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見習い天使
013・そのとき彼女の心に悪は芽生えるのか
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~魔王城・会議室~
魔王城の会議室では、マリーが知りえた情報を開示し、ドン・キホーテとナオアキの天界に転生したことも伝えたあと、見習い天使のジャスを復活させる準備が始まっていた。
ジャスを復活させる為に必要な 世界樹の滴は マリーが所有しているのだが、もう一つの必要不可欠なアイテムである 位の高い天使の涙を入手する必要があった。
今回の会議は、位の高い天使の涙を入手するための会議であったのだが、皆の意見が分かれ、なかなか話がまとまらない状況であった。
「マリー様!
もういっそのこと、正面突破で天界に乗り込んで あのムカつく長官を縛り上げて拷問コースだぜ!」
「いやいや。
それでは、天尊光輪の餌食になり返り打ちとなります。
正面突破よりも、前回の空の亀裂の際に投げ込んだ指標玉に精鋭を送り込み、秘密裏にベルゼブイを捕らえて拷問にかける方法が最適だと思われます。」
「敵が待ち構えてる可能性もあるッス。
むしろ、今までの流れから、明日の襲撃時に誘拐して拷問にかけるのがいいッス!」
「・・・拷問って選択肢は一致したみたいね。
あとは、どうやって捕らえるかだよね。」
考え込むマリーに、使い魔のネロが声を掛ける。
「マリー様、ちょっといいかニャン?」
「どうしたの?」
「いや、ドン・キホーテとナオアキが天界に居るんなら協力してもらえばいいと思ったニャン。」
「・・・なるほど。
それは、悪くない案ね。
だけど、天界に居るゾイゾイとナオアキに連絡を取る手段がないのよね。
それに、もしまだ天界で使い魔として転生し続けるとすれば、この騒動に気が付かないはずがないと思うんだけど。」
「言われてみればそうだニャン。
・・・もう人間に転生してしまったのかもしれないニャン。」
「そうね。
寂しくなるけど仕方ないわね。
さあ、どうやってベルゼブイを捕らえるかの会議に話を戻しましょ!」
会議はベルゼブイを捕らえる方向で話が進んでいくが、なかなか話もまとまらず 明け方を迎える。
「・・・まずいね。
眠くて思考回路が停止してしまいそうね。
とりあえず、仮眠をとってハンの作戦で様子をみようか。」
「そうですね。
襲撃時刻まで、5時間といったところでしょうか・・・。
早く休みましょう。」
「ああ、俺も眠いぜ。」
「みんな、だらしないッス。
俺らで起こしてあげるから休んでくるッス!」
会議の結果、空の亀裂からやってくるベルゼブイを捕らえ、拷問にかけ涙を回収することに決まったようだ。
マリーは毛布にくるまりながら、ベルゼブイの天尊光輪の攻略方法を考えながら目を閉じた。
「ジャスちゃん、待っててね。
・
・
・スー、スーー。」
マリーも疲れが溜まっていたのだろうか、毛布にくるまりながら考え事をしていたのだが、ものの数分で寝息を立てて眠りについてしまう。
明日の作戦では無事に位の高い天使の涙を入手することができるのだろうか・・・。
~翌日、迷いの森~
昼前の迷いの森に マリーたち魔王城の悪魔や使い魔たちが集まっている。
皆、空を見上げ、空の亀裂が起きるのを待っている。
その時、マリーたちの頭上の空に亀裂が入った!
「みんな!
準備はいい?」
「「「オォォー!」」」
空の亀裂から、天使の長官ベルゼブイが舞い降りてきた。
ベルゼブイは マリーたちを見つけると、嫌な顔をしながら愚痴をこぼす。
「薄汚い悪魔どもめ。
また懲りずに殺されに来たのか。」
「まさか。
友達の仇を討ちにきたのよ。
この前は油断したけど、今日は泣いて詫びるのは あなたよ!」
「ぐふっ、ぐふふっ!
悪魔はバカの集まりのようだな。
この天尊光輪の餌食になるがいい!」
ベルゼブイは、左手に持っていた天尊光輪をマリーに投げつける。
マリーは 天尊光輪をよけると、ベルゼブイの方を指さす!
「ゴーム!
目の前の敵を捕らえなさい!」
「ゴーーーム!」
マリーの背後から、2m程の大きな白いモフモフした人形がベルゼブイに襲い掛かる!
ベルゼブイは咄嗟に、ゴームに天尊光輪を投げつけるが、ゴームの体にあたっても反応しない。
ゴームは一直線にベルゼブイの元に駆けつけ、ベルゼブイを捕らえる!
「な、なぜ天尊光輪が効かないのだ!?」
「ふふーん!
それは、ゴームが魔神だからよ!」
「ヒソヒソ・・・。」
(魔神とか初耳ニャン。)
(それ、たぶんマリー様の演技ッス。)
(やっぱりニャン。)
(さすがマリー様だニャン。)
「な、なに!
