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見習い天使
014・愛の形
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~迷いの森~
ゴームに捕らえられた ベルゼブイを見つめるマリー。
マリーは何か決心したようだ・・・。
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
マリーが静かに右手を挙げた。
周囲の悪魔や使い魔たちは、マリーの決断に耳を傾ける。
「ゴーム、絞め殺しなさい。」
「「「ウオォォォーー!」」」
ベルゼブイの悲鳴は、悪魔たちの歓声にかき消された。
僅かに、マリーの耳に聞こえたのは、グチャグチャと骨や肉の潰れていく鈍い音だった。
マリーは、ベルゼブイの死を確認した後、ジャスだった花に世界樹の滴をかける。
世界樹の滴を受け、花は虹色に輝きだした。
その虹の花に、ハンがベルゼブイから採取した位の高い天使の涙をかけた。
「・・・。」
しばらく経ったが、虹色に輝く花は変化がない。
それどころか、虹色の輝きが徐々に薄れていく。
「なんで!
なんで何も起きないのよ!」
苦渋の決断をしたこともあり、マリーの純粋で幼い心は 壊れそうなほど悲鳴をあげていた。
マリーの目から涙が頬を伝っていく。
「マリー様・・・。」
花は虹色の輝きを失ったかのように見えた。
しかし、次の瞬間、再び花は光を取り戻し、その姿を見習い天使ジャスの姿へと変えていく。
仰向けに横たわるジャスは、マリーを不思議そうに見上げている。
「ジャス、ちゃん・・・?」
「マリーさん。
・・・なんで、なんてことをしてるんですか。」
ジャスは飛び起き、マリーの肩を揺さぶる。
「どうして、ベルゼブイ長官を殺したんですか!
もしかして、私を助ける為なんですか!
マリーさん、教えてください!」
「え、ジャスちゃ・・・。」
その時、空の亀裂から武器を持った天使兵たちが舞い降りてくる。
「「「天使長官の仇!」」」
「マリー様、天使兵ッス!
戦闘命令を出すッス!」
マリーとジャスは見つめあったまま動かない。
動かないというよりも、動こうとしないといった様子だ。
ハンは、マリーに変わり全軍を指揮する。
「全員、天使兵を迎え撃つッス!
マリー様を守るッス!」
「「「ウオォォォーー!」」」
天使兵長も兵を鼓舞する。
「人質の天使の少女を助け出し、天使長官の仇!
魔王マリーを殺せ!」
「「「ウオォォォーー!」」」
マリーとジャスの周囲では激しい乱戦が始まった。
「マリーさん、助けてくれたことは感謝します。
でも、いまのマリーさんは間違ってます。
私を助けるために長官を殺したんですか。
仲間の復讐のために長官を殺したんですか。
私は・・・。
私は マリーさんを間違った道から連れ戻すために、あなたに戦いを挑みます。」
「ジャスちゃ・・・。
いいえ、私は間違いは犯してないわ。
私を裏切り、敵対するのであれば、あなたも殺す。
それが悪魔よ!」
ジャスの青く美しい瞳は さらに深みを増していく。
マリーの紅く燃えるような瞳も より一層 紅く染まる。
「「「私は、引かない!」」」
この後の2人の決着は定かではない。
しかし、この事件がきっかけとなり、天界と魔界は 第2次天魔大戦へと突入していくこととなる。
これから先、数億年に渡る血で血を洗い流す争いが続いていくことだろう。
天使と悪魔は手を取り合い分かりあう事が出来ないだろうか・・・。
そう、きっかけは・・・。
END
ゴームに捕らえられた ベルゼブイを見つめるマリー。
マリーは何か決心したようだ・・・。
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
「「「殺せ!殺せ!」」」
マリーが静かに右手を挙げた。
周囲の悪魔や使い魔たちは、マリーの決断に耳を傾ける。
「ゴーム、絞め殺しなさい。」
「「「ウオォォォーー!」」」
ベルゼブイの悲鳴は、悪魔たちの歓声にかき消された。
僅かに、マリーの耳に聞こえたのは、グチャグチャと骨や肉の潰れていく鈍い音だった。
マリーは、ベルゼブイの死を確認した後、ジャスだった花に世界樹の滴をかける。
世界樹の滴を受け、花は虹色に輝きだした。
その虹の花に、ハンがベルゼブイから採取した位の高い天使の涙をかけた。
「・・・。」
しばらく経ったが、虹色に輝く花は変化がない。
それどころか、虹色の輝きが徐々に薄れていく。
「なんで!
なんで何も起きないのよ!」
苦渋の決断をしたこともあり、マリーの純粋で幼い心は 壊れそうなほど悲鳴をあげていた。
マリーの目から涙が頬を伝っていく。
「マリー様・・・。」
花は虹色の輝きを失ったかのように見えた。
しかし、次の瞬間、再び花は光を取り戻し、その姿を見習い天使ジャスの姿へと変えていく。
仰向けに横たわるジャスは、マリーを不思議そうに見上げている。
「ジャス、ちゃん・・・?」
「マリーさん。
・・・なんで、なんてことをしてるんですか。」
ジャスは飛び起き、マリーの肩を揺さぶる。
「どうして、ベルゼブイ長官を殺したんですか!
もしかして、私を助ける為なんですか!
マリーさん、教えてください!」
「え、ジャスちゃ・・・。」
その時、空の亀裂から武器を持った天使兵たちが舞い降りてくる。
「「「天使長官の仇!」」」
「マリー様、天使兵ッス!
戦闘命令を出すッス!」
マリーとジャスは見つめあったまま動かない。
動かないというよりも、動こうとしないといった様子だ。
ハンは、マリーに変わり全軍を指揮する。
「全員、天使兵を迎え撃つッス!
マリー様を守るッス!」
「「「ウオォォォーー!」」」
天使兵長も兵を鼓舞する。
「人質の天使の少女を助け出し、天使長官の仇!
魔王マリーを殺せ!」
「「「ウオォォォーー!」」」
マリーとジャスの周囲では激しい乱戦が始まった。
「マリーさん、助けてくれたことは感謝します。
でも、いまのマリーさんは間違ってます。
私を助けるために長官を殺したんですか。
仲間の復讐のために長官を殺したんですか。
私は・・・。
私は マリーさんを間違った道から連れ戻すために、あなたに戦いを挑みます。」
「ジャスちゃ・・・。
いいえ、私は間違いは犯してないわ。
私を裏切り、敵対するのであれば、あなたも殺す。
それが悪魔よ!」
ジャスの青く美しい瞳は さらに深みを増していく。
マリーの紅く燃えるような瞳も より一層 紅く染まる。
「「「私は、引かない!」」」
この後の2人の決着は定かではない。
しかし、この事件がきっかけとなり、天界と魔界は 第2次天魔大戦へと突入していくこととなる。
これから先、数億年に渡る血で血を洗い流す争いが続いていくことだろう。
天使と悪魔は手を取り合い分かりあう事が出来ないだろうか・・・。
そう、きっかけは・・・。
END
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