7 / 29
シャンプーに悪戦苦闘
しおりを挟む
「じゃあさ、マイロ。ベンチに座って、頭をこう……後ろに倒せる?」
「えっ?ど、どうやって?」
「背中濡れたら困るじゃない?だから、後ろに反る感じで……」
「無理!」
「じゃあ、ベンチの上に寝て、頭をはみ出させて……」
「で、できるかな……」
マイロはベンチに仰向けに寝て、頭をはみ出させてみた。
「アイラ。これ、首がキツイ……」
マイロは起き上がって行った。
「それに、アイラも地面にしゃがまなきゃだよ?」
「そうか……そうだね」
私たちは、あーでもないこーでもないと言いながら考えて、水飲み場で、マイロがお辞儀する状態で、洗うことにした。
「じゃあ、いっくよ~」
「う、うん。お願い」
私は石鹸を泡立てて見せた。
「すごい!泡!」
マイロは驚き、目をキラキラしている。
基本的に、好奇心旺盛なのだ。
「この泡で、頭を洗うの」
私は泡でマイロの頭を洗い出した。
「泡にすることで、汚れが取れやすくなるし、頭皮の負担も減るんだよ?毛穴の汚れも浮き出すし」
「毛穴?」
「頭の髪の毛が生えてるところ、髪の根元。皮膚に穴があいてるんだよ」
「皮膚に穴が!?!?」
「小さい穴ね。目では見えない位、小さいの」
私はワシャワシャとマイロの頭を洗った。
「頭皮の脂汚れをしっかり落とすのね。けど、強く掻くように洗ったらダメだよ?指の腹と、泡で洗うの。この感じ、ちゃんと覚えてよ?」
「う、う、うん」
私は一度洗い流して、髪を切ることにした。
「マイロ、どうして前髪長くしてるの?」
ベンチに座ったマイロの髪を整えながら訊いた。
「こ、怖い」
「こわい?何が?」
「人の目線が……」
「そっか……」
前髪は、まだ長くしておくか。
「このさ、焦げてるところ、切っちゃってもいい?」
「いいよ」
私はチョキチョキとハサミを動かした。
「怖い?」
「だ、大丈夫。アイラだから」
「ふふ。ありがと」
マイロが可愛いこと言うから、嬉しくなっちゃった。
ショートボブにしようかな?
体型がちょっと……だけど、前髪残したいしな……
「後ろの髪を、この辺まで切っちゃってもいい?」
私が指で髪の毛を挟んで長さを示すと、マイロはビクっとした。
「ごめん!風魔法出さないでよ!?」
「ごめん!くすぐったかった!」
「「ごめん!!」」
私たちは、お互いに謝って笑った。
「えっ?ど、どうやって?」
「背中濡れたら困るじゃない?だから、後ろに反る感じで……」
「無理!」
「じゃあ、ベンチの上に寝て、頭をはみ出させて……」
「で、できるかな……」
マイロはベンチに仰向けに寝て、頭をはみ出させてみた。
「アイラ。これ、首がキツイ……」
マイロは起き上がって行った。
「それに、アイラも地面にしゃがまなきゃだよ?」
「そうか……そうだね」
私たちは、あーでもないこーでもないと言いながら考えて、水飲み場で、マイロがお辞儀する状態で、洗うことにした。
「じゃあ、いっくよ~」
「う、うん。お願い」
私は石鹸を泡立てて見せた。
「すごい!泡!」
マイロは驚き、目をキラキラしている。
基本的に、好奇心旺盛なのだ。
「この泡で、頭を洗うの」
私は泡でマイロの頭を洗い出した。
「泡にすることで、汚れが取れやすくなるし、頭皮の負担も減るんだよ?毛穴の汚れも浮き出すし」
「毛穴?」
「頭の髪の毛が生えてるところ、髪の根元。皮膚に穴があいてるんだよ」
「皮膚に穴が!?!?」
「小さい穴ね。目では見えない位、小さいの」
私はワシャワシャとマイロの頭を洗った。
「頭皮の脂汚れをしっかり落とすのね。けど、強く掻くように洗ったらダメだよ?指の腹と、泡で洗うの。この感じ、ちゃんと覚えてよ?」
「う、う、うん」
私は一度洗い流して、髪を切ることにした。
「マイロ、どうして前髪長くしてるの?」
ベンチに座ったマイロの髪を整えながら訊いた。
「こ、怖い」
「こわい?何が?」
「人の目線が……」
「そっか……」
前髪は、まだ長くしておくか。
「このさ、焦げてるところ、切っちゃってもいい?」
「いいよ」
私はチョキチョキとハサミを動かした。
「怖い?」
「だ、大丈夫。アイラだから」
「ふふ。ありがと」
マイロが可愛いこと言うから、嬉しくなっちゃった。
ショートボブにしようかな?
体型がちょっと……だけど、前髪残したいしな……
「後ろの髪を、この辺まで切っちゃってもいい?」
私が指で髪の毛を挟んで長さを示すと、マイロはビクっとした。
「ごめん!風魔法出さないでよ!?」
「ごめん!くすぐったかった!」
「「ごめん!!」」
私たちは、お互いに謝って笑った。
11
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~
流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。
しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。
けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
彼は亡国の令嬢を愛せない
黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。
ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。
※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。
※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。
※新作です。アルファポリス様が先行します。
恋心を封印したら、なぜか幼馴染みがヤンデレになりました?
夕立悠理
恋愛
ずっと、幼馴染みのマカリのことが好きだったヴィオラ。
けれど、マカリはちっとも振り向いてくれない。
このまま勝手に好きで居続けるのも迷惑だろうと、ヴィオラは育った町をでる。
なんとか、王都での仕事も見つけ、新しい生活は順風満帆──かと思いきや。
なんと、王都だけは死んでもいかないといっていたマカリが、ヴィオラを追ってきて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる