オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako

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155.思い出の味

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4人で入った店で、オススメだというものを注文してみた。

出てきたのは、麺料理。
前世のパスタ的な、焼きうどん的なものだった。

「これがここの郷土料理?」
リナはジャンに訊いた。

「そうだな。ベルトラン領といえばこれじゃないか?」


「俺はこれ、初めて食べるな」
とイザックが言い、

「寺子屋の焼きうどんにも似てるけど、ちょっと違うのかしらね」
とアリシアも言った。

リナはモグモグと食べながら、考え事をしている。


「何だよリナ、また何かをひらめいたのか?」
イザックがリナに声をかける。


「ん~ひらめいたっていうか……」
リナは少し考えてから、

「アウトレットモールの中に入れる飲食店をどうしようかなぁと思ったの」
と言った。

「飲食店を入れるの?」
アリシアは訊いた。


「貴族の人たちにとっては、お茶の時間って、とても大事なものなんでしょ?そしたら、王都に無いものの方が話題になるし。食事もとれるお店も必要かなぁと」
リナはアリシアとイザックを見ながら言った。
ボーヴォ男爵領には、貴族はボーヴォ家しかないから、一般的な貴族について、リナは知らないのだ。


「そうね。男性たちが森や湖で遊んでいる間は、女性たちは少し暇かもしれないわね」
「買い物したあとで、お茶を飲みたいと思うだろうしな」
アリシアとイザックは頷いた。


「親父に提案書出すから、イザックとあーちゃんは、貴族が喜びそうなプランを考えてよ」
ジャンが言うと、

「分かったわ」
とアリシアは嬉しそうに言った。


「王都から来る人たちが、懐かしいと思ってもらえたり、初めて食べた!と思ってくれたり、ボーヴォでしか食べられない!って思ってくれるのがいいなぁ」
リナが言うと

「そうだなぁ。王都は何でもあるけど、貴族はあまり庶民の店では食べないし、他の領地の郷土料理なんかは知らないことが多いな」
とイザックは言った。

「思い出の味か」
アリシアは呟いた。


「あーちゃんの思い出の味は何?」
ジャンに訊かれて、暫く考えたアリシアは

「残念ながら、特にないわね……」
と言った。


それを聞いていたリナは
「あーちゃんにとっては、フォレールの味が思い出の味になるんだよ?フジヤマの味がね」
と言って笑った。
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