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一年後
第55話:変わったセカイ
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―― クルムロフ城 王座の間
「魔王様、ユークがレグニツァ国の攻略に失敗し、戦死しました」
シンドラが女神の絵画を眺めているヴェルネルに膝をついている。ヴェルネルはそれに対し、何も答えない。
「あいつは何も考えずに暴れてるだけ、いずれはそうなると思ってたわ」
横に立っていたセーヴェルがどうでも良さそうに爪をいじっている。
「プンクヴァ山を越えて、こちら側に賊が侵入してくると思われますがどうされますか?」
「……どうでもいいんだよ。それよりも、レムリはどうなっている? シンドラ、お前の予想と違うじゃないか」
ヴェルネルが振り返り、苛立ちともとれる口調でシンドラを詰めた。
「返す言葉もございません。私としても問題ないと思っておりました。ただ一つ誤算が……」
「言い訳はやめろ。――何が足りないんだ?」
「魔王様も存じ上げている通り、蘇生魔法には、膨大な魔力量と魂の記憶《アンメモリー》が必要です。レムリ様はこの世界の生まれではございません、よって蘇生に必要な記憶が足りませんでした。つきましては私に考えがあります」
「続けろ」
「魔王様、レムリ様と同様の世界から来られた、転生者のアイレを生贄にすることで魂の記憶《アンメモリー》は完成するかと思われます。また、レグニツァ国でアイレ、フェア、グレースが目撃されました。お許しをいただければ、私どもで……」
「……それなら完成するんだな?」
「はい、間違いありません」
「……イフリートを連れていけ」
「承知しました」
シンドラは立ち上がり、扉をあけて出ていく。
「セーヴェル」
シンドラが消えたのを見計らったかのように、ヴェルネルが口を開いた。
「はっ」
「プラナー国についてはどうなっている?」
「間者を送り込ませていますが、現状まだ何も手がかりは掴めておりません」
「そうか。引き続き頼んだ。――心から信用できるのはお前しかいない」
「……わかりました」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「――そう遠くはない、着いてこい」
翌日、レグニツァ国の騎士団長のコポルスカがアイレ達にぶっきらぼうに命令した。プンクヴァ山まで案内してくれるとのことだが
どうも態度が冷たい。
コポルスカは部下の兵士を連れて全員が龍の馬に乗り、アイレ達は徒歩である。
「なぁ……ひどくねえか?」
アイレがひそひそとグレースとフェアに声をかけた。
「仕方ないわよ、私たちが許可も取らずに戦闘して、さらにプンクヴァの道も開けろだなんて、気に食わないはずだわ」
「でも、俺達は助けたんだぜ? 領主もあんなに喜んでたじゃないか」
アイレの不満に横にいたグレースが
「まぁ、あたしもなんとなくわかるよ。傭兵やってたから領地の問題で気に食わないのもわかるし、騎士団長としての面目も丸つぶれだ。アイレちゃんにはまだわかんないでちゅかね~」
赤ちゃん言葉でアイレを冗談まじりにからかった。
「……。ただの嫉妬だろ?」
「聞こえているぞ」
コポルスカが龍の馬に跨りながら、後ろを見ずに声をあげた。アイレは少し冷や汗をかいたが、元々負けん気の強いため
「じゃあ、聞こえるようにいってやるよ。俺たちは国を救っただろ、その態度はなんだよ?」
「ちょっと、アイレやめなさいよ」「おっ、アイレちゃんいけいけー」
フェアが焦ったように止めると、グレースはそれを茶化した。
「――止まれ」
コポルスカは全員に命令を出し、アイレの方に振り向いた。
「お前の言っている通り、確かに気に食わない。私たちの国に無断で侵入した上に勝手に戦闘をはじめるなど、国として危うることだ。レシュノ様は寛大だが、本来は許されるものではない」
「……はっ、だったら黙って全滅するのを見届けておけばよかったのか?」
「許可さえあれば、私も戦闘に参加していた。そんなことにはならない」
