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2章・スタートライン
第9話 冒険の基本
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~迷宮入り口~
迷宮の入り口は、町の外れにある洞窟になっていて、周囲は深い森になっている。
また、迷宮の入り口以外にも、森の方に人だかりが出来ていて、冒険者たちは、森の方へと進んでいる。
洞窟の入り口は、頑丈な鉄格子が据え付けられていて、容易に出入りが出来ないようになっていて出入りを規制する警備員まで配備されているようだ。
洞窟の前では、レヴィア達のパーティが話し合いをしているようだ。
「ねえ、エイト。迷宮の10階まで潜ったら、しばらく町で休養する約束は守ってもらえるんだろうね?」
「ああ、もちろん。金貨も回収に行かなきゃいけないからね。」
レヴィアは、迷宮攻略後の心配をしている。
彼女にしてみれば、迷宮の攻略は興味の範囲なのだろうと、エイトも理解しているつもりなので、あえて指摘をしない。
エイトたちの会話に割り込むように、ミザリもエイトに質問する。
「この冒険の分け前は、僕も配当があるんだよね!」
「ああ、さっき約束した通り。」
エイトは、ミザリにもきちんと対応する。
レヴィアとミザリは、迷宮に潜る緊張感が足りないようだ。
それを見かねたアルルが、口をだす。
「なんだか、遊びに行くみたいな雰囲気ですけど、みなさん、注意して下さいね。迷宮は危険なところなんですから!」
アルルが怒るのも無理はない。迷宮内で死んでしまう冒険者も数多く存在する。
レヴィアは、アルルの方を見つめている。
そして、何か思いついたように口を開いた。
「確認なんだが、私たちは、復活が無料だけど・・・。」
レヴィアは、アルルとミザリを見る。
ミザリは、元気よく手をあげて、レヴィアの質問に回答する。
「ああ、僕は1年に1回は無料だよ。商人ギルドに加入してるから。」
レヴィアは、アルルを見る。
アルルは、気まずそうに答える。
「あ、あの、私は通常価格です。・・・すみません。」
レヴィアは、考える。
アルルの蘇生価格は、金貨500枚!しかも、騎士見習いである アルルは前衛になる可能性が高い・・・!!
前衛=肉壁=死
レヴィアは、頭の中で、簡単な一つの方程式が浮かび上がった。
エイトの肩を掴み、訴えるようにレヴィアが言う!
「緊急事態だ!隊列を見直そう!」
レヴィアの訴えを聞き、レイザーも同調する。
「確かに、隊列を考えて入った方がいいな。」
2人の意見に反対するようにエイトが答える。
「そう?いままで考えたことないから、適当が一番いいと思うけど。」
「却下。」
レヴィアは、自分の意見と違ったからだろう。
エイトが発言し終わると、ほぼ同時に意見を却下する。
レイザーも隊列の意見を出す。
「前衛は、私とエイト、アルルの3人で・・・。」
「却下。」
レヴィアは、却下すると次の意見を聞く為に、アルルの方に顔を向ける。
「前衛は、わ・・・」
「却下。」
何を言いたいのか察したレヴィア。
たぶん自分の意見と違うので、やはり却下した。
ミザリは、次は自分の番だと思い、進んで発言したが・・・。
「ぜんえ・・・。」
「却下。」
レヴィアは、意見を聞くのが飽きたのか、ミザリの意見は耳を傾けることなく却下した。
ミザリも、さすがに呆れているようだ。
レヴィアは、ミザリに親指を立てて何かの合図を送っているようだが、ミザリには理解できないようだ。
そのまま、レヴィアは自分の意見を発言する。
「アルルを囲むように移動するのはどうかな?」
「私は、大丈夫ですよ。それより、ミザリちゃんを中心にした方がいいと思いますけど。」
「いや、ミザリは、死んでも無料で復活できる。問題は、アルルの死だ!」
パーティメンバーは、開いた口が塞がらない。
しばらくの間、気まずい時間が流れる。
そんな中、空気を読まないエイトがレヴィアに進言する。
「ねえレヴィア、いざとなったら、僕が頭を下げるからさ。戦いやすいようにしようよ。」
腕を組み何かを考えるレヴィア。
そして納得した表情をし、両手をエイトの方に差し向けて笑顔で答える。
「そうだね。エイトの加護を使おう!一番安上がりな方法を忘れていた。」
エイトも、レヴィアが納得してくれて安心したようだ。
「じゃあ、だれも死なないように、リーダーの僕が責任もって決めるよ。」
「えっ!?」
この後、最高に気まずい時間が流れたそうだ。
~ to be continued
【補足】
・商人ギルド
商人組合に加入している冒険者は、1年に1回は、蘇生費用が無料になる。
1年ごとの更新なので、使わなければ無効になる。
・エイトの加護
短編集を参照。
エイトの過去が分かれば、分かる・・・はず?