こんな奴が魔神だと!」
「こんな奴ではない!
我が名は、漆黒の闇に生まれし混沌の光であり、時を超越し全てを破滅へと誘う者。ゴームなり。」
「な、なんと邪悪な!!!」
ベルゼブイが身動きが取れなくなっているのを確認したマリーは、使い魔たちに命じる。
「さあ、羽をむしってやりなさい!
倒された仲間の報復よ!」
「「「了解ニャン!」」」
「いた、痛い!
貴様ら、神に最も近い わしへの仕打ち、天罰が下るぞ!
い、痛い、こら!辞めんか!」
使い魔たちは、ベルゼブイの黄ばんだ羽をむしっていく。
「マリー様、なかなか涙を流さないッス。
作戦変更するッスか?」
「ええ、そうね。仕方ないわね。
みんな!
むしった羽でベルゼブイに地獄を見せてあげなさい!」
「「「了解ニャン!」」」
「こちょこちょニャン。
こちょこちょこちょこちょニャン。」
「ぐふっ、ぐふっぐふっ、ぐふふっ。
こ、こら、辞めんか!
ぐふっ、ぐふふっ。」
「相変わらず 気持ち悪い笑い方ね。」
「そうッスね。
見てるこっちが地獄ッス。」
「俺は足担当ニャン。
臭くて死にそうニャン。」
しばらく こちょこちょ地獄を続けていると、ベルゼブイが笑いすぎて涙を流し始めた。
その涙をハンが イヤイヤ回収する。
「マリー様、任務完了ッス。」
「よし、それじゃあ・・・。」
マリーが開放を命じようとしたとき、悪魔リーダーのベッチがマリーに声をかけた。
「マリー様、ベルゼブイを殺そうぜ!」
ベッチに便乗するように、暗黒のリッチや、他の悪魔や使い魔たちも声をあげる。
「そうですな。
ベルゼブイは諸悪の根源、ここで奴を殺さなければ必ず後悔します。」
「そうだニャン。
みんなの仇を討つニャン!」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
悪魔たちの想いを乗せた声は、迷いの森中に響き渡る。
マリーの困った表情に気づいたハンが、マリーに小声で声を掛ける。
「マリー様、どうするッスか。
俺は、マリー様の決断に従うッス。
もし暴動が起きても、俺が命に代えて抑えるッス。」
→殺る ・・・014へ
→逃がす ・・・015へ
魔王城の会議室では、マリーが知りえた情報を開示し、ドン・キホーテとナオアキの天界に転生したことも伝えたあと、見習い天使のジャスを復活させる準備が始まっていた。
ジャスを復活させる為に必要な 世界樹の滴は マリーが所有しているのだが、もう一つの必要不可欠なアイテムである 位の高い天使の涙を入手する必要があった。
今回の会議は、位の高い天使の涙を入手するための会議であったのだが、皆の意見が分かれ、なかなか話がまとまらない状況であった。
「マリー様!
もういっそのこと、正面突破で天界に乗り込んで あのムカつく長官を縛り上げて拷問コースだぜ!」
「いやいや。
それでは、天尊光輪の餌食になり返り打ちとなります。
正面突破よりも、前回の空の亀裂の際に投げ込んだ指標玉に精鋭を送り込み、秘密裏にベルゼブイを捕らえて拷問にかける方法が最適だと思われます。」
「敵が待ち構えてる可能性もあるッス。
むしろ、今までの流れから、明日の襲撃時に誘拐して拷問にかけるのがいいッス!」
「・・・拷問って選択肢は一致したみたいね。
あとは、どうやって捕らえるかだよね。」
考え込むマリーに、使い魔のネロが声を掛ける。
「マリー様、ちょっといいかニャン?」
「どうしたの?」
「いや、ドン・キホーテとナオアキが天界に居るんなら協力してもらえばいいと思ったニャン。」
「・・・なるほど。
それは、悪くない案ね。
だけど、天界に居るゾイゾイとナオアキに連絡を取る手段がないのよね。
それに、もしまだ天界で使い魔として転生し続けるとすれば、この騒動に気が付かないはずがないと思うんだけど。」
「言われてみればそうだニャン。
・・・もう人間に転生してしまったのかもしれないニャン。」
「そうね。
寂しくなるけど仕方ないわね。
さあ、どうやってベルゼブイを捕らえるかの会議に話を戻しましょ!」
会議はベルゼブイを捕らえる方向で話が進んでいくが、なかなか話もまとまらず 明け方を迎える。
「・・・まずいね。
眠くて思考回路が停止してしまいそうね。
とりあえず、仮眠をとってハンの作戦で様子をみようか。」
「そうですね。
襲撃時刻まで、5時間といったところでしょうか・・・。
早く休みましょう。」
「ああ、俺も眠いぜ。」
「みんな、だらしないッス。
俺らで起こしてあげるから休んでくるッス!」
会議の結果、空の亀裂からやってくるベルゼブイを捕らえ、拷問にかけ涙を回収することに決まったようだ。
マリーは毛布にくるまりながら、ベルゼブイの天尊光輪の攻略方法を考えながら目を閉じた。
「ジャスちゃん、待っててね。
・
・
・スー、スーー。」
マリーも疲れが溜まっていたのだろうか、毛布にくるまりながら考え事をしていたのだが、ものの数分で寝息を立てて眠りについてしまう。
明日の作戦では無事に位の高い天使の涙を入手することができるのだろうか・・・。
~翌日、迷いの森~
昼前の迷いの森に マリーたち魔王城の悪魔や使い魔たちが集まっている。
皆、空を見上げ、空の亀裂が起きるのを待っている。
その時、マリーたちの頭上の空に亀裂が入った!