騎士団長であるコポルスカはレシュノの護衛として任についていた。そのため、ユークが侵入してきた時に前線に出ることは許されていなかった。また、アイレ達はユークの魔力を感じて無断でレシュノに入国した。
理由はどうであれ、国を守る立場であるコポルスカにとっては納得のいかないものであった。
「言い訳にしか聞こえねえな」
「やめなってアイレ!」
「だが、私は任務を遂行する義務がある。許可が欲しければ黙ってついてこい」
コポルスカは再び前を向いて馬を歩かせはじめた。
レシュノから二時間弱、砂と岩だらけの平地を歩くとプンクヴァ山が見えはじめた。大きな山が幾つも連なり、まるで壁のように東と南を分けている。
その山のふもとにぽっかりと、東に続いている穴がある。アイレ達はそこに通るためにやってきた。勿論、西やほかの道からも東へ行くことはできるが
陸路で行くことを考慮するとここが一番理想的であった。
魔物が活性化してから、海路は特に危険になった。身動きの取れない海上では、戦闘をすることもままならず船が壊れてしまえばひとたまりもない。
そのため、1年前から移動はほとんどの国が船を出すことを躊躇している。
ちなみに、この東へ続く道を作ったのはレシュノ国である。
「でかいな~。あたしは東の壁を超えるのは初めてだ」
「今は……どうなってるかわからないわね、情報も少ないし、気を引き締めていきましょう」
「ああ。世界を廻るという夢が……こんな旅になるとはな思ってなかったな」
アイレにとって複雑な感情だった。世界中を廻ってみたいという夢が、思わぬ形で叶っている。手放しでは喜べない状況で。
3人が雑談をしている間にコポルスカが山のふもとで許可を申請していた。
「許可はが下りた。一本道で迷うことはないと思うが、私は最後まで見届ける義務がある。部下はここで帰ってもらうが、変なことは考えるなよ」
アイレはコポルスカの態度にむっとしたが、何も言わずに進んだ。 東へ続く道は洞窟のように暗かったが、フェアが光の魔法を詠唱して照らした。
冷たい風が東から吹いてくるとそれがまた緊張感を誘った。
――レムリ、どこにいるんだ。
ヴェルネル率いる魔王軍がいる東へ、アイレ達は向かった。
「魔王様、ユークがレグニツァ国の攻略に失敗し、戦死しました」
シンドラが女神の絵画を眺めているヴェルネルに膝をついている。ヴェルネルはそれに対し、何も答えない。
「あいつは何も考えずに暴れてるだけ、いずれはそうなると思ってたわ」
横に立っていたセーヴェルがどうでも良さそうに爪をいじっている。
「プンクヴァ山を越えて、こちら側に賊が侵入してくると思われますがどうされますか?」
「……どうでもいいんだよ。それよりも、レムリはどうなっている? シンドラ、お前の予想と違うじゃないか」
ヴェルネルが振り返り、苛立ちともとれる口調でシンドラを詰めた。
「返す言葉もございません。私としても問題ないと思っておりました。ただ一つ誤算が……」
「言い訳はやめろ。――何が足りないんだ?」
「魔王様も存じ上げている通り、蘇生魔法には、膨大な魔力量と魂の記憶《アンメモリー》が必要です。レムリ様はこの世界の生まれではございません、よって蘇生に必要な記憶が足りませんでした。つきましては私に考えがあります」
「続けろ」
「魔王様、レムリ様と同様の世界から来られた、転生者のアイレを生贄にすることで魂の記憶《アンメモリー》は完成するかと思われます。また、レグニツァ国でアイレ、フェア、グレースが目撃されました。お許しをいただければ、私どもで……」
「……それなら完成するんだな?」
「はい、間違いありません」
「……イフリートを連れていけ」
「承知しました」
シンドラは立ち上がり、扉をあけて出ていく。
「セーヴェル」
シンドラが消えたのを見計らったかのように、ヴェルネルが口を開いた。
「はっ」
「プラナー国についてはどうなっている?」
「間者を送り込ませていますが、現状まだ何も手がかりは掴めておりません」
「そうか。引き続き頼んだ。――心から信用できるのはお前しかいない」
「……わかりました」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「――そう遠くはない、着いてこい」
翌日、レグニツァ国の騎士団長のコポルスカがアイレ達にぶっきらぼうに命令した。プンクヴァ山まで案内してくれるとのことだが
どうも態度が冷たい。
コポルスカは部下の兵士を連れて全員が龍の馬に乗り、アイレ達は徒歩である。
「なぁ……ひどくねえか?」
アイレがひそひそとグレースとフェアに声をかけた。
「仕方ないわよ、私たちが許可も取らずに戦闘して、さらにプンクヴァの道も開けろだなんて、気に食わないはずだわ」
「でも、俺達は助けたんだぜ? 領主もあんなに喜んでたじゃないか」
アイレの不満に横にいたグレースが
「まぁ、あたしもなんとなくわかるよ。傭兵やってたから領地の問題で気に食わないのもわかるし、騎士団長としての面目も丸つぶれだ。アイレちゃんにはまだわかんないでちゅかね~」
赤ちゃん言葉でアイレを冗談まじりにからかった。
「……。ただの嫉妬だろ?」
「聞こえているぞ」
コポルスカが龍の馬に跨りながら、後ろを見ずに声をあげた。アイレは少し冷や汗をかいたが、元々負けん気の強いため
「じゃあ、聞こえるようにいってやるよ。俺たちは国を救っただろ、その態度はなんだよ?」
「ちょっと、アイレやめなさいよ」「おっ、アイレちゃんいけいけー」
フェアが焦ったように止めると、グレースはそれを茶化した。
「――止まれ」
コポルスカは全員に命令を出し、アイレの方に振り向いた。
「お前の言っている通り、確かに気に食わない。私たちの国に無断で侵入した上に勝手に戦闘をはじめるなど、国として危うることだ。レシュノ様は寛大だが、本来は許されるものではない」
「……はっ、だったら黙って全滅するのを見届けておけばよかったのか?」
「許可さえあれば、私も戦闘に参加していた。そんなことにはならない」
騎士団長であるコポルスカはレシュノの護衛として任についていた。そのため、ユークが侵入してきた時に前線に出ることは許されていなかった。また、アイレ達はユークの魔力を感じて無断でレシュノに入国した。
理由はどうであれ、国を守る立場であるコポルスカにとっては納得のいかないものであった。
「言い訳にしか聞こえねえな」
「やめなってアイレ!」
「だが、私は任務を遂行する義務がある。許可が欲しければ黙ってついてこい」
コポルスカは再び前を向いて馬を歩かせはじめた。
レシュノから二時間弱、砂と岩だらけの平地を歩くとプンクヴァ山が見えはじめた。大きな山が幾つも連なり、まるで壁のように東と南を分けている。
その山のふもとにぽっかりと、東に続いている穴がある。アイレ達はそこに通るためにやってきた。勿論、西やほかの道からも東へ行くことはできるが
陸路で行くことを考慮するとここが一番理想的であった。
魔物が活性化してから、海路は特に危険になった。身動きの取れない海上では、戦闘をすることもままならず船が壊れてしまえばひとたまりもない。
そのため、1年前から移動はほとんどの国が船を出すことを躊躇している。
ちなみに、この東へ続く道を作ったのはレシュノ国である。
「でかいな~。あたしは東の壁を超えるのは初めてだ」
「今は……どうなってるかわからないわね、情報も少ないし、気を引き締めていきましょう」
「ああ。世界を廻るという夢が……こんな旅になるとはな思ってなかったな」
アイレにとって複雑な感情だった。世界中を廻ってみたいという夢が、思わぬ形で叶っている。手放しでは喜べない状況で。
3人が雑談をしている間にコポルスカが山のふもとで許可を申請していた。
「許可はが下りた。一本道で迷うことはないと思うが、私は最後まで見届ける義務がある。部下はここで帰ってもらうが、変なことは考えるなよ」
アイレはコポルスカの態度にむっとしたが、何も言わずに進んだ。 東へ続く道は洞窟のように暗かったが、フェアが光の魔法を詠唱して照らした。
冷たい風が東から吹いてくるとそれがまた緊張感を誘った。
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