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8章・最終章
洞窟21階 夢の装飾品
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~町の魔法陣~
レヴィアたち以外にも複数のパーティが魔法陣を使って迷宮に入っていく。
メンバーたちも久しぶりの迷宮でテンションが上がっているようだ。
「いよいよ迷宮探索だね。」
レヴィアがメンバーに声をかけると、エイトが質問する。
「レヴィア、隊列はどうする?」
「うちらは、前衛がいいね。」
フラウが発言するとレイザーも頷いている。
レヴィアは、フラウとレイザーの意見も取り入れながら隊列を考える。
「そうだな。私の意見では、
私とフォックス夫婦が前衛、
ミザリとリリアスが中衛、
エイトとアルルが後衛にしようと思う。」
「いいかもね。僕とアルルが後衛に入れば柔軟に対処できるね。」
「そうだね、それを見越しての作戦なんだけど。
通常の戦闘では前衛の私たちは攻撃に専念し、中衛のリリアスも錬金魔法で攻撃を行う。
ミザリは、リリアスが接近戦に極端に弱いから、リリアスを護衛しながら投げナイフで援護してもらえればいい。
エイトには魔法で補助してもらえれば、問題なく勝利できるだろう。」
「バックアタックの場合は、私とエイトが、前衛になるんですね。」
アルルの一言に違和感を覚えたリリアス、ミザリ、レヴィアが聞き直す。
「「「エイト?」」」
顔を赤くして魔法陣に向かうアルルにレヴィアが声をかける。
「あ、ああ、進展があったのか。エイト、アルルおめでとう。」
「ほ、ほら、早く迷宮に向かいましょう。レヴィアさん、エイトさん。」
「「「・・・。」」」
「みんな、アルルの恋愛は、そっと見守ることにしよう。」
「・・・うん。」
結局うやむやになったが、隊列はレヴィアの案でまとまった。
前衛:
レヴィア、レイザー、フラウ
中衛:
ミザリ、リリアス
後衛:
エイト、アルル
迷宮に入ると、ウィンター商会の冷倉庫を作る作業員(元冒険者)がせっせと冷鱗石を外に運び出している。
パーティは、作業員とは、別方向の迷宮の奥へと進んでいった。
21階に進むと、前衛を歩くレヴィアが、ふと気づいたように、フラウを見る。
フラウは紐鎧(ビキニアーマー)を装備していて、他のメンバーと違い、防寒具を装備していない。
レヴィアは思いついたままに質問する。
「ねえ、フラウは寒くないの?」
「さすがに風が吹くと寒く感じるかな。」
中衛のミザリも会話に参加する。
「いや、そんなレベルの寒さじゃないよ。」
ミザリの言う通り、冷鱗石の洞窟は場所によっては氷点下まで下がることもある。
そんなパーティの疑問に、最後列から警戒しながら歩いてきた後衛のエイトが説明する。
「別に不思議じゃないよ。
フラウの腕輪は、基礎代謝向上の古代文字が刻まれているから、寒さを感じにくいんじゃないかな。」
エイトの説明に、何か納得したのかリリアスやレイザーが話し始める。
「言われてみれば、食事の量も多いわよね。」
「確かに、普段から5人分は食べとる気がするな。」
アルルも何かに気づいた表情をした。
「なるほど!
