オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako

文字の大きさ
49 / 176

49.棒人間の俺が笑う

しおりを挟む
「棒人間っていうのは、極端にデフォルメして、頭を丸で手足を線で描いた人間のことなのよ」
リナはさらさらと棒人間の絵を描いてみせた。

「おお!」
「これで人間を表しているの。この手足を曲げたように描いたり、角度を変えたりすることで、動きが出るでしょ?」
「確かに!」

「はじめはみんな、こうやって棒人間を描くの。丸の中に、表情を描くだけで、また感じが違うでしょ?」
「本当だ!」
「面白いでしょ?」

「辞書みたいな厚い本があれば、パラパラ漫画も描けるけど、多分この世界だと、本は貴重品だろうから、無理かな~」


「あっ!!」
「何?ママ!急に」

「わら半紙!わら半紙作ろうと思ってたんだった」
「あぁ、確かにそんなこと言ってたね。すっかり忘れてた」

「わら半紙って何?母さん」
「わら半紙っていうのはね、藁を使って作った紙のことなのよ」

「そんなものも『日本』にあったの?」
「あったのよ!私が子どもの頃は。学校のプリントは全部わら半紙でね。消しゴムで消そうとすると、汚くなるし破けるしでさ。懐かしいな~」

「で、そのわら半紙は、どうやって作るかママは分かるの?」
「藁の繊維で和紙と同じように作るはずなのよ。確か」
「和紙か~道具がまず無さそうだもんね」
「そうなのよ…東の国にはありそうだけどね~」

「わら半紙はそのうちにだね、ママ」
「早く作りたいな~トイレ用に使いたい!」
「そうよ!早く作って欲しい!」


ロナとリナがトイレットペーパーについて熱く語る横で、テオは棒人間を描いていた。

これは俺
身分も何もない俺
でも丸の中に描き込めば
俺が笑ってる
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

見習い動物看護師最強ビーストテイマーになる

盛平
ファンタジー
新米動物看護師の飯野あかりは、車にひかれそうになった猫を助けて死んでしまう。異世界に転生したあかりは、動物とお話ができる力を授かった。動物とお話ができる力で霊獣やドラゴンを助けてお友達になり、冒険の旅に出た。ハンサムだけど弱虫な勇者アスランと、カッコいいけどうさん臭い魔法使いグリフも仲間に加わり旅を続ける。小説家になろうさまにもあげています。

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

神に同情された転生者物語

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。 すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情され、異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。 悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

処理中です...