「みんな!
準備はいい?」
「「「オォォー!」」」
空の亀裂から、天使の長官ベルゼブイが舞い降りてきた。
ベルゼブイは マリーたちを見つけると、嫌な顔をしながら愚痴をこぼす。
「薄汚い悪魔どもめ。
また懲りずに殺されに来たのか。」
「まさか。
友達の仇を討ちにきたのよ。
この前は油断したけど、今日は泣いて詫びるのは あなたよ!」
「ぐふっ、ぐふふっ!
悪魔はバカの集まりのようだな。
この天尊光輪の餌食になるがいい!」
ベルゼブイは、左手に持っていた天尊光輪をマリーに投げつける。
マリーは 天尊光輪をよけると、ベルゼブイの方を指さす!
「ゴーム!
目の前の敵を捕らえなさい!」
「ゴーーーム!」
マリーの背後から、2m程の大きな白いモフモフした人形がベルゼブイに襲い掛かる!
ベルゼブイは咄嗟に、ゴームに天尊光輪を投げつけるが、ゴームの体にあたっても反応しない。
ゴームは一直線にベルゼブイの元に駆けつけ、ベルゼブイを捕らえる!
「な、なぜ天尊光輪が効かないのだ!?」
「ふふーん!
それは、ゴームが魔神だからよ!」
「ヒソヒソ・・・。」
(魔神とか初耳ニャン。)
(それ、たぶんマリー様の演技ッス。)
(やっぱりニャン。)
(さすがマリー様だニャン。)
「な、なに!
こんな奴が魔神だと!」
「こんな奴ではない!
我が名は、漆黒の闇に生まれし混沌の光であり、時を超越し全てを破滅へと誘う者。ゴームなり。」
「な、なんと邪悪な!!!」
ベルゼブイが身動きが取れなくなっているのを確認したマリーは、使い魔たちに命じる。
「さあ、羽をむしってやりなさい!
倒された仲間の報復よ!」
「「「了解ニャン!」」」
「いた、痛い!
貴様ら、神に最も近い わしへの仕打ち、天罰が下るぞ!
い、痛い、こら!辞めんか!」
使い魔たちは、ベルゼブイの黄ばんだ羽をむしっていく。
「マリー様、なかなか涙を流さないッス。
作戦変更するッスか?」
「ええ、そうね。仕方ないわね。
みんな!
むしった羽でベルゼブイに地獄を見せてあげなさい!」
「「「了解ニャン!」」」
「こちょこちょニャン。
こちょこちょこちょこちょニャン。」
「ぐふっ、ぐふっぐふっ、ぐふふっ。
こ、こら、辞めんか!
ぐふっ、ぐふふっ。」
「相変わらず 気持ち悪い笑い方ね。」
「そうッスね。
見てるこっちが地獄ッス。」
「俺は足担当ニャン。
臭くて死にそうニャン。」
しばらく こちょこちょ地獄を続けていると、ベルゼブイが笑いすぎて涙を流し始めた。
その涙をハンが イヤイヤ回収する。
「マリー様、任務完了ッス。」
「よし、それじゃあ・・・。」
マリーが開放を命じようとしたとき、悪魔リーダーのベッチがマリーに声をかけた。
「マリー様、ベルゼブイを殺そうぜ!」
ベッチに便乗するように、暗黒のリッチや、他の悪魔や使い魔たちも声をあげる。
「そうですな。
ベルゼブイは諸悪の根源、ここで奴を殺さなければ必ず後悔します。」
「そうだニャン。
みんなの仇を討つニャン!」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「ひ、ひいぃぃぃ!」
悪魔たちの想いを乗せた声は、迷いの森中に響き渡る。
マリーの困った表情に気づいたハンが、マリーに小声で声を掛ける。
「マリー様、どうするッスか。
俺は、マリー様の決断に従うッス。
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