フラウさんのスキルの組み合わせだけで、素手で石を砕けるなんて、おかしいと思ったことがあるんですよ。」
「そうだよね。狂戦士と変質者を組み合わせで、レヴィア姉さんの破壊神に迫る破壊力だもんね。」
ミザリは、レヴィアを見る。
レヴィアは、目をキラキラさせながらフラウを見ている。
「どうしたのレヴィア姉さん?」
「・・・そんな凄いダイエット器具があったなんて!!!」
レヴィアの目の付け所にリリアスが感心している。
「確かに、見方を変えれば、最高の装備品ね。」
「そうですね、フラウさん、こんど私にも貸してくださいよ!」
「すごい装備だよね。
レヴィア姉さん、あの姉妹が装備したら面白くなりそうじゃない?」
ガールズメンバー(リリアス含む)の反応に気分を良くしたフラウが口を開く。
「普通にオババに言えば作ってくれるぞ。
しかも、装着するだけで筋肉も肥大するすぐれものだからな。」
「・・・やはり装備は辞めておこう。」
レヴィアたち以外にも複数のパーティが魔法陣を使って迷宮に入っていく。
メンバーたちも久しぶりの迷宮でテンションが上がっているようだ。
「いよいよ迷宮探索だね。」
レヴィアがメンバーに声をかけると、エイトが質問する。
「レヴィア、隊列はどうする?」
「うちらは、前衛がいいね。」
フラウが発言するとレイザーも頷いている。
レヴィアは、フラウとレイザーの意見も取り入れながら隊列を考える。
「そうだな。私の意見では、
私とフォックス夫婦が前衛、
ミザリとリリアスが中衛、
エイトとアルルが後衛にしようと思う。」
「いいかもね。僕とアルルが後衛に入れば柔軟に対処できるね。」
「そうだね、それを見越しての作戦なんだけど。
通常の戦闘では前衛の私たちは攻撃に専念し、中衛のリリアスも錬金魔法で攻撃を行う。
ミザリは、リリアスが接近戦に極端に弱いから、リリアスを護衛しながら投げナイフで援護してもらえればいい。
エイトには魔法で補助してもらえれば、問題なく勝利できるだろう。」
「バックアタックの場合は、私とエイトが、前衛になるんですね。」
アルルの一言に違和感を覚えたリリアス、ミザリ、レヴィアが聞き直す。
「「「エイト?」」」
顔を赤くして魔法陣に向かうアルルにレヴィアが声をかける。
「あ、ああ、進展があったのか。エイト、アルルおめでとう。」
「ほ、ほら、早く迷宮に向かいましょう。レヴィアさん、エイトさん。」
「「「・・・。」」」
「みんな、アルルの恋愛は、そっと見守ることにしよう。」
「・・・うん。」
結局うやむやになったが、隊列はレヴィアの案でまとまった。
前衛:
レヴィア、レイザー、フラウ
中衛:
ミザリ、リリアス
後衛:
エイト、アルル
迷宮に入ると、ウィンター商会の冷倉庫を作る作業員(元冒険者)がせっせと冷鱗石を外に運び出している。
パーティは、作業員とは、別方向の迷宮の奥へと進んでいった。
21階に進むと、前衛を歩くレヴィアが、ふと気づいたように、フラウを見る。
フラウは紐鎧(ビキニアーマー)を装備していて、他のメンバーと違い、防寒具を装備していない。
レヴィアは思いついたままに質問する。
「ねえ、フラウは寒くないの?」
「さすがに風が吹くと寒く感じるかな。」
中衛のミザリも会話に参加する。
「いや、そんなレベルの寒さじゃないよ。」
ミザリの言う通り、冷鱗石の洞窟は場所によっては氷点下まで下がることもある。
そんなパーティの疑問に、最後列から警戒しながら歩いてきた後衛のエイトが説明する。
「別に不思議じゃないよ。
フラウの腕輪は、基礎代謝向上の古代文字が刻まれているから、寒さを感じにくいんじゃないかな。」
エイトの説明に、何か納得したのかリリアスやレイザーが話し始める。
「言われてみれば、食事の量も多いわよね。」
「確かに、普段から5人分は食べとる気がするな。」
アルルも何かに気づいた表情をした。
「なるほど!
フラウさんのスキルの組み合わせだけで、素手で石を砕けるなんて、おかしいと思ったことがあるんですよ。」
「そうだよね。狂戦士と変質者を組み合わせで、レヴィア姉さんの破壊神に迫る破壊力だもんね。」
ミザリは、レヴィアを見る。
レヴィアは、目をキラキラさせながらフラウを見ている。
「どうしたのレヴィア姉さん?」
「・・・そんな凄いダイエット器具があったなんて!!!」
レヴィアの目の付け所にリリアスが感心している。
「確かに、見方を変えれば、最高の装備品ね。」
「そうですね、フラウさん、こんど私にも貸してくださいよ!」
「すごい装備だよね。
レヴィア姉さん、あの姉妹が装備したら面白くなりそうじゃない?」
ガールズメンバー(リリアス含む)の反応に気分を良くしたフラウが口を開く。
「普通にオババに言えば作ってくれるぞ。
しかも、装着するだけで筋肉も肥大するすぐれものだからな。」
「・・・やはり装備は辞めておこう。」
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