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しおりを挟む「私はカリン。こっちはカイ。あなたのお名前は?」
茶髪で厚い瞼で細くなっている目は多分茶色。この世界で美少女だと思うカリンの声音は優しかった。
「フィーリィー」
この子は安心できる。笑顔でこたえるとカリンの顔が真っ赤になった。
「こいつ顔も綺麗だな! カリンより何倍も綺麗なやつ初めてみた!」
平々凡々な容姿にしか見えないのに、この世界だと綺麗なのかな。
カリンがバシッとカイの背中を叩くとこちらを振り向いて首を傾げた。
「アレク様の――」
「僕の弟だよ~。仲良くしてあげてね。カリン」
わーわー言うカイをよそに他の子達の名前も一人一人教えて貰う。
カイは苦手だけどカリンや大人しそうな子達とは仲良くできるかも。
「よろしく」
兄に降ろしてもらい自分より小さな子達の側に寄る。可愛いなとニコッと笑うと小さな手でギュッと服を握られた。
「フィーリィー……さま」
「一緒に遊ぼう」
カリンもカイもみんなで一緒に遊べる、かくれんぼ、だるまさんがころんだ、鬼ごっこ、かごめかごめ、ハンカチ落とし、色鬼。
小さい子とペアを組んでクーにぃも一緒に仲良く遊んだ。
体力がない僕は木陰で休憩中、みんなはだるまさんがころんだをしている。
「あっ、カリン動いたぞ!」
片足立ちしていたカリンの身体が揺れた。残念そうにカイの所まで行くとカイと手を繋いだ。
カイがまた大きな声で「だーるまさんが」と言っている。最後は早めに言い切り振り返る。みんな片足かバンザイをして動かないように止まっていた。
小さな子達も頑張っていて微笑ましい。クーにぃの足の間に座り、もたれかかって楽な体制で見学する。
「みんなで遊べるのは楽しいね。見てるだけでも面白いよー」
カイは中々、次を言わずにジッと止まってる子達を見ている。
そうしていたら急にバッと木の方に顔を伏せ、早口で言い切り振り返るという攻防もしている。
全員を捕まえる事は出来ず、指を切られてわーとみんなが逃げた。
ストップと声をあげるとみんなが止まる。今回のルールは五歩。
カイは大股で一番遠くにいた子に近付きタッチして鬼を交代した。
「にぃ、この遊び知ってた?」
クーにぃの顔を見上げてきいてみると首を横に振られた。
「どれも知らなかったー。遊ぶって言ったら走って競争とか木のぼりとかだね~」
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