人は離れたりくっついたりを繰り返し、友達や恋人も関係性が変わっていくのだ。
 それが良さであり、難しさでもあるが。

 こんな小難しい事は置いといて、二人はとにかく仲良しだ。
 見ていてほっこりするし、実際に周囲も微笑ましく見ている人が多い。
 
 俺がきっかけととなり交流が深まったので、何とも嬉しい気持ちになっていた。
 原作では、未海は俺が虐めて不登校となり、燐火は一匹オオカミで誰とも絡まないのだ。こうしてみると、そんなことはありえないのだが。

「充っちー! 帰ろやー!」
「えへ……一緒に……」
 
 放課後、めずらしく三人だけになった。
 ひよのさんは生徒会なので忙しく、知宇は家の用事。
 悪童くんはBLくんとパンケーキを食べに行くらしい。
 ちょっと……羨ましいな。


「なー! このまま帰っても暇やし、三人で遊びに行かへんー?」
「わ、私は……行けますけど……」

 頭の後ろに腕を組みながら、燐火が唐突に言う。
 未海は、チラリと俺の顔を覗き込むように答えた。
 その目には、行きたい、遊びたいです、と書かれている気がした。

「確かに。俺もちょうど出かけたいなと思ってたんだ」

 その返しに、二人は満面の笑みを浮かべた。

 ◇

「この苺ジュースめっちゃ美味しいやん! やばっ!」
「えへ……美味しい。美味しい……」
「燐火の言う通り、これは当たりだな……」

 近場の大型ショッピングモールのフードコート。
 夕方手前なので人はそこそこ。

 藤堂充の記憶では、もうここへ来たのは随分と昔の話だ。
 最近は前世の記憶と混在しているので、どうもわからなくなることも多い。
 一体自分が誰なのか、怖くなる時もある。

 そんな時は、燐火や未海や友達を見ているとホッとする。
 俺は――ここにいていいんだと。

「なんや充っち、難しい顔して。なんかあったんか?」
「そうですね……。わ、私で良ければ相談に乗りますよ」
「……ありがとな。――しかし、二人は仲良いな。たまに遊んだりしてるのか?」

 思わず頬が緩む。俺の問いかけに、二人は顔を見合わせて、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
 それも、同時に。

「へっへー! 実は「異世界転生したらカラビナ」でしたを未海の家で見させてもらってるねん! ほかにも漫画やら色々借りててなー! 小説ってのはまだうちには早いけど、アニメは最高や!」
「へえ、意外だな。確かにあれは面白いよな」

 なるほど、そういうことだったのか。
 燐火は何に対しても偏見がない。明るくて、人当たりもいい。

 だが初めて会った時の彼女は違うかった。
 スパスパしながら、自分の人生を恨んでいた。
 その理由は――俺だけが知っている。

「あ、ここにもアルメイトあるらしいやん! いこやー!」
「え!? い、行きたいです! 行きましょう!」

 マップを見ていた燐火が叫ぶと、未海が負けじと立ち上がった。
 俺の服の袖を引っ張ると、小さな女の子のようにグイグイと。

 だが俺も――興奮していた。

「それは見過ごすわけにはいかねえな」



 アルメイトで買い物を終え、両手いっぱいにグッズを買い込んで店を出た。
 お小遣いが無くなりそうだ。
 藤堂充め、もっと貯金を貯めて置いてくれれば……。

「確かったなあ! あ、ちょっとここも見ていい?」
「あ、はい……って、ふえええ!?」

 燐火が、煌びやかな色で施されているお店に入っていく。
 俺もぼーっと入っていったが、そこはまさかの下着屋さんだった。
 未海も俯いて恥ずかしそうにしている。

 そりゃそうだ。俺がいたら落ち着かないよな。

「すまん。テンカラのこと考えてたら無意識で着いて来てたわ。外で待っとくな」
 
 と、去ろうとしたが、未海がぐいっと服の袖を掴む。

「は、恥ずかしいので……居てください」
「なあなあ、これどう!? 未海ッちに似合うと思うねんけどなあ!」
「え、あ、ああ。確かに」

 耳まで真っ赤にしながらなぜか俺を引き留める。
 燐火は気づてないらしく、そもそも水色の可愛いリボンの下着をどうかなと見せてくるあたりは、やはり天然な気がする。
 それに対して肯定した俺も変態かもしれないが……。

「じゃあ試着しよや!」
「はい……え!?」
「うちはこれや、ほらほら、未海っち一緒に入ろ!」

 あれよあれよと連れて行かれる未海。
 流石にまずいと外に出ようとしたら、「……行かないでくださいね」と制止された。
 ど、どないすりゃええねん!?