迷宮の入り口は、町の外れにある洞窟になっていて、周囲は深い森になっている。
また、迷宮の入り口以外にも、森の方に人だかりが出来ていて、冒険者たちは、森の方へと進んでいる。
洞窟の入り口は、頑丈な鉄格子が据え付けられていて、容易に出入りが出来ないようになっていて出入りを規制する警備員まで配備されているようだ。
洞窟の前では、レヴィア達のパーティが話し合いをしているようだ。
「ねえ、エイト。迷宮の10階まで潜ったら、しばらく町で休養する約束は守ってもらえるんだろうね?」
「ああ、もちろん。金貨も回収に行かなきゃいけないからね。」
レヴィアは、迷宮攻略後の心配をしている。
彼女にしてみれば、迷宮の攻略は興味の範囲なのだろうと、エイトも理解しているつもりなので、あえて指摘をしない。
エイトたちの会話に割り込むように、ミザリもエイトに質問する。
「この冒険の分け前は、僕も配当があるんだよね!」
「ああ、さっき約束した通り。」
エイトは、ミザリにもきちんと対応する。
レヴィアとミザリは、迷宮に潜る緊張感が足りないようだ。
それを見かねたアルルが、口をだす。
「なんだか、遊びに行くみたいな雰囲気ですけど、みなさん、注意して下さいね。迷宮は危険なところなんですから!」
アルルが怒るのも無理はない。迷宮内で死んでしまう冒険者も数多く存在する。
レヴィアは、アルルの方を見つめている。
そして、何か思いついたように口を開いた。
「確認なんだが、私たちは、復活が無料だけど・・・。」
レヴィアは、アルルとミザリを見る。
ミザリは、元気よく手をあげて、レヴィアの質問に回答する。
「ああ、僕は1年に1回は無料だよ。商人ギルドに加入してるから。」
レヴィアは、アルルを見る。
アルルは、気まずそうに答える。
「あ、あの、私は通常価格です。・・・すみません。」
レヴィアは、考える。
アルルの蘇生価格は、金貨500枚!しかも、騎士見習いである アルルは前衛になる可能性が高い・・・!!
前衛=肉壁=死
レヴィアは、頭の中で、簡単な一つの方程式が浮かび上がった。
エイトの肩を掴み、訴えるようにレヴィアが言う!
「緊急事態だ!隊列を見直そう!」
レヴィアの訴えを聞き、レイザーも同調する。
「確かに、隊列を考えて入った方がいいな。」
2人の意見に反対するようにエイトが答える。
「そう?いままで考えたことないから、適当が一番いいと思うけど。」
「却下。」
レヴィアは、自分の意見と違ったからだろう。
エイトが発言し終わると、ほぼ同時に意見を却下する。
レイザーも隊列の意見を出す。
「前衛は、私とエイト、アルルの3人で・・・。」
「却下。」
レヴィアは、却下すると次の意見を聞く為に、アルルの方に顔を向ける。
「前衛は、わ・・・」
「却下。」
何を言いたいのか察したレヴィア。
たぶん自分の意見と違うので、やはり却下した。
ミザリは、次は自分の番だと思い、進んで発言したが・・・。
「ぜんえ・・・。」
「却下。」
レヴィアは、意見を聞くのが飽きたのか、ミザリの意見は耳を傾けることなく却下した。
ミザリも、さすがに呆れているようだ。
レヴィアは、ミザリに親指を立てて何かの合図を送っているようだが、ミザリには理解できないようだ。
そのまま、レヴィアは自分の意見を発言する。
「アルルを囲むように移動するのはどうかな?」
「私は、大丈夫ですよ。それより、ミザリちゃんを中心にした方がいいと思いますけど。」
「いや、ミザリは、死んでも無料で復活できる。問題は、アルルの死だ!」
パーティメンバーは、開いた口が塞がらない。
しばらくの間、気まずい時間が流れる。
そんな中、空気を読まないエイトがレヴィアに進言する。
「ねえレヴィア、いざとなったら、僕が頭を下げるからさ。戦いやすいようにしようよ。」
腕を組み何かを考えるレヴィア。
そして納得した表情をし、両手をエイトの方に差し向けて笑顔で答える。
「そうだね。エイトの加護を使おう!一番安上がりな方法を忘れていた。」
エイトも、レヴィアが納得してくれて安心したようだ。
「じゃあ、だれも死なないように、リーダーの僕が責任もって決めるよ。」
「えっ!?」
この後、最高に気まずい時間が流れたそうだ。
~ to be continued
【補足】
・商人ギルド
商人組合に加入している冒険者は、1年に1回は、蘇生費用が無料になる。
1年ごとの更新なので、使わなければ無効になる。
・エイトの加護
短編集を参照。
エイトの過去が分かれば、分かる・・・はず?
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