「……店長、あの人、大丈夫なんですか? 女の子たち、脅されたりしてませんよね?」
「仲良く話してると思うけど……夜の街に売られ……いや、そんなことは流石にないわよね。高校生みたいだし」

 とんでもないことを言われている気がするが、ここは無視だ。
 高校生だぞ、一応っ!

 待っていると、試着室のカーテンが開く。
 え? 嘘? と思っていたら、現れたのは、赤い下着を身に着けた燐火と、パステルカラーの薄い水色の下着を身に着けた未海だった。
 豊満な胸と控えめな胸がコンビになっていて、ほどよいアクセントを感じられる。
 太ももはほどよく柔らかそうで、未海の肌は間違いなくスベスベだ。
 紫外線を浴びることが少ないからだろうか。これ、有料じゃなくて大丈夫ですか?

 てか、間接キスの時は恥ずかしがっていたのに、どういう基準があるんだ?

「どうや!? 似合ってる?」
「あ、ああ……綺麗だと思う」
「へっへー! 未海っちはー?」
「ああ、似合ってる……」

 流石に恥ずかしくなってくる。どうして下着ってのは、水着と面積が変わらないはずなのに興奮してしまうんだろう。
 不思議だ。


「お買い上げありがとうございましたー!」

 結局、俺は燐火に下着を二着買わされてしまった。
 とはいえ、下着を買えば見れると思えば……安い?

「ありがとうなー! お気に入りができたわー!」
「あ、ああ。てか、反応に困るだろ……」

 嬉しそうな燐火と対照的に、未海は大人しかった。
 もしかして、流されただけで何もかも嫌だったのか? となると、全てが申し訳なくなる。

「未海、すまな――」
「えへ……えへ……かわいい……嬉しい」

 いや、そうじゃなかった。嬉しそうだった。
 なんだかんだで、やはり燐火とは合うのかもしれないな。

 不器用で引っ込み思案な所はあるが、そこを燐火がリードしてくれる。
 そして繊細な部分を未海がカバー。
 なるほど、良い凸凹コンビだ。

「ほな帰ろかー! あ、未海っち、ちゃんと渡しときやー!」

 すると、燐火と笑みは不敵な笑みを浮かべた。
 いつもより少し不気味だ。どうした、一体どうしたんだ。

「ど、どうぞ……」
 
 それは、さっきのお店の袋だった。
 何か買ったのか?

「帰ってから開けやー! ばいっちー!」
「み、充さん……また明日」

「あ、ああ。またな」

 自宅に戻って食事を済ませ、お風呂に入ってふうと一息をついた。
 そういえば何をもらったんだろうと思って袋を開けてみると、男性物の下着が入っていた。
 それも、異世界転生したらカラビナでしたのアニメが書かれている。

「ふ、いい奴らだな」

 少し子供っぽいが、ありがたいと笑みを零す。
 このキャラクター可愛いんだよなあと思っていたら、他にも入っていた。

「もう一枚? いや、二枚? ――えええええええええええ!?」

 それは、燐火と知宇が履いていたであろう下着だった。
 直筆の手紙が添えられている。
 燐火と、未海の文字だ。

「どうせ捨てる予定やったから、夜のお愉しみに使ってなーー!」
「よ、良かったらどうぞ……」

 ほのかに良い匂いがする。
 
 ……ごくり。

 なんてな、流石にそんな変態なことはしない。
 まったく、俺を誰だと思ってる――

 その瞬間、扉が開いた。

「みつにぃー! って……なにそれ……下着!?」
「え、い、いやこれは!?」
「お母さん、みつにぃがーーー!」
「ま、まて夜宵!」


 一か月間、俺は夜宵から変態下着にーやんと呼ばれた。
 ちなみに二人の下着は、翌日ちゃんと返したが、その場面をひよのさんに見られてしまい、大変なことになったのはまた別のお話。
 



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」 病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。 気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた! これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。 だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。 皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。 その結果、 うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。 慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。 「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。 僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに! 行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。 そんな僕が、ついに魔法学園へ入学! 当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート! しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。 魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。 この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――! 勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる! 腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!

チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました

Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である! 主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない! 旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む! 基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。 王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。

趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた

歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。 剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。 それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。 そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー 「ご命令と解釈しました、シン様」 「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」 